銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

おふろの王様高座渋谷(東京・高座渋谷)(天晴れの湯)

2019-11-12 07:53:19 | スーパー銭湯





小田急江ノ島線の高座渋谷駅を下車すると、いやが上にも目に飛び込んでくるのがおふろの王様高座渋谷店だ。
ビル型ながら設備は充実しており、多くの人が満足すること請け合いのスーパー銭湯だった。


【おふろの王様高座渋谷】をザックリいうと
◎すべて網羅
・ビルの上階にあるスーパー銭湯
・店員さんの見回りが充実
・コストパフォーマンスが高い





▲高座渋谷駅の改札口


▲高座渋谷駅入り口


▲その右側を向くと




▲すでに目の前にある


▲その前はバスターミナル。左に目を向ければ高座渋谷駅


▲受付は5階なのでエレベーターであがる


▲5階に到着



「高座渋谷」と聞くと、なぜあの東京の渋谷と同じ? 渋谷に憧れてちゃっかり付けちゃった?
と思うかもしれないが、実は高座渋谷の方が由緒正しい地名なのである。
元々、この土地には渋谷氏という豪族がいて、ここの土地を支配していた。
東京・渋谷の地名もじつはこの渋谷氏から来てるのではないかという説があるのだが、当の渋谷区はそんなの空想だからと一蹴している。
そもそも渋谷の地名がどのような由来なのか定説がないにも関わらず絶対ないと否定してるところに、渋谷区のプライドの高さを感じさせる。
ちなみに個人的には、渋谷の由来は渋谷氏説が十分ありえると思っている。
渋谷氏の子孫である東郷平八郎の神社も東京渋谷にあるしね。


出典:東郷神社ホームページ引用
▲地名の由来には直接関係ないが…



さて、本来のスーパー銭湯に話を戻すと、エレベーターで5階まであがって奥に進めば、フロントがみえる。フロント右側に下足箱。
受付に立つのは、40代から50代前後の女性たちだ。さすがスーパー銭湯。みんなしっかりした対応である。
ここの手続きは、最初にコースの入浴料金+レンタルタオル料などを支払い、そのあとで飲み物やアイス、食事を利用した際の料金を支払う。
なのでそのためのバーコードの付いたリストバンドが渡される。購入はすべてバーコードで読みとり、あとで精算する仕組みだ。
左側に進むと入浴施設になるが、その前に色んなものがある。
飲料やアイス、お菓子の自販機が並び、床屋さんも勿論ある。このへんはスーパー銭湯のお約束だろう。
左側には岩盤浴の料金を払った人たちのみが入れるリクライニングスペース「岩盤カフェ」があって、その中には漫画本が大量に並んでいた。飲料サービスもあり、ちょっとしたミニ漫画喫茶といったところだ。


出典:おふろの王様高座渋谷店ホームページ引用
▲やはり若者の利用が多かった


階段をのぼると、中二階にマッサージチェアや休憩室が別途用意されている。ここは誰でも利用できる設備。テレビも設置してある。


さらにその上にあがれば、脱衣場への入り口が見えるのだが、そこでも右手裏側にはマッサージルームがズラッと並び、どれだけサービスを充実させてるのだと驚いた。


ここは週で男女が入れ替わるらしいのだが、今回は右側が男湯だった。「天晴の湯」である。


のれんをくぐって中に入ると、よくあるスーパー銭湯の脱衣場。だいたい一通り揃っている。
島ロッカーに壁際もロッカーが並び、アメニティグッズを用意した化粧台のほか、乳飲料の自販機と日焼けカプセルルームもある。
それとここで特徴的なのは、多目的トイレが2つあることだろう。脱衣場に多目的トイレが2つあるのは珍しい。おそらく男女を週ごとに入れ替えているためか。


服を脱いで浴室への扉をあけると、左に進めば、扉が2つ用意されてある。真っ直ぐ進んだ先が露天スペースに直接出られるもので、右が室内である。その手前側に掛け湯と給水機がある。


最初は体を洗うため右側の扉を開けると、その右手側に整然と並べられたカランがあり、それがほぼ奥まで続く。
手前左側には立ちシャワーがふたつ。
カラン、立ちシャワーともに無難な使いやすさだ。


