那須太社 錦輔 の日記

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映像の世紀 ビートルズの革命 赤の時代

2023-06-12 22:45:38 | テレビ

これは面白かった。

NHKなのでリベラルなフィルターがかかっているのかもしれないが、楽しめたし勉強になった。

 

自分は60年代後半の生まれで、カウンターカルチャーというものを知らない。

安保闘争とか学生運動もしらない。

新しい若者のカルチャーの波が、固定的なメインストリームのカルチャーにぶつかって、秩序を侵食して壊していった時の事をしらないのだ。

物心ついたときはすでに身の周りにポップカルチャー的なものがあふれていた。

巨大ロボットアニメ、怪獣、戦隊物。もう少し歳を取ればアニメやゲームも出てきた。

 

そんな自分でもこの番組を観て、ビートルズが登場した時の衝撃が良く分かった。

ファンの女性が何人もコンサート会場で失神する。

ビートルズが叙勲された事に怒って同じ勲章を返すという老軍人たち。

女王や貴族たちの前で演奏して、最後の曲の前にジョン・レノンは「安い席の方たちは拍手してください。それ以外の方は宝石をジャラジャラ鳴らしてください」と言った。

固定された身分、固定されたカルチャー。

それを破るカウンターカルチャーの萌芽が欧米先進国に生まれ始め、ビートルズはそれを象徴する存在だったのだろう。

 

アメリカ公演では人種別に席を分けようとしない。

おそらくビートルズのメンバーが特に意識が高かったわけではなく、イギリスは国民の中では白人が大多数でアメリカのようなそういった表立った黒人差別がなかったのではないかと思うが。

 

若い4人が政治的な発言を引き出そうとするインタビュアーたちに、ベトナム戦争の事など聞かれてついつい本音をもらして反発を買い不買運動などされるところは気の毒だった。
彼らに政治的発言をさせて自分たちの意見を代弁させようとしたジャーナリストたちは良くない。

メンバーたちは皆ギリギリでイギリスの徴兵制が廃止されるタイミングで成人して兵隊にとられなかったのだが、そのことを人生最大の幸運だとか言っていたので、1、2年軍隊に入っていたらまた違った考えかたになったかもしれない。

ただ、それだとあれほどのスーパースターになれなかったかも。

 

次回が楽しみ。

 

ちなみに、ビートルズが若いころドイツのハンブルグで演奏して腕を磨いた、みたいなエピソードと言うかバンドの成り立ちストーリーをよく読むが、なぜイギリスの若手バンドがわざわざハンブルグに行くのかと思っていたが、この番組を観てなんとなく理由が分かった。

おそらく米軍がハンブルグ近辺に駐留していて、巨大な歓楽街が成立していたのだろう。

戦争に勝っても疲弊して青息吐息のイギリスより、若い米兵がお金を落とすハンブルグの方が演奏の場が沢山あったのだろうと思われる。

 

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