米高格け社債、低迷時に買えば7割の確率で利益確保-JPモルガン
Jessica Nix
2024年8月16日 14:48 JST
2000年以降の市場の売り局面37回を分析-米リキッド指数に基づき
分析は取引戦略としてではなく、過去の動向把握という点で役立つ
米社債は市場全体が売りに押されている時に買うと利益が得られるケースが多いことが、JPモルガン・チェースの調査リポートで分かった。
エリック・ベインスタイン、ナサニエル・ローゼンバウム両氏を中心とする同行ストラテジストは15日のリポートで、スプレッド拡大局面で米国の高格付け社債を買うと、次の3カ月以内に7割の確率で利益を上げたと分析した。
米国の高格付け社債スプレッドは8月に入って拡大した後、その一部を取り戻してきた。ブルームバーグの指数データによると、1-7月に平均約92ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)だったスプレッドは8月5日に111bpに拡大。その後、縮小して14日時点で100bpだ。
ストラテジストらは、投資適格社債指数であるJPモルガン米リキッド指数(JULI)に基づく社債の売りに着目し、2000年以降の社債売り37回を検証。モデルが当てはまった場合、最もスプレッドが大きい時点で買えば、その後の3カ月でスプレッドは最も小さい水準まで平均約46bp縮小したという。
だがモデルが当てはまらないケースもあった。11回ではその後、さらに売られる局面があり、スプレッドが少なくとも5bp拡大した。
ストラテジストらによると、この分析は主に、取引戦略としてではなく、過去の動向を把握するという点で役立つ。社債が売られているさなか、投資家はいつが底かは分からない。
原題:JPMorgan Says Buying Corporate Debt on Dips Pays Off 70% of Time(抜粋)
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