S&P500種の20%下落に備えるオプション取引-市場の不安鮮明に
Lu Wang (News) 2021年10月1日 13:18 JST ブルームバーグ
S&P500種株価指数の下落率が10-12月(第4四半期)に20%に近づくリスクに備えるポジションを、1人のトレーダーがオプションで構築した。
このトレーダーは9月30日午前、S&P500種についての4万5300枚の「プットスプレッド・カラー」を9400万ドル(約104億6000万円)で購入した。さまざまな行使価格のオプションを組み合わせて一つにまとめたポジションだ。
注文には、行使価格4505のコールの売り、同4135のプットの買い、同3480のプットの売りが含まれ、期日は全て12月31日。
このポジションは、S&P500種の上限を9月29日終値4359から3%上昇の4505と想定し、下限として最悪20%下落を見込むものだ。
オッペンハイマーの機関投資家向け株式デリバティブ責任者、アロン・ロシン氏は「ポートフォリオを守るための取引だ。注目に値する規模の弱気ポジションだ」と指摘した。
どれほど守れるかというと、ポジションの価値は最高で29億ドルになり得ると、サスケハナのデリバティブ戦略共同責任者、クリス・マーフィー氏が見積もった。これで保有株が下落しても、その影響を和らげるのに役立つ。
S&P500種は9月に5%近く下落。2020年3月以降で最悪の月になったことを受け、市場では不安が高まっている。
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