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かますにかまされ

2008年11月27日 | 雑記帳
 2年生の国語の時間である。
 「回す」という漢字を勉強したので、
 黒板に「○○す」と書いて、言葉集めをさせる。

 いろいろ出てきた。もちろん動詞がほとんどである。
 出させた後にどうしたかはともかく、出てきた一つの言葉が気になった。

 かます

 2年生なので、その言葉を特に取り上げたりはしないが、結構これは渋い。
(小学生用の辞典には見出し語としてはなかった)
 つまり「噛ます・咬ます」という動詞と、「叺」(わらで作った袋)、さらに魚の「魳」という名詞があるうえに、私たち(つまり周辺の秋田人)が使っている「かきまぜる、かきまわす」という意味の「かます」があると思った。

「かます」は方言だろうな、何気なく愛読書「秋田のことば」を調べると、えっ、ない。
「かんます」ではないし、「かもす」でもないはず。
 では、標準語なの。
「噛ます」という意味の中に「相手に何か仕掛ける」のがあって、なんとなく「かきまわす」「もます」ニュアンスに近いので、それかなあとも思うが、ここでもう一度「秋田のことば」の標準語訳索引というのを使って「かきまわす」を調べたら、「ぶっちゃがます」という言葉にたどりついた。

 そして、その説明を読んでいくと…こんな言葉があるではないか。

「かます」は「かきまわす」の音変化した形
 
 「ぶっちゃがます」は私自身使ったことがないし、使用地域が遠いようだ。
私の住む地域では「かます」だけが残ったと言っていいのか。あまりポピュラーでない形で。
 でも結構使っているんだけどな。

 納豆をかましたり、机の中をかましたり、議論をかましたり…

 たぶん子どもが出したのも、そういう使い方だろう。
 見出し語に昇格させてください。