室内の浴槽は、左側にすべて並ぶ。手前に人工ラジウム鉱泉でバイブラ仕様のぬるい白湯。温度は38℃と誰でも入れることを想定したものだろう。
隣が寝湯で3つほど。
さらにその隣が高濃度炭酸泉。町田店と比べると濃度が少し低く感じたが、それでもしっかり濃度を感じ取ることができる。
その右隣に水風呂が隣接してある。スーパー銭湯にしては少し小さめだが、温度計をみると16℃ほど。手を入れてみると、たしかにそれぐらいの温度かもしれない。かなり冷たい。


その横にサウナ。入ると、これまた特徴がなくて温度計を見ると80℃ほどだが、実際はもっと高い気がした。ちょっといればジンワリ汗も出てくる。
サウナの横にミストサウナで、石の椅子が対面に設置してあり、ここも特徴はなく、ことごとく平均点を狙った作りだ。
ここまでが室内だが、今度は先ほどの入り口まで戻ると、外に出る。 



出典:おふろの王様高座渋谷店ホームページ引用
▲これはミストサウナ


ここの露天風呂は、ビルの構造を利用しており、高低差があるのが特徴。
なので入って左側を向くと、オーバーフローを利用した上と下が繋がった浴槽が目に飛び込む。


出典:おふろの王様高座渋谷店ホームページ引用
▲絹の湯と紹介されてるが、実際の表記は違っていた


上の段にあるのが白濁湯で、その白濁の浴槽から溢れたお湯を受け止めるのが、下にある白湯。
どちらとも40℃。
その階下に降りると、奥右側に囲いがあって、壺湯が3つ並ぶ。


出典:おふろの王様高座渋谷店ホームページ引用
▲壺湯は41℃ぐらいだったかも。「どぼん」と命名されている

さらに、そこから右に進めば、露天風呂のメインとなる人工温泉の白濁湯。
真ん前の柵にはガラス窓がはめ込まれており、その窓からは天気が良ければ富士山を拝むことができる。


出典:おふろの王様高座渋谷店ホームページ引用
▲この写真はおそらく少し古い時期のもので、今は白濁の人工温泉になっていて、窓が設置してあった


しかし残念なことにこの日は曇り空で、しかも時期的にまだ湿度も高く(訪れたのは9月中旬頃)、好天でも富士山は展望できなかっただろう。
せいぜい曇り空の背景に、丹沢山系のシルエットがみえるぐらいだった。


さらに右側には、還元泉のこじんまりとした白濁の湯。独特の臭いがするが、そもそも還元泉ってなんだったっけ?(解説文があったけど、読んですぐに忘れてしまった。ごめんなさい)


出典:おふろの王様高座渋谷店ホームページ引用
▲手前が「ぽかぽか」と表記された還元泉で、奥が寝湯


その還元泉と繋がっているのが寝湯。
なので還元泉に人が入ると寝湯も少し水位があがる。
還元泉は、閑散としていたので手足を広げて空を見上げていたら、いつの間にか女性従業員が真ん前に立っていた。
女性は「失礼します」と言うと、手に持っていたプラスチックの桶をお湯に半分沈めて攪拌し始めた。どうやら薬湯の粉を投入するためだったらしい。
黄色や緑色といった粉がお湯の中で混ぜられると、バスクリンに早変わり。


こんな感じで、高座渋谷店は従業員の見回りが充実していて、カランの椅子や桶は乱れてることがなく、つねに整頓されている。
このあたりのサービスも素晴らしい。


駅前で湯船が数多くあってさほど混雑しておらず、サービスも多彩でスタッフの教育も行き届いており、しかも値段もほかと比べて高くないのでコストパフォーマンスは抜群(大人は休日・祝日が会員料金で950円。一般は1050円。平日はそこから100円安くなる。小学生は一律300円。小学生以下無料)。
これで不満を表明するのはどうかしてるだろう。


と思うのだが、実は出る直前までちょっと物足りなさを感じていた。
先ほども書いたのだが、どうも平均点を狙いすぎてる感じがして、無難過ぎて逆につまらない印象を持っていた。
普段からゴツゴツした癖のある銭湯に通っていると、マッ平らなスーパー銭湯が退屈に感じてしまった。
温度は40℃前後。すべて網羅している。しかし、もっと刺激がほしい!
こんな感じで贅沢な不満なのだが、もう少し個性があってもいいかなと思ったりしていた。
ところで最後にサウナでも入り直すかとサウナの扉を開けると、そのタイミングで突然バケツをひっくり返したような音がするので、ナンだ!?と思って見ると、入り口横にあるオートロウリュウが発動した音だった。


