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円相場の方向性、ウォール街の見方分かれる-米金利の行方が左右か 2023年10月18日 9:31 JST 更新日時 2023年10月18日 12:57 JST ブルームバーグ

2023-10-25 05:40:50 | 日記

円相場の方向性、ウォール街の見方分かれる-米金利の行方が左右か
Mia Glass、Carter Johnson、Anya Andrianova
2023年10月18日 9:31 JST 更新日時 2023年10月18日 12:57 JST ブルームバーグ

アナリストの意見は2016年以降で最も割れている
米リセッション入りすればドル安は不可避との見方も


円相場の方向性を巡り、ウォール街に亀裂が生じつつある。

  ゴールドマン・サックス・グループと米国みずほ銀行、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ(BofA)は円がこの30年余りで最も安い水準に向かうと予想している。一方、このグループに属さない金融機関は円高方向を見込んでいる。来年第1四半期末の円相場の予想中央値は1ドル=140円、2024年末は130円となっている。

  実際、ブルームバーグがまとめた為替予測の分析によると、アナリストの意見は2016年以降で最も割れている。この分析では、向こう半年間の四半期末の高値と安値の予測を比較している。


  意見の相違の中心にあるのは、米経済の見通しと、それが対円で最も活発に取引されている通貨であるドルに与える影響に関する見方の違いだ。米連邦準備制度が政策金利を高い水準に維持するとみる金融機関は、対円でドルが強くなると予測。対照的に、円急伸を予想する企業の多くは、米経済のリセッション(景気後退)入りを見込んでおり、ドル安は不可避とみている。

  日本銀行が超緩和的な金融政策をいつ引き締めるかや、日本の金融当局による為替介入の能力などが議論されてきたことを考慮すれば、皮肉に思えるかもしれない。円の弱気派は、本当に重要なのはドル相場の道筋だと主張する。

  サクソバンク証券のヨハン・ゲーデ社長は、「円相場を変えるのは、日銀が何をするかよりも米国で何が起こるかだろう」と指摘。「昨年は1ドル=150円前後で介入が行われたが、現在は150円近辺に戻っている。従って、長期的な視点から見れば、金利差といった真のけん引役によるフォローアップがなければ、こうした介入の効果は長続きしないだろう」と述べた。

US-Japan 10-Year Spread Near Two-Decade High



  日銀のマイナス金利政策とは対照的に、米金融当局が政策金利をこれまでに大幅に引き上げたことから、金利差は過去20年間で最も大きくなっている。米国債利回りは急伸し、円などの低金利の国の通貨に対しドルを押し上げている。

  BofAは、第1四半期までにドル高・円安が155円まで進むと予想。これは「政府当局者が懸念し始めるであろう水準」として、榊原英資元財務官が先に指摘していたレベルだ。

  ドル・円相場は18日午前の東京市場で一時149円84銭まで円が水準を切り下げる場面がみられた。

  一方、シティグループの為替ストラテジストらは、向こう半年から1年の間に130円までドル安・円高が進むと予想しており、円に最も強気な見方の一つとなっている。同社のグローバルマクロ・新興市場戦略責任者、ダーク・ウィラー氏は、米景気後退が最終的に米金利低下につながるとの見通しに加えて、日銀がある程度の金融引き締め措置を講じるとの見方に基づいた予想だと説明している。

  円高の一因となる引き締め方向への日銀政策のシフトの可能性については、依然として不透明感が漂う。日銀が今月末にインフレ見通しを引き上げる可能性の示唆は増えているものの、これが早期に金融政策の微調整を促すかを判断するのは難しい。ブルームバーグがエコノミストを対象に実施した調査では、短期政策金利のマイナス0.1%が来年後半まで維持されると予想されている。

原題:Wall Street Shreds Yen Playbook as US Rates Add to Currency Pain(抜粋)
(ドル・円相場の水準やストラテジストの見方を追加して更新します)

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