銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

松葉浴場(川崎・新百合ヶ丘)

2018-12-22 07:09:38 | 銭湯


新百合ヶ丘駅から坂道を上って住宅街の中へ入り、しばらく歩いた谷沿いのところに松葉浴場がある。
新興住宅地から取り残された感じの古い建物であるが、広く設備も充実した銭湯だった。


▲小田急の新百合ヶ丘駅。本来は、隣の百合ヶ丘駅が最寄り駅なのだが、特急で止まらない駅のため各駅停車が来るまで待ち時間が10分と長く、だったら新百合ヶ丘駅から歩いた方が早いということで新百合から行くことに






▲発展した駅前。それと住所は川崎だが、川崎のイメージとはかけ離れた雰囲気だ


▲改札口を出て左側にむかう




▲突き当たりを右




▲すぐに野村証券があるところを左折




▲そのまま真っ直ぐ道沿いに進む


▲11月も半ばをむかえようというのに、いまだ紅葉は見られない










▲階段をのぼった後は右側




▲道なりに進む








▲ここの分かれ道を右側






▲幼稚園がみえてきて












▲再び分かれ道。右側をチョイス


▲ミシン屋さん


▲キリスト教の教会




▲そして、ここを左折する


▲あとは下るのみ








▲お豆腐屋さんがみえてくる


▲その隣が松葉浴場だ


▲デカデカとサウナの看板








▲到着


最初にみた印象は、昭和な感じだ。派手な看板とか店の構えがいかにもといった感じである。
中に入って下足箱に靴をあずけると、右側にロビーがある。ロビーの真ん中にロッカーがあって、入り口からは奥がよく見えないのだが椅子があった。ちょっとした休憩所である。
左手にはフロント。座るのは、60代前半ぐらいの男性だ。
貸しタオルをお願いすると「ありますよ」と言うが、「石鹸やシャンプーはありますか?」
と聞かれて「持ってるならいいですけども、備え付けはありませんからね。クレームとかあるので」
と言われる。
クレーム?と思っていると、再度、「石鹸とかシャンプーは?」
と聞かれて、「大丈夫です」と言うと、「いや、こういうので洗わないと他のお客さんからクレームがあるので。ここは自宅のお風呂じゃないですからね」と言われた。
「そうですね」と言って、とりあえず石鹸を購入。50円。
思い出すのが、横浜の菊名にある福美湯。そこの店主も一言多い店主なのだが、石鹸がないことを伝えると「そういうの嫌なんだよね。石鹸で洗ってほしいなぁ」と言われ(そのときは笑って誤魔化して強制はされなかった)、そんな感じから、ほんとうは店主がそうしてほしいのかなと思った。もちろんお客さんからクレームが実際にあったのかもしれないし、真意は分からないのだが、こんなことを言われるのは初めてだ(もちろん石鹸で洗うほうがいいに決まってるが)。


そんな感じで靴箱の鍵を渡してロッカーの鍵を受け取り「ロッカーはちょっと先だからね。ごめんなさいね」など早口でまくし立てられながら貸しタオルを受け取って脱衣場の中へ。
脱衣場は、やや広めの横長で浴室への入り口方面にせり出している。
脱衣場入り口に自販機。その右にはベットマッサージ機。あとは、ぶら下がり棒。壁一面にロッカーがあって、浴室入り口付近にデジタル体重計と洗面台がある。


浴室に入ると、まずはその広さに驚く。島カランが3つあるので、一般的な銭湯と比べて、1.5倍ぐらいの広さはあるだろうか。
この日は11時頃に来たのだが、客数も少なく、とても広々と感じた。
設備はというと、立ちシャワーが左手前に3つ。硬水と軟水が選択できるという超優れ物。
右側にはサウナ。その右に突き出た部分に水風呂がある。
浴槽は奥にあって、おおざっぱにはL字型で、左に寝湯が2つ。隣は座湯で2つ。さらに隣が深浴槽。さらにさらに隣がラドン温泉。人工的に作っているらしい。そして手前側はバイブラ。最後は電気風呂と色々網羅している。
温度は、40~41℃ほど。かなりマイルドな温度設定だ。


それと電気風呂の横に事務所的な扉があり、それが露天風呂の入り口である。ところが注意書きをみると、9月末で中止するとあった。
露天風呂って、秋冬こそ需要があるんじゃないの?と思うのだが、ここではそうではないらしい。露天風呂をみると、やはり空っぽだった。


サウナの横にある水風呂は、1000メートル下の地下から汲み上げてるものらしく、富士山水系だとか。富士山の地下水がこんなところまでつながってるとは知らなかった。


客層は、最初に入ったときは親子と高齢者が2、3人だけだったが、そのうちの高齢者1人がサウナの扉を何度もバッタンバッタンと開け閉めを繰り返して、なにをやってるんだろう?と思ったが、そのうち開けっ放しに。熱すぎて自分好みに温度を下げてるようだった。
別の入浴客は、露天風呂の扉を開けるとバケツを横に置いて、冷たい外気を浴室に取り込んでいた。
フリーダムな客の多い銭湯である。


浴室自体は基本的に綺麗。ただ天井を仰ぎ見ると、所々ペンキがはげ落ちており、老朽化は否めない。
注意書きは漫画タッチの絵柄で珍しいものだった。
浴室入り口には貸しタオルはフロントに戻してくださいという文字が看板のように大きく書いてある。よっぽど適当に返す客が多いのだろう。


帰りの受付には、最初の男性店主ではなく60代ぐらいのふっくらした女性がうつ伏せ状態で寝ていた。
声を掛けると起きあがったのだが、朝風呂の準備でお疲れだったのだろうか? 最後まで話題の尽きない銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 新百合ヶ丘(百合ヶ丘)
経路 住宅地を通る
周辺の環境 住宅地

●空間演出
建物外観 古い昭和な建物
壁画・眺望 タイル絵で高原の風景。牛や雷鳥が描かれている。
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 広め
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 寝湯、座湯、バイブラ、ラドン、電気風呂
サウナ あり
温度 40、41℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 早口でまくし立てる感じ
清潔さ 清掃はしてると思うのだが、老朽化した部分を見ると汚く感じる
貸しタオル 無料(0円)
備え付け なし

◆人
受付 60代ぐらいの男女
客層 親子や高齢者


【案内】

住所
〒215-0011 
川崎市麻生区百合丘3-3-5

電話
044-951-2683

営業時間
14:00〜24:00・土曜日12:00〜24:00・日祭日8:00〜24:00

定休日
毎週月曜日(祭日の場合は営業)

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載