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様々な形で誕生する奨学金制度

2014年01月22日 | 【帰国生大学入試】

慶應義塾大学は高等学校4校〔慶応、慶応志木、慶応女子、慶応湘南藤沢〕から、優秀で志のある生徒を選抜し、米国の名門ボーディングスクールに派遣する制度を創設したと1/6(月)に発表しています。派遣される生徒が、世界中から集まる優秀な生徒達と切磋琢磨し、グローバル人材として成長することを期待した制度です。

経済的負担に配慮し、留学にかかる費用を奨学金として給付します。奨学金の内訳は、留学先の学費、寮費、保険料、往復航空運賃相当とのことです。派遣期間はアメリカの年度に合わせ、2年生の9月から翌年の6月で、帰国後はそのまま3年生になれるようです。応募資格はTOEFL iBT90以上とのことですから、ややハードルは高いのかもしれません。初年度に派遣されるのは2名です。

また、1/20(月)の日経新聞は、埼玉県立浦和高校の同窓会が、在校生・卒業生に海外留学費用の一部を給付する財団を設立したことを紹介し、同窓会会長である川野幸夫・ヤオコー会長の寄稿を掲載しています。財団は、昨年11月に、寄付金控除も受けられる「公益財団法人県立浦和高等学校同窓会奨学財団」として認定されたそうです。

支援内容は、助成金交付と奨学金給付の2種類あり、いずれも返済の義務はありません。川野幸夫・ヤオコー会長は、「全国の高等学校でもこうした仕組みが広がり、社会全体で、グローバル社会にチャレンジする若者を支援する環境が醸成されていくことを期待している」と結んでいます。

奨学金制度を整備する地方自治体も増えてきているようです。埼玉県では、埼玉県のグローバル人材を育成するために設置した「埼玉県グローバル人材育成基金」が、志の高い海外への留学生に対し、奨学金を支給しています。この制度は高校生だけではなく、大学生や社会人も対象です。

今朝の日経新聞には、全面広告で東京外国語大学と名古屋外国語大学の学長対談が掲載されていました。名古屋外国語大学では、留学先授業料・居住費・渡航費・教科書代・保険料・留学ビザ申請料を負担する「留学費用全額支援」制度を利用した2カ国留学を計画中とのことでした。

このように、グローバル人材を育成しようとする試みは「奨学金」という形で、経済面からも一つの流れを作り始めています。経済状況が上向くにつれて、ますます奨学金制度は充実していくのではないでしょうか。ただし、「奨学金」が充実してきても、若い世代からチャレンジするマインドが生まれなければ、絵に描いた餅で終わってしまいます。グローバル人材の育成には、社会全体がもっともっとチャレンジを応援する雰囲気を高めていくことが必要なのかも知れません。
(maw)


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