最初入った時はなにかあるな、ぐらいしか思っていなかったのだが、まさかオートロウリュウまであるとは思ってもみなかった。そして稼働してから少し経つと時間差で熱波が押し寄せてくる。
一気に汗が吹き出してきて、若干苦しいけど気持ちいい。モトメテイタ刺激はこれだ!と思った。


熱いお湯が恋しい人にはちょっと物足りないかもしれないが、サウナでガッツリ汗をかきたいゼ!と思う人にはまさに打ってつけの場所だろう。
外気浴の設備も充実しており、なによりもここは冬の晴れ間なら富士山を眺めることもできる。
初心者にも百戦錬磨のサウナーにもお勧めしたい超駅近なスーパー銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 高座渋谷
経路 目の前
周辺の環境 駅

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 富士山が見える。見下ろす町並みが借景
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 充実
脱衣所 きれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 バイブラ、寝湯、炭酸泉、水風呂、白濁湯、還元泉、壺湯
サウナ あり
温度 41℃
棚 あり
男女入れ替え あり

■サービス
接客 良い
清潔さ きれい
貸しタオル あり(220円)
備え付け あり

◆人
受付 50代ぐらいの女性
客層 高齢者がメイン


【案内】
住所
〒242-0024 神奈川県大和市福田2021-2 IKOZA 5F 
※2018年6月30日より住所表記が変更になります。(変更後)〒242-0023 神奈川県大和市渋谷五丁目22番地 IKOZA5F

営業時間
10:00~0:00(最終受付23:00)

電話番号
046-201-0126


電車でお越しの場合

小田急江の島線「高座渋谷」駅下車西口駅前

横浜駅より乗車約30分
相鉄本線横浜駅より急行海老名行き乗車、「大和」駅下車、小田急江ノ島線・片瀬江ノ島行き乗り換え

町田駅より乗車約19分
小田急小田原線町田駅より藤沢行き乗車、「大和」駅下車、小田急江ノ島線・片瀬江ノ島行き乗り換え

藤沢駅より乗車約15分
小田急江の島線「藤沢」駅より町田行き乗車

お車でお越しの場合

小田急線高座渋谷駅西口IKOZAビル 駐車場163台完備 ※ロータリーからは、駐車場にはお入りいただけません。
お車でお越しの方は、IKOZAビル内駐車場及び第2・第3駐車場をご利用いただけます。
駐車チケットは必ずフロントまでお持ちください。

駐車料金

ご利用時間5時間以内無料5時間以上以降1時間ごとに200円かかります。

※おふろの王様高座渋谷店ホームページ転載


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2 コメント

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Unknown (p4p)
2019-11-12 20:11:50
ロウリュウ体験してみたい!
サウナ関連を調べると絶対に出てきますもんね。ちょっと前に県内でやっている所はないか調べたんですが空振りでした。そもそもスーパー銭湯自体が少ないので、東北だと、仙台辺りまで行けばあると思うんですが、さすがに遠すぎる。全国的なサウナブームが東北には、いつまでたっても来ないです(笑)
関東だと極楽湯とかでも、やっていたりするんですか?
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Unknown (southandnorthface)
2019-11-12 21:45:52
ロウリュウは、じつは経験したのが今回含めて三回目ぐらいで、関東でも本格的な(つまり結構なお値段のする)ところじゃない限り、そんなにないんじゃないかな?と思いますね。
極楽湯系列は調べればあると思いますが、一つしか行ったことないので(笑)ぜんぜん分からないです。

初めて経験したのがかなり前なんですが、東京ドームの横にあるスパラクーアというところで、知り合いに誘われて行ったのですが、キツかった!
オートじゃなくて人がやる本格的ものだったのですが、あまりの熱さに目がまったく開けられなくて息を吸うのも苦しくて、心の中でヤバいヤバいと思いながら耐えしのいだ懐かしい思い出があります(笑)
ロウリュウはちょっとドM気質じゃないと楽しめない世界だなと思いましたね。
そのへんで言うと今回のお風呂の王様高座渋谷店はけっこうマイルドだったので、入門者にはうってつけかなと思います。
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