小田急相模原駅を降りると、イトーヨーカ堂方面に歩いて裏側にある小道に入れば、およそ駅から5分ぐらいのところに日栄浴場がある。
風情ある昔ながらの銭湯という感じで、古い銭湯好きには、もってこいの銭湯だろう。

▲小田急相模原駅

▲駅を降りて左手側を歩く

▲イトーヨーカ堂方面に向かい

▲イトーヨーカ堂の裏側

▲細い道を入る

▲日栄浴場に到着
見るからに古い銭湯という感じで、ちょうどこの日は工事用の足場が掛かっていた。
下足箱にサンダルを入れ、中に入ると、目の前にフロントがある。
左手にロビーがあって、そのロビーが昭和のドラマに出てきそうな家の居間という感じだ。
フロントに座るのは、80代半ばぐらいの女性。
「こんにちわ」と声を掛けて「貸しタオルありますか?」と聞くと、
「はいあるわよ」と言われてお金を払うが、しばらく止まって
「下駄箱のカギを渡さないと入れないでしょ」と注意される。あたかもこの銭湯の仕組みを初めから知ってて当たり前のような言われ方だった。
ぜんぶの銭湯がそういう決まりじゃないので、いきなりそう言われても…。
そしてロッカーの鍵を渡されるのだが、
「これ、44番だから、奥の端っこね」
「はい」
そのあとに何か説明を受けたが、なんの話かまったく理解できなかった。
それから、
「これ、ロッカーのカギ。奥だから」
「はい」
「これ、奥の一番上だからね」
「はい」
「これ、奥。一番上だからね」
「はい」
と何度も念を押された。
右側の男湯に入ると、説明通りに一番奥にあったのだが、ちょうど頭の位置にテレビがあって音がウルサいのと、頭がぶつかりそうになる微妙な位置。しかも一つ間をあけて隣の人がいるものだから、狭いスペースをやりくりして着替えるしかなかった。
あと、トイレに行かなきゃと思うのだが、なかなかトイレが見つからなかった。
やっと見つけると、トイレはちょうどロッカーの裏側にあって、扉が柱ギリギリに開くので、物凄く狭い。
ほかは、真ん中に島のロッカーがあるぐらいで、脱衣場はシンプルな作りだ。
浴室に入ると、浴室もふつうの広さなのだが、島カランが二つあるので、やや狭い印象である。カランは他にも左壁にある。それと、カランのシャワーヘッドが所々抜けており、実際に使えるのは、2/3程度だろうか。
手前右側にサウナ。そのサウナが脱衣場のスペースに伸びている。
そのサウナの前に立ちシャワー。
あとは、浴槽がL字型になっていて、右側の方が手前に突き出している。
浴槽は、右側から水風呂(20℃ぐらい。個人的には理想の温度)、寝湯が2つ。それで壁際のところが、ラジウム鉱石と酵素風呂が混じったもの。
ラジウム鉱泉は、解説に石和田章三先生の名前があるが、ネットで調べてみると実在した人物かどうかすら怪しいほど情報がでてこない(しかし、なぜラジウム鉱石は、必ずこの人の名前なのだろうか)。
酵素風呂は、古い皮膚を分解して新陳代謝を促すというものだが、入っていて実感するものではなく、ほとんど気分的なものだった。
その酵素風呂&ラジウムの中に、座湯が2つある。
その隣が薬湯で、おそらくじっこう。
温度は、薬湯が40℃で、ほかは43℃。
水風呂も含め、健康的な温度設定だ。
壁画は、古い銭湯にしては珍しく海にヨットの絵と個性的なものだった。それと下地はタイル。
あと天井は昔ながらの銭湯なので、当然ながら高い。ただ、工事しているためか、窓がほとんど開かれておらず、湯気がだいぶこもっていた。
入浴客は、ほぼ中高年だけれども、小さな子を連れた年輩の男性もいた。小さな子は見た目4歳前後ぐらいで、40℃の薬湯でも「あつい!」と言って、入るのを躊躇していた。
そんな姿をみていると、小さな子どものいる家族連れが銭湯ではなくスーパー銭湯を選ぶのも仕方ないかなという気もする。
それと、入店したのは3時半ぐらいで、その時点でもけっこうお客さんが来ていたのだが、それから30分後になると短い間だったが、自分一人だけの時間帯があった。
ここは開店直後より、少し時間をズラしたほうがゆっくり入れるかもしれない。
帰りにフロントの女性に貸しタオルを返すと、入店時とは打って変わって穏やかな口調で、「ありがとうね」「忘れ物は大丈夫?」などと気遣ってもらった。来たときと帰りの印象がこれほど違う店主も珍しいなと思った。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 小田急相模原
経路 イトーヨーカ堂裏。八百屋さん近く
周辺の環境 八百屋、クリーニング店
●空間演出
建物外観 古く建物で、破風造りだろうか?
壁画・眺望 海とヨット
統一感 あり
置物 ロビーに立派な置物があったが、なんであったか忘れた
照明 ふつう
★設備
休憩所 昭和の居間みたいな雰囲気
脱衣所 狭いがシンプルできれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 水風呂、寝湯、ラジウム鉱石、酵素風呂、ミクロバイブラ、座湯、薬湯
サウナ あり
温度 40℃、43℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 お節介な感じ
清潔さ きれい
貸しタオル あり
備え付け なし
◆人
受付 80代女性
客層 中高年や小さな子
【案内】
住所
〒228-0812 相模原市相南4-1-25
電話
042-742-2876
営業時間
15:00〜23:00(日曜日は10:00〜営業)
定休日
毎週月曜日
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載
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