ヒト遺伝子想定的生活様式実践法

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動詞 หาย (hǎai、なくす・うせる)

2015年05月20日 |  動詞編

 先ずは、前々回記事で触れた、動詞 หมด (mòt、なくなる)を用いた例文の解説から。
(ア) ซื่อกินไม่หมดคดกินไม่นาน

 ซื่อ (sʉ̂_ʉ)は「正直な、誠実な」、คด はその反対で「うそをつく」の意味。
内容は多分、タイのことわざみたいなものだろう。

 直訳すると、
  〈正直には、食べて尽きることはないが、うそつきには、食べるのは長くはない〉
みたいな感じだから、かなり意訳して
  「誠実な者には、いつも必ず良いことがあるが、不誠実な者には、良いことは長続きしない。
という感じかな。日本語だと、「正直の頭に神宿る」あたりが近いのだろうか?
いずれにせよ、動詞 หมด は、ここでは前回記事の(1)の「無くなる」という意味なのだろう。


(イ) ชาวสวนจำหน่ายไม่หมดต้องทำเป็นมะม่วงกวนเก็บไว้รับประทานได้นาน ๆ

 構文としては、ชาวสวน...ต้องทำเป็น ~ というのが柱で、ชาวสวน の後と、มะม่วง の後にそれぞれ関係詞 ที่ が省略されているという感じだろう。
 ชาวสวน は「園芸をする人」で、จำหน่าย は「販売する」かな。タイには、禁酒日(より正確には酒販売禁止日。仏教系祭日など)というのがあるけど、その際の店先の掲示で、話し言葉的な ขาย (売る)てはなくて、จำหน่าย の方だったものをみたことがある)。
ทำเป็น は「~になるように作る」。กวน は元の意味は「混ぜる」(例えば、ไข่กวน で「スクランブル・エッグ」)。

 直訳すると、
  〈販売してなくならなかった園芸をする人は、になるように作らなければならない、混ぜて保存して長く食べることができるマンゴーに〉
みたいな感じだから、
  「販売しきれなかった果樹農家は、保存して長期間食べられる調製したマンゴーに加工しなければならない。
のような感じだろうか。กวน は、保存のためにという趣旨を踏まえれば「調製する」という感じだろう(タイのコンビになどでは、砂糖に混ぜて(漬けて)脱水して乾燥させたようなものをよく見かけるような)。
いずれにせよ、動詞 หมด は、ここでも同じく前回記事の(1)の「無くなる」という意味なのだろう。


 ついでに、上記の ไว้ の別の見方について、少し述べておこう。上記文の後半の動詞連続のあたりを一般化すれば
  [ที่] ทำ ... ไว้ทำ ~
というような使われ方をしている。この場合は、〈・・・しておいて、~する〉みたいな趣旨なので、ไว้ の後に เพิ่อ が省略されていると考えることもできると思われる(目的を誘導する ไว้ )。すなわち、和訳では
  「~するために・・・する」(英語だと、"[that] do ... [in order] to do ~")
というような意味になる感じだろう。この認識で直訳すると、
  〈販売してなくならなかった園芸をする人は、になるように作らなければならない、混ぜて保存しておくマンゴーに、長く食べることができるように〉
みたいな感じだろう。最終的な意味としては、上記の動詞連続と考えた場合とほぼ同じなので、読解する際には、どのようにしても(動詞連続としても目的をを誘導する ไว้ としても)、余り違いはないけど、
  「~するために・・・する」 ──→ ทำ ... ไว้ทำ ~  
と整理しておけば、作文する際に役に立つのではないだろうか。


 さて、表題の動詞 หาย に入ろう。
  動詞 หาย(ホーヒープ・サラアー・ヨーヤック hǎai)に対応する日本語動詞は、「なくす・うせる、無くす・失せる」と思われる。

 動詞「なくす・うせる」から連想されるべき言回しはには、
 血の気がうせる
などがあろう。


(1) 先ずは、「(物などを)なくす」という意味がある。
  〈なくす+物〉( หายสิ่งของ )で「(物を)なくす、失う」。また、
  〈物をなくす〉( ของหาย )で「なくした物」、
  〈なくす+身体〉( หายตัว )で「行方不明である」。
 これも、ここの項に入れるへきかな?(違うなら、後述の(5)だろう)
   〈なくす+怒る〉( หายโกรธ )で〈怒るのをなくす〉となり、据わりがわるいので「怒るのを止める」の訳へ。


(2) 病気をなくすという趣旨で、「(健康状態が)よくなる」という意味がある。
  〈なくす+痛み〉( หายเจ็บ )で「(健康状態が)よくなる、(痛み)がなくなる」、
  〈なくす+病気〉( หายป่วย )で「(健康状態が)よくなる、(病気が)治る」。


(3) 血の気がうせる、とあるように、「(症状などが)消える」という意味がある。
  〈腫れ+うせる〉( อาการบวมหาย )で「(腫れが)消える、なくなる」、
  〈雲+うせる〉( เมฆหาย )で「(雲が)消える、なくなる」。


(4) 疑問などがうせるという趣旨で、「(疑問などが)晴れる」という意味がある。
  〈誤解+うせる〉( ความเข้าใจผิดหาย )で「(誤解が)晴れる、なくなる」。


(5) 天気などの継続している状態がうせるという趣旨で、「(状態が)止む」という意味がある。
  〈雨+うせる〉( ฝนหาย )で「(雨が)止む」、
  〈風+うせる〉( ลมหาย )で「(風が)止む」。


 最後に、動詞 หาย を用いた例文については、以下のとおり。例によって、解説は次回記事にて。
(ア) เขาหายกลัวเป็นปลิดทิ้งเมื่อพบว่าเสียงที่ได้ยินเป็นเสียงเคาะประตูของเพื่อน

(イ) เมื่อสถานการณ์ยืดเยื้อมาถึงขนาดนี้แล้ว การล้อมคอกหลังวัวหาย ก็ถือว่าดีกว่าปล่อยให้เหตุการณ์บานปลาย


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