米ISM製造業指数、13カ月連続の縮小圏-高金利の打撃続く
Chris Middleton、Molly Smith
2023年12月2日 0:07 JST 更新日時 2023年12月2日 1:38 JST ブルームバーグ
11月は46.7で変わらず、エコノミスト2人の予想を除きすべて下回る
新規受注は15カ月連続で縮小圏から抜け出せず、雇用・生産も縮小
米供給管理協会(ISM)が発表した11月の製造業総合景況指数は13カ月連続で縮小した。これほど長く縮小圏にとどまるのは、リセッション(景気後退)を誘発したITバブル崩壊後以来だ。高金利が製造業に引き続き打撃を与えている。
キーポイント
ISM製造業総合景況指数は46.7で変わらず
エコノミストの予想中央値は47.8
2人の予想を除き、すべて下回る
50が活動の拡大と縮小の境目を示す
借り入れコスト上昇と財への需要減退で企業は設備投資計画の見直しを余儀なくされており、製造業は今年、停滞が続いている。同指数はここ1年余り縮小圏にあるが、直近のデータは弱い水準ながらも、活動が安定しつつある兆候を示している。
US Manufacturing Malaise Continues | Purchasing managers gauge shows contraction, with orders shrinking for 15th month
内訳では、新規受注に関する指数が15カ月にわたって縮小。これは米金融当局が同じように急ピッチの利上げを行っていた1981-82年以来の長さだ。今週発表された地区連銀経済報告(ベージュブック)でも、全般的に製造業の弱含みと慎重な見通しが報告されていた。
ISM製造業調査委員会のティモシー・フィオレ会長は声明で「需要は引き続き弱く、生産の出来高は10月と比較して若干減少している。調査対象企業が生産量や資材投入量に加え、人件費の管理を一段と積極的に続けていることが背景にある」と述べた。
業種別では14のセクターが活動縮小を報告。紙製品、印刷、電気機器・家電、コンピューター・電子製品の落ち込みが目立った。
需要の後退を受けて生産者の納期が早まっており、受注残は過去3年の最低水準辺りで推移。そのため、製造業が生産や雇用を拡大する必要性は薄れている。生産と雇用に関する指数はいずれも縮小した。
仕入れ価格指数は引き続き縮小圏にあるが、ここ数カ月は持ち直している。投入価格低迷の影響はすでに去った可能性が高いことを示唆している。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Factory Gauge Shrinks to Extend Worst Stretch in Two Decades、Nov. US ISM Manufacturing Unchanged at 46.7; Est. 47.8(抜粋)
(詳細を追加して更新します)
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