すぎなみ民営化反対通信

東京・杉並発。「一人が万人のために、万人がひとりのために」をモットーに本当のことを伝え、共に歩んでいきたいと思います

田中良(民主党)区長による杉並版「幼保一体化」施設・子ども園移行

2010年10月09日 | 杉並田中区政批判

菅民主党政権の「子育て新システム」に絶対反対を 

 10月8日閉会した杉並区議会2010年第二回定例会での田中良区長の本会議ならびに委員会での答弁によれば、どうやら田中区長は、菅民主党政権が公約として掲げ、100万人新規雇用創出と子ども家庭政策(少子化対策・共稼ぎ育児支援・待機児童対策)をうたっている「子ども・子育て新システム」を政府の2013年実施、2011年通常国会制定に先駆けて、何が何でも「断固として実施する」構えです。

 練馬区の光が丘保育園の民間委託下の抗議の殺到やつい先日の横浜市の無認可保育所での児童の死亡をはじめとして保育の民営化がもたらす「こどものいのちと心」をめぐる安全問題が社会問題となっている中での保育所全廃=幼保一体化、公的保育制度の廃止・解体、保育の市場化、保育職の総非正規職化の強行が民主党の「子ども子育て新システム」の立法化・制度化です。その先鞭をつけることを《練馬・横浜》を突き抜けてねらっているのが、田中杉並区長です。

 

絶対反対、断固阻止で全杉並から労働者住民の声をあげよう

 「子ども子育てシステム」の仕組みは、当サイトで指摘した通り、介護保険制度とまったく同じです。

民主党の「新保育政策」は介護保険制度とまるきり同じだ!

 国と自治体の公的責任、公費負担でしか最低限の介護も保障できない介護をカネで売り買いする制度、介護の沙汰はカネ次第に変えた結果引き起こされているのが、老老介護、孤独死、虐待であり、介護保険制度のもとで介護に従事する介護・福祉労働者のワーキングプア化でした。

 保育をカネで売り買いするサービスに変える新システムが何をもたらすのかは介護保険実施10年の経過と現実が示しています。

 介護の社会的死活性が重大化する中で、それを逆手取って、いかにして国と自治体の負担を削り、さらに民間企業に介護・福祉を新市場(「シルバービジネス○○兆円市場」)として開放するかが介護保険のすべてでした。介護保険も「社会全体で高齢者の介護・福祉を支える」というインチキの論理のもとに制度化されました。そこで政府財界が「社会全体で」と言った中身は、民間企業への丸投げと自己負担を担えない家庭への家族介護の押しつけの犠牲と高齢者のきりすてでした。介護従事者は生計も維持できない賃金で過酷な労働条件のもとでボロボロになり、介護保険制度のもとで苦労して取得した資格があっても有資格者のうち現在介護職を続けているのはその半数というデータさえ出ています。

 同じことを今度は、高齢者介護・福祉に続いて、保育・福祉でやろうとしています。介護保険の実施によって高齢者と家族の身に起き、介護・福祉労働者の身に起きたことが、子どもと家族とりわけ働く親たちと、保育・福祉労働者の身に起きます。

保育解体の先兵=田中良(民主党)区長を許すな

 

菅直人首相、介護保険法制定の準備過程から立法過程を主導した厚生大臣でした。その菅が「子ども子育て新システム」の2011年立法化を強行しようとしています。

 ▲介護保険制度に対して「介護保険制度は難破船」と当初「反対」していながら、その立法化が不可避となるや「家族介護ではなく社会で介護」を掲げて推進派に回った杉並在住・樋口恵子(民主党)は「子ども子育て新システム」検討委員会の座長を務め、堀田力、勝間和代とともに「日本子育て応援団長」として公的保育の解体と保育の市場化の最先兵になっています。

 ▲この構図のもとで前東京都議会議長、現杉並区長の民主党・田中良が「杉並版・幼保一体化」を、国が定めつつある「新しい公共」のもとでの「保育」施策として、区内44区立保育園の全廃のうえに「断固推進」しようとしています。

保育園で働く保育士はじめ職員のみなさん、子どもを保育園に委ねて働いている労働者住民のみなさん、大反対運動をまきおこそう

 この攻撃の刃は、保育園で働く全職員の皆さんに向けられています。杉並区は、財政縮減、人件費削減のために、幼稚園・保育園の一体化と新システムへの移行を進めようとしているからです。全員からいったん職場を奪い、現在よりはるかに低い低賃金と民間企業からの低賃金雇用で保育をまかなおうとしています。

 この攻撃の刃は同時に保育園・幼稚園に子どもを委ねて働く労働者住民と当該子どもたちに向けられています。必ず、子どもたちのいのちの問題が起きます。非常に突き詰めた表現をあえて用いますが、「介護保険は「福祉(介護保険)が人を殺す」と告発されています。保育新制度は「保育(保育民営化の新システム)が子どもを殺す」と断じるべき攻撃です。

 阻止する力は、保育園・幼稚園で働く職員の皆さんの絶対反対の声と団結の力であり、保育園・幼稚園に子どもを委ねて働く利用者=労働者住民の絶対反対の声と運動です。杉並全区から絶対反対の大運動をおこしましょう。

 

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