三月も中旬になると、東京ディズニーランド・ディズニーシーや洋菓子店などは『イースター』で盛り上がっています。私は中学一年生の頃の一時期、日曜日の午前中はキリスト教の教会に行っていたので、『キリストの復活』を祝うお祭りだと思っていますが、そこは日本人、宗教に捉われず、何でも“お祭り騒ぎ”にしてしまうようです。
少し堅苦しく『イースター』について考えてみた後、日本でのお祭り騒ぎ振りを少し観てみましょう。
イースター(復活祭;ふっかつさい)はそもそも、ゴルゴダの丘で十字架にかけられて死んだイエス・キリストが三日目に復活したことを記念・記憶する、キリスト教の祀りです。
戦後のわが国では、国家としての宗教を決めずに“信教の自由”が憲法で保障されていることと、明治維新以降の神道と仏教の行事が執り行われてきたことなどによって、キリスト教固有の祭りについてはあまり流布してこなかったのではないでしょうか。
しかし、近年ではイベントを行う口実として、信仰に拘わらずお祭りを行う風潮が強くなっているようです。
『イースター・復活祭』は「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われます。したがって、祝う日が特定されていません。
中東やギリシアなどで広がった正教会や東方典礼カトリック教会などの東方教会と西ヨーロッパを中心に広がったローマカトリック教会やプロテスタントなどの西方教会とでは日付の算定方法が異なるため、同日付の年もあるものの、多くは日付が異なります。
西方教会では3月22日から4月25日の間のいずれかの日曜日、東方教会では4月4日から5月8日の間のいずれかの日曜日に祝われます。
但し、東方教会においては、西方教会が適用する天文学上の「春分の日(グレゴリオ暦の3月20日から3月21日ごろのいずれか1日)」ではなく、西暦325年(第一回ニカイア公会議;325年5月20日~6月19日)の「春分の日」であったユリウス暦の“3月21日”を「春分」とし、次の満月後の最初の日曜日とするようです。
このことから、天文学上の「春分の日」とユリウス暦の「春分(3月21日)」との間に満月が入ると、西方教会に比べて復活祭の日が大きくずれることになります。
また、天文学上の「春分の日」とユリウス暦の「春分(3月21日)」との間に満月が入らないと、復活祭の日が西方教会と一致することになります。
今年(2017年)は、西方教会、東方教会共に4月16日(日)に予定されます。
イースターといえば、『イースター・エッグ』や『イースターバニー』が知られるところとなっています。
イースター・エッグとは、復活祭に出される、色を付けたりビーズなどで装飾を施されたゆで卵です。赤く染められる事が多いのですが、赤い色は十字架に架けられて流されたキリストの血の色とされるなど、この習慣の起源については様々な説があります。
イースター・バニー(イースター・ラビット)は西欧・西方教会のみの習慣のようです。英語圏やドイツでは、ウサギをかたどったチョコレートが作られます。ウサギは多産なので豊穣の象徴とされているようです。
先に述べたように、わが国では宗教色が大幅に薄められ、クリスマスやバレンタインデー、ハロウィンに続くイベントとして注目を集めているようです。“商魂逞しく”と言い添えてもいいのかもしれません。
東京ディズニーランド&/orディズニーシーでは、「ディズニー・イースター」が3月25日から6月15日の期間において開催されるし、ほぼ同様の期間において、デパートではイースター商戦が催され、菓子メーカーでは関連の商品が提供されるなど、宗教とは関わりないイベントが展開されています。
≪シャトレーゼの季節限定ケーキ≫
≪ディズニー・イースター2017イメージ≫
【関係先サイト】
○ シャトレーゼ 商品紹介
○ ディズニー・イースター2017 | Disney Colors – Blog