むさしの墨友会

現代書道の父、比田井天来先生の門流である桑原翆邦先生の門人の吉野大巨先生を師として、書を愛好する仲間の会です。

ボンカレー...(東鶴)

2011-03-06 | 書道

ボンカレーって皆さん、ご存知ですよね。

今回はこの日本初のレトルトカレーにまつわるお話です。

 

3月5日の土曜日、吉野大巨先生のお稽古場で...。

中田仙鶴さんと私が「加齢」を話題にしていました。

仙鶴さんは、始めて「かれい」という言葉を聴いた時、「加齢」のこととは思われなかったそうです。

と、そんな話を2人でしている時、吉野先生が出されたのが次の桑原翠邦先生の書。

「滴翠山房」 という桑原翠邦先生の半切横判でした。

谷川北先生がお持ちのものだそうです。

 

 

この落款にご注目!!

「凡加齢(ぼんかれい)魚目八十二」

 

以下は、吉野大巨先生からお聞きしたエピソードです。

桑原翠邦先生は、当時、お昼に時々ボンカレーを召し上がっていたそうです。

そこでお弟子さんが気を利かせてボンカレーの詰め合わせを先生に差し上げたところ

ご覧になった先生は「何それ?」とおっしゃったとか...。

 

結局、桑原翠邦先生はボンカレーが箱に入ったレトルト食品とは

ご存じなかったのかも...。

それはともかく、そんなことがあってのことかどうか、

「凡加齢魚目」の落款が生まれたようです。

 

とっても洒落っ気たっぷりの先生でいらしたようで、何かほっとしますよね。

ああ、大塚のボンカレー食べたくなってきたーっ。