むさしの墨友会

現代書道の父、比田井天来先生の門流である桑原翆邦先生の門人の吉野大巨先生を師として、書を愛好する仲間の会です。

箱書き(はこがき)

2010-10-20 | 日記






書いたものを軸にするため表装しますが、その軸を紙箱に入れて保存することが多いですね。


大事に長く保存するには、やはり桐箱で保存することがベストです。



我々が書いたものは紙箱でも十分かなと思いますが、価値のあるものはやはり桐箱でしょう。




お宝探偵団でも、箱書きがどうのこうのとうんちくが述べられています。


箱書きは作品の価値を高めるものかも知れません。











吉野大巨先生に書いていただいた書を表装し、桐箱で納めていただきました。


そして、先生に箱書きをお願いしました。



先生の説明では、桐箱は大変優れており防虫はもちろんのこと、これを水に湿らすと火にも強いとのことです。


ですから、長く保存するには桐箱が良いのです。











箱書は、先ず表面から書き始めます。


誰が書いたのか。どんな書体で。何という字を。大きさは。が書いてあります。










そして、裏面です。

いつ(年月日)。誰が書いたのか。

そして、印を押します。









この印は、彫が深く桐箱に深く印泥が染込むようにしてあるのでしょう。

専用の印かも知れません。



ちなみに、書道の用語は難しいものが多くありますが、ネットで用語集がありましたので紹介します。


「書道用語集」これをクリックして下さい。










これで箱書きが完成です。

 



立派に書いていただきました。


「 吉野大巨書 篆書 楽 小品幅 」と書かれています。


これは保存のためであり、本来は書を飾る(掛ける)ことが大事だと思います。 



追伸: 軸を表装し桐箱にしていただく値段ですが、荻窪「廣悦堂」で20,000円でした。
平成22年9月時点ですが、他店より非常に安いと思いますよ。



文責 萬鶴