ヒト遺伝子想定的生活様式実践法

2023年8月にテーマ・タイトルを変更(旧は外国語関連)
2015年4月にテーマ・タイトルを変更(旧は健康関連)

はじめに・・・

 動物の生活様式の本質は遺伝因子に刻まれており、ヒトにおいても難しいことをせずにそのような生活様式を取り入れてみることが健康への第一歩と思います。なぜなら、生物の進化を眺めると、生息環境内で成り立ち得るある種の特徴を持った生態系があり、そこに依存する姿・形が想定する生活様式に倣うことが最も簡単と考えるからです(姿・形は生物側による長期間にわたる最適な変化の蓄積の賜物。例:チンパンジーはツル植物に覆われた密林での果実食に適応し、そのために手及び口の形や移動方法もこれに対応)。
 動物であれば何を食べて生きていくのかということが課題で、生活様式を変えようとすると、野生動物の場合は形質形態を変えるべく遺伝因子の変化を伴います。ヒトはいつの頃からか文化を持つようになり道具・技術を進展させてきましたが、これまでの生活様式を反映した遺伝子による自動制御を活用しないのは勿体ないと思います。(2024年9月記)


 外国語テーマも長く続かずなので、従来の健康ブログに戻してみようかと思いまして・・・ 備忘録的に残しておくと旧タイトルは「タイ語、漢字を使って覚えるの?」でした。(2023.8月記)


 従来の健康ブログ時に記事を書いていて、何故か、そろそろ外国語でも勉強した方がより良いかなーと思いつきまして、以来ちょこちょこと続けてきましたが、なんとなく、ある事を覚えると別の事を忘れてしまうモードに入ってしまったようで、知識量が停滞しつつあるような感じになりました。
 そこで、本ブログを外国語学習ブログに変更して、自分の備忘録的にまとめておこうかなと思いまして・・・。
 しかしながら、少し飽きたのか内容を増やしすぎたのか、書くのに手間がかかるようになり、時間がとれない時は、別ブログ「単語帳の素材?」にてライトな記事を書くことにしました。(この別ブログも徐々にライトでなくなり、記事を500本ほど書いたところで滞り中・・・)
 なお、健康ブログ時代の記事は、コチラの 入り口 からどうぞ。(2015.4月記)
 最近の健康系記事はカテゴリー「タイ語以外(健康2019)」からどうぞ。

〔メモ〕 2012年における骨髄移植数の増加

2012年12月31日 |  症例(報道ベース)

 大晦日だし、短く。最近はいつも短い気がするけど・・・

 今日のとある地方紙で、次のプレスリリースを元にしたと思われる短い記事をみかけたので、メモしておこう。骨髄移植推進財団のサイト「骨髄バンク」から(同サイトのトップ頁は、http://www.jmdp.or.jp/)、

日本骨髄バンクを介した骨髄及び末梢血幹細胞移植が1万5千例に到達
2012(平成24)年12月13日発信
http://www.jmdp.or.jp/documents/file/07_about_us/press/press_12_12_13.pdf (pdfファイル)

 2012年12月12日、日本骨髄バンクを介した骨髄及び末梢血幹細胞移植数が累計で1万5千例に到達しました。2008年12月に骨髄移植数が1万例に達して以来、約4年で1万5千例に到達しました。・・・


 個人的に注目したのは、今年に入っての骨髄移植数の増加である。上記URLの資料から(同3頁)、

図 骨髄移植数の推移 (1993-2012。2012年は12/12まで)


 ちなみに、ここ5年程のデータを表にまとめておくと、同財団の月刊報告誌「MONTHLY JMDP」から(同誌のURLは、http://www.jmdp.or.jp/about_us/publishing/monthlyreport.html)、

表 骨髄移植数の推移 (2008-2012)
暦 年骨 髄 移 植 数
2008 1,104
2009 1,216
2010 1,213
2011 1,215
2012 1,251 *1
出典) 骨髄移植推進財団の月刊報告誌「MONTHLY JMDP」から。URLは、
 http://www.jmdp.or.jp/about_us/publishing/monthlyreport.html
注) *1 2012年は、11月末までのデータ (そのペースは1,365例/12か月)。

 

 骨髄移植数は、ここ3年ほど年間1,220例弱で安定していたが、今年に入って増加し、11月末までの実績によれば、1,251例となっている。冒頭プレスリリースによれば、今年は1,340例を超える見込みとされている。

 つまり、今年に入って、何らかの理由により、白血病などの造血系の疾患が増加している可能性が高い、ということだろう。


 最後に、ウェッブ上で冒頭プレスリリースの関連記事を探してみると、余りないようだけど、livedoor newsから、

日本骨髄バンクを介した骨髄及び末梢血幹細胞移植が1万5千例に到達
PR TIMES 2012年12月13日18時12分
http://news.livedoor.com/article/detail/7230703/

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〔メモ〕 茨城の小中学生の心蔵の異常の増加(2012.5月調査)

2012年12月29日 |  症例(報道ベース)

[更新履歴:12/23表追加]


