那須太社 錦輔 の日記

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ユーコン漂流 野田知佑

2019-11-13 22:14:32 | 読書感想文

インターネットで自転車で世界を放浪する人のブログを読んでいて、ユーコン下りするエピソードに行き当たり、ふと読んでみたくなり、図書館で予約して借りた。

野田知佑は椎名誠の「岳物語」の後書きが素晴らしく、名文家だと思っていたが、この本では淡々とした描写に終始している。

と、思ったがやはりそっと面白い表現をしている。終盤の友好的なポーカーの描き方が面白い。

また、折々にふとあらわれる古典の一節など読むと、相当な文学青年でもあったのだろうな、と思われる。

ユーコン下りは冒険ではなく誰でもできる遊びだ、というのがやや驚きだった。もちろん諧謔や謙遜もあるだろうが、ほとんど経験のない人たちが著者の周囲に次々現れる。

流れに任せて、カヤックに寝そべり川を下る、やってみたいが自分には到底できないだろう。

 ユーコンは上流のほうが栄えていて下流はそうでもない、というのも意外だった。

下流は広大な泥と沼地のデルタであるそうだ。

何人かあらわれる、森の中に一人暮らすmountain manが格好良い。

あと、インターネットがすごいと思ったのは、ユーコン川には橋が2か所しかない。そのうちの一つがパイプラインだ、と書いてあり、ちょっと興味を持ってグーグルマップで検索したら、あっさりその風景をパノラマ写真で見ることができた。

確かに、パイプの支柱に本の通り、放熱板がとりつけてある。

すごい時代だ。

 

 

 

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