★アメリカン・ソング
(演奏:アンディ・ベイ)
1.ネヴァー・レット・ミー・ゴー
2.プレリュード・トゥ・ア・キッス
3.スピーク・ロウ
4.エンジェル・アイズ
5.ミッドナイト・サン
6.キャラヴァン
7.ラッシュ・ライフ
8.サテン・ドール
9.イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン
10.ロンリー・タウン
(2004年)
何年か前にグラミー賞にノミネートされていたこのディスク・・・。
もちろんジャズの部門ですけど。(^^;)
我が国では話題になったんでしょうか?
オトコの声による歌を聴きたかった私に、内容は忘れてしまいましたがとっても書評がビビッとくるものだったのでこのディスクを求めたのを覚えています。
このアンディ・ベイという歌手の声はなんとも不思議な魅力にあふれています。
クラシックの歌手のような声の張りみたいな要素も感じさせますが、決してクラシック歌手のそれではない・・・。
だいたい声を張り出すこと自体、特定の曲のここぞということろでしかありません。
あとは、この歌い手の体躯がどのようなものかわかりませんが、おそらくはそれなりの長身・・・それを頭の先から下腹部ぐらいまでを共鳴させてふと~い声を共鳴させた“ウィスパー”って感じの歌い方です。
この“共鳴ウィスパー”がこの歌手の最大の色気であり、魅力であります。
声を張り上げるだけなら・・・確かに精悍な美しい声なんですが・・・中途半端なバリトン歌手か、できそこないのゴスペル歌手に堕してしまうでしょう。
それが“共鳴ウィスパー”が加わると、ゆとりある焦燥感とでもいうべき、他の誰にもない味わい深い歌い口になる・・・わけです。
その背景にはリズム&ブルース・ジャズを感じさせるのはもちろん、やはりスローテンポで丹精に歌い語るさまからは私はシャンソン的な雰囲気も感じます。
でも中低音域が主であることと、声の共鳴のさせかたが管楽器を思わせるところがあることなども相俟ってまったく独自の世界を作り出し出すことに成功しています。
声を張り上げるのは“スピーク・ロウ”や“キャラヴァン”のセカンド・ヴァースなどですが、その声にはしっかり芯が通っている。
ところが、“共鳴ウィスパー”の場合はその芯が共鳴によってかき消され、本当に空洞で“言葉を乗せた音”が響いているように思えるのが不思議・・・。
だからこそ、張り上げたときの声が生きている。。。
その共鳴のさせ方もバリトン・サックスを思わせるようなときもあれば、バスクラリネットのときもある。バスーンって時もあるなぁ。
要するに、多彩なんですね。(^^)/
そんな声を生かしたアレンジなっていることもあってか、テンポがグッと落ち着いているため歌詞もよく聞き取れるので、たとえ何を言っているかわからなかったとしても聴いててフラストレーションがたまることはありません。
まあ、収録曲は全部スタンダード・ナンバーで知ってる曲ばかりだからかもしれませんけどね。(^^;)
伴奏陣も心得たもので、決して自分が正面に出ることなく雰囲気作りに徹しています。
基本はピアノトリオですが、そこに本当の管楽器(クラリネット・サックス)が絡んだり、ギターが加わったり、とってもテンダーないいムードなのであります。
聴き進んでいくうちに、やっぱりこの“共鳴ウィスパー”は人間管楽器だという思いを強くしましたね。
間違いなく、サックス、それもバリトン・サックスあたりのバラード演奏を絶対に意識してそれを模している・・・。
言葉が乗せられることはサックスには出来ない芸当でありますが、そうでなくとも“人声サックス”をフィーチゃーしたアルバムとして聴いてもなかなか面白いものがあります。
特に、“サテン・ドール”のようにアンディ・ベイがテーマを“共鳴ウィスパー”で歌った後、本当のサックスがアドリブでソロを吹いたときの対比、その後精悍な生声でサビを歌い上げる・・・・この流れ、本当にカッコいいです。(^^)v
楽器のアドリブ・ソロを譜面に起こして言葉をつける“ヴォカリーズ”という手法がジャズにはありますが、このディスクはメイン・テーマを楽器としての声が表現する・・・なんとそれに言葉がついているという感じであり、この歌手独特のジャンルといっていいと思いますねぇ~。
味わい深いディスクでした。
この蒸し暑い不快指数の高い時期ではなく、晩秋から初冬のころに聞いたらあったかくなれるヴォーカル・アルバムであるかもしれません。
たまに思い出して聴いてみたくなる・・・そんなディスクになっていくのかもしれません。
(演奏:アンディ・ベイ)
1.ネヴァー・レット・ミー・ゴー
2.プレリュード・トゥ・ア・キッス
3.スピーク・ロウ
4.エンジェル・アイズ
5.ミッドナイト・サン
6.キャラヴァン
7.ラッシュ・ライフ
8.サテン・ドール
9.イッツ・オンリー・ア・ペイパー・ムーン
10.ロンリー・タウン
(2004年)
何年か前にグラミー賞にノミネートされていたこのディスク・・・。
もちろんジャズの部門ですけど。(^^;)
我が国では話題になったんでしょうか?