 広く知れわたっていると思うけど、重要なので短く他力本願でメモをしておこう。

 ●の影響に関するバンダジェフスキー説を正しいものとして取り扱っている人にとっては想定の範囲内だと思うけど、実際に出てくるとやはりちょっとショックなものがあるだろう。東京新聞から、
  
73人が「要精密検査」 取手市内24校心臓検診
2012年12月26日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20121226/CK2012122602000145.html

 心臓検診は取手市教委が毎年五月中に小学一年生、中学一年生に実施している。公表したのは「生活クラブ生協取手支部」(根岸裕美子代表)、「放射NO!ネットワーク取手」(本木洋子代表)、「とりで生活者ネットワーク」(黒沢仁美代表)の三団体で、市教委などの資料を基に調べた。

 それによると、一二年度に一次検診を受けた小中学生千六百五十五人のうち、七十三人が要精密検査と診断された。一一年度の二十八人から二・六倍になり、中学生だけで見ると、十七人から五十五人と三倍強に増えていた。

 また、心臓に何らかの既往症が認められる児童・生徒も一〇年度の九人から一一年度二十一人、一二年度二十四人と推移。突然死の危険性が指摘される「QT延長症候群」とその疑いのある診断結果が、一〇年度の一人、一一年度の二人から八人へと急増していた。・・・


 公的なデータにより心臓疾患の増加が明確に確認できるのは、これまでのところ記憶の限りだと、

・宮城県での東北大の調査による心不全の増加 (2011.3-4月)
・福島県の心疾患死亡率が増加し全国1位へ (2011年)

あたりだろうか(関連の過去記事はココ)。他には、増加がはっきりとは分からないけど、原発作業員や除染作業員の心疾患での死亡報道も関連性がありそうと言えるだろう。今回は、従来のように高齢者が中心の話ではなくて、子供達での話である点に特徴があるだろう。


・12/30追記: 冒頭記事に出てきたデータを表にまとめておくと、

表 茨城県取手市での小中学生の心臓検診における異常
(2008-2012年度、小学1年、中学1年が対象)
項目/年度20082009201020112012
被検診者 N.A. N.A. N.A. N.A. 1,655人
要精密検査者 N.A. N.A. N.A. 28人 73人
心臓に何らかの既往症が認められた者 9人 *1 12人 *1 9人 21人 24人
QT延長症候群・その疑い者 N.A. N.A. 1人 2人 8人
出典) 東京新聞『73人が「要精密検査」 取手市内24校心臓検診』(2012年12月26 日)。
なお、*1は、後述のツイート https://twitter.com/HirasawaNochuri/status/284546037975220224 から。

 

 個人的に子供達の心臓に影響が出るらしいとのバンダジェフスキー説を知ったのは、クリス・バズビー博士の次のメッセージ動画だと記憶している。かなり分かりやすいので、未見の方には一見の価値はあると思われる。

#福島 の子供達に心臓病増加の危機! #セシウム が影響! バズビー博士(字幕)
http://www.youtube.com/watch?hl=ja&v=OmTz_VuFovQ&gl=JP

 この動画は福島の子供達について語ったものだが、今回のデータによれば、茨城で明らかな影響がみられているようなので、茨城より高汚染地ではより被害の大きい問題として出現する可能性があるだろう。

 ちなみに、記事に出てくる「QT延長症候群」については、解説を難病医学研究財団のサイト「難病情報センター」から、
 
家族性突然死症候群 (QT延長症候群)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/66

1. 家族性突然死症候群(QT延長症候群)とは

 突然、脈が乱れて立ち眩みや意識を失う発作が起こる遺伝性の病気です。意識を失う発作が止まらない場合は死亡することがあります。しかし、発作がないときは自覚症状は全くありません。また、検査をしても心電図のQTといわれる波形の部分が正常に比べて長い以外は異常が見つかりません(図1)。このような心電図の特徴からこの病気は「QT延長症候群」と呼ばれています。・・・

 この病気については、これまでは遺伝性のものが多いとされていたようだが、今回見つかった増加部分については多くは孤発性のものと理解してよいと推測されるだろう。

 冒頭の東京新聞の記事に関し、いろいろ後追い報道があったようだけど、朝日新聞の記事を元にデータをグラフ化したツイートを紹介しておこう(同記事が閲覧不可のため)。ツイッターから、

https://twitter.com/HirasawaNochuri/status/284546037975220224
@HirasawaNochuri
@onodekita さま、取手市続報です。データが5年分に増えて傾向がより明確<=心電図検査は法定[心臓疾病や異常、小中で増加か 生協など指摘 茨城](朝日新聞2012/12/27 00:44)
   http://digital.asahi.com/area/ibaraki/articles/TKY201212260917.html [会員のみ閲覧可能]
   https://twitter.com/HirasawaNochuri/status/284546037975220224/photo/1 [グラフ。データは心臓に何らかの既往症が認められた児童・生徒の数か?]


