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「金利ある世界」は現実、利払い費増に備え財政健全化を-財政審建議 5/21(火) 14:26配信 Bloomberg

2024-05-21 14:37:49 | 日記
「金利ある世界」は現実、利払い費増に備え財政健全化を-財政審建議
5/21(火) 14:26配信
Bloomberg

(ブルームバーグ): 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は21日、2025年度予算編成に向けた建議を鈴木俊一財務相に提出した。長期金利が1%に迫る中、金利上昇に伴う利払い費の増加リスクに備えて財政健全化の取り組みを継続するよう求めた。


建議では「金利のある世界は既に現実のものとなっている」と指摘。 日本の債務残高対国内総生産(GDP)比は「世界で最悪の状態にある」とした上で、「巨額の債務残高を抱える中でひとたび金利が上昇すれば、利払い費が年を追うごとに増加し、その影響が長期に及ぶことが懸念される」とした。


金利1%上昇の利払い費の増額、33年度に8.7兆円-財務省試算


日銀は3月の金融政策決定会合で17年ぶりに利上げを実施した。当面は緩和的な金融環境を継続する方針を示しているが、長期金利は21日に0.980%まで上昇。国債買い入れオペの減額や早期の追加利上げへの警戒感から金利先高観が根強い中、今回の建議は金利上昇を意識した財政運営の必要性を強く訴える内容となった。


さらに、「物価・賃金が上昇し、経済が変化しつつある中にあっては、日本銀行のバランスシートが長期的には縮小していく可能性も考慮すべきである」と指摘。金利・為替動向や海外当局の政策変化に伴い、「各経済主体の国債に対するニーズは大きく変化し得るとの前提に立ち、そうした中にあっても安定的に国債を消化できるよう、健全な財政運営を行っていくことが不可欠」と付け加えた。


財政制度分科会の増田寬也会長代理は同日の記者会見で、「金利のある世界が既に現実のものとなっており、自然災害や安全保障環境の変化に備え、財政余力を確保する必要性が高まっている」と指摘。「経済が活力を取り戻し、物価・賃金が上昇し、金利が上昇基調にある今、財政構造をいち早く平時化させ、持続可能な財政構造の構築に取り組む必要がある」と述べた。


政府は25年度に国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を黒字化する目標を掲げる。建議では、金利のある世界の下、名目金利が名目経済成長率を上回る可能性を視野に入れて財政運営を行うべきであることや、今後有事が発生するリスクに備えて債務残高対GDP比を安定的に引き下げるべきであることを踏まえれば、PB黒字化実現は「財政健全化のあくまでも一里塚である」としている。


(c)2024 Bloomberg L.P.


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