昨日の本ブログで、温暖化が農業生産にもたらす問題をご紹介しましたが、実際には既に問題は発生しています。日本国内でも、農林水産省の調査によりますと、ここ10年程の間で「我が国の一部の農作物で高温障害等の発生が問題化しており、例えば、水稲では白乳化したり粒が細くなる『白未熟粒』が多発し、特に九州地方で深刻化している。また、日本近海の海面水温も上昇しており、主に東シナ海等で捕れる『サワラ』が東北地方の太平洋側でも捕れるようになるなど、魚類の生息域の変化をうかがわせる事例もみられる」(一部省略 注)ということです。稲の高温障害は今の所、防ぐ方法がないので、どうしたものかという状況です。品種改良で高温に強い稲を育成するなどの対策が進められています。一方で、北海道で稲の生産が、向こう50年間で1割以上の増産が見込めるそうですので、日本全体で農業の温暖化対策が必要になっています。
(注)農林水産省「(1)地球温暖化対策の加速化 ア 地球温暖化による食料生産への影響」(上の表も同ページから引用させていただきました)https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h19_h/trend/1/t1_1_2_01.html