オトコの声による歌を聴きたかった私に、内容は忘れてしまいましたがとっても書評がビビッとくるものだったのでこのディスクを求めたのを覚えています。
このアンディ・ベイという歌手の声はなんとも不思議な魅力にあふれています。
クラシックの歌手のような声の張りみたいな要素も感じさせますが、決してクラシック歌手のそれではない・・・。
だいたい声を張り出すこと自体、特定の曲のここぞということろでしかありません。
あとは、この歌い手の体躯がどのようなものかわかりませんが、おそらくはそれなりの長身・・・それを頭の先から下腹部ぐらいまでを共鳴させてふと~い声を共鳴させた“ウィスパー”って感じの歌い方です。
この“共鳴ウィスパー”がこの歌手の最大の色気であり、魅力であります。
声を張り上げるだけなら・・・確かに精悍な美しい声なんですが・・・中途半端なバリトン歌手か、できそこないのゴスペル歌手に堕してしまうでしょう。
それが“共鳴ウィスパー”が加わると、ゆとりある焦燥感とでもいうべき、他の誰にもない味わい深い歌い口になる・・・わけです。
その背景にはリズム&ブルース・ジャズを感じさせるのはもちろん、やはりスローテンポで丹精に歌い語るさまからは私はシャンソン的な雰囲気も感じます。
でも中低音域が主であることと、声の共鳴のさせかたが管楽器を思わせるところがあることなども相俟ってまったく独自の世界を作り出し出すことに成功しています。
声を張り上げるのは“スピーク・ロウ”や“キャラヴァン”のセカンド・ヴァースなどですが、その声にはしっかり芯が通っている。
ところが、“共鳴ウィスパー”の場合はその芯が共鳴によってかき消され、本当に空洞で“言葉を乗せた音”が響いているように思えるのが不思議・・・。
だからこそ、張り上げたときの声が生きている。。。
その共鳴のさせ方もバリトン・サックスを思わせるようなときもあれば、バスクラリネットのときもある。バスーンって時もあるなぁ。
要するに、多彩なんですね。(^^)/
そんな声を生かしたアレンジなっていることもあってか、テンポがグッと落ち着いているため歌詞もよく聞き取れるので、たとえ何を言っているかわからなかったとしても聴いててフラストレーションがたまることはありません。
まあ、収録曲は全部スタンダード・ナンバーで知ってる曲ばかりだからかもしれませんけどね。(^^;)
伴奏陣も心得たもので、決して自分が正面に出ることなく雰囲気作りに徹しています。
基本はピアノトリオですが、そこに本当の管楽器(クラリネット・サックス)が絡んだり、ギターが加わったり、とってもテンダーないいムードなのであります。
聴き進んでいくうちに、やっぱりこの“共鳴ウィスパー”は人間管楽器だという思いを強くしましたね。
間違いなく、サックス、それもバリトン・サックスあたりのバラード演奏を絶対に意識してそれを模している・・・。
言葉が乗せられることはサックスには出来ない芸当でありますが、そうでなくとも“人声サックス”をフィーチゃーしたアルバムとして聴いてもなかなか面白いものがあります。
特に、“サテン・ドール”のようにアンディ・ベイがテーマを“共鳴ウィスパー”で歌った後、本当のサックスがアドリブでソロを吹いたときの対比、その後精悍な生声でサビを歌い上げる・・・・この流れ、本当にカッコいいです。(^^)v
楽器のアドリブ・ソロを譜面に起こして言葉をつける“ヴォカリーズ”という手法がジャズにはありますが、このディスクはメイン・テーマを楽器としての声が表現する・・・なんとそれに言葉がついているという感じであり、この歌手独特のジャンルといっていいと思いますねぇ~。
味わい深いディスクでした。
この蒸し暑い不快指数の高い時期ではなく、晩秋から初冬のころに聞いたらあったかくなれるヴォーカル・アルバムであるかもしれません。
たまに思い出して聴いてみたくなる・・・そんなディスクになっていくのかもしれません。
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