 更に他力本願で、冒頭記事に関連し、いろいろ資料をまとめていたブログ記事をメモしておくと、

ブログ「みんな楽しくHappy♡がいい♪」から、
茨城・小中学生の心臓に異常が認められるケースが急増
2012-12-26(14:40)
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2669.html (リンクはココ

「正しい情報を探すブログ」から、
茨城県取手市、心臓検診で異常報告が倍増!放射能による臓器不調の可能性が大!福島でも異常報告増加!
2012年12月29日 13時41分05秒
http://ameblo.jp/kennkou1/entry-11435240975.html (リンクはココ

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「コルチゾール過剰症候群」 (7-V) サイトメガロウイルス感染症 (1)

2012年12月24日 |  症例(報道ベース)

 選挙も終わりサボっていたけど、リハビリを兼ねて短くいこう。

(7) 易感染性 (つづき)

(V) サイトメガロウイルス(CMV)感染症(ヒト・ヘルペスウイルス5型(HHV-5)感染症)

 サイトメガロウイルス(CMV、ヒト・ヘルペスウイルス5型(HHV-5))といってもかなりマニアックで、ほとんどの人が興味がないだろうと思う。なので今回は、興味掘り起し目的でその触りを。

 先日みかけた、先天性サイトメガロウイルス感染症に関する指摘をツイッターから、

@Tanisennzo
【この差!!!】平成20年までの3年間でトキソプラズマ16人、サイトメガロウイルス140人http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/130509.html … ところが、平成24年9月患者会設立・毎年トキソプラズマが数百人、サイトメガロウイルスはおよそ1000人と推計http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/200/132144.html …
2012年11月9日

@Tanisennzo
NHK生活情報ブログ、9月8日の記事と9月29日の記事、トキソプラズマとサイトメガロウイルス母子感染の数がまったく違う。日本小児感染症学会の報告(平成20年までの3年間)と本年9月23日開かれた設立総会で患者会の顧問を務める長崎大学小児科の森内浩幸教授の推計の差。なぜか?
2012年11月9日


 前者のツイート中のURLの記事は、それぞれNHKのサイト「生活情報ブログ」から、

妊婦さん確認を!母子感染の注意点
2012年09月08日 (土)
http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/130509.html

 妊娠中に感染すると生まれてくる赤ちゃんに障害が出るおそれのある母子感染について、5日、患者会が、注意点などをまとめたホームページを作り、公開しました。・・・

妊娠中の感染に注意を 患者会設立
2012年09月29日 (土)
http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/200/132144.html

妊娠中の女性が感染すると生まれてくる赤ちゃんに障害が出るおそれがある病気の患者会が設立され、妊娠中の注意点などを広く呼びかけていくことになりました。・・・


 以上によれば、大まかには次のことがわかるだろう。先天性サイトメガロウイルス感染症に関し(なお、先天性トキソプラズマ感染症に関しては、要すれば別の機会に考えることにしよう)

・年間の患者数が急増した可能性があること(2008年で年間約50人から今年(?)で年間約千人)
・今年9月に、患者会が設立されたこと
・患者会が公式サイトを開設したこと


 患者数の2008年のデータの根拠は、日本小児感染症学会の研究班の調査らしい。日テレNEWS24から、 

サイトメガロウイルス、新生児の感染が倍に
2012年5月11日 22:29
http://www.news24.jp/articles/2012/05/11/07205500.html

 「サイトメガロウイルス」というヘルペスの一種に、生まれながらに感染している乳児は年間約50人と、15年前に比べて2倍になっていることが日本小児感染症学会の研究班の調査でわかった。

 研究班が全国約2600の医療機関を対象に調べたところ、06年から08年の3年間で、胎内でサイトメガロウイルスに感染して生まれた新生児は140人だったという。年間にすると47人程度で、前回調査(92年から93年)の約2倍に増えていた。・・・ (強調は引用者)


 患者数を年間約千人としている根拠は、必ずしも定かではないが、NHKでは今年の6月からそう指摘していたようだ。NHKのサイト「かぶん」ブログから、

解説)妊婦さん注意!サイトメガロウイルス
2012年06月28日 (木)
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/124738.html

Q 未来ちゃん[先天性サイトメガロウイルス感染症の患者]のようなお子さんは、どれくらいいるんですか?
A) 現在、推計で、年間およそ1000人の子どもがこのウイルスによる障害を起こしているとされています。 その数は、ここ15年で、約2倍になっている調査もあります。 (強調は引用者)


 仮に、近年患者数が急増したのであれば、患者会ができるのは自然な流れと理解できるだろう。従って、仮に近年急増したのであれば、何故なのか、というのが謎として残る。

 ちなみに、患者会の公式サイトは、以下のものである。できたてホヤホヤの組織なのだが、かなり内容が充実したようにみえる立派なサイトである(思わず、何故だろうか、と考えてしまうのは悪い癖だろうか)。

先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症 患者会 (トーチの会)
http://toxo-cmv.org/

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「コルチゾール過剰症候群」 (7-U) 水痘・帯状疱疹ウイルス感染症 (8)

2012年12月15日 |  症例(その他)

(7) 易感染性

(U) 水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)感染症(ヒト・ヘルペスウイルス3型(HHV-3)感染症) (つづき)

 先ずは、前回貼るのを忘れたものから。噂話だと、HSV(単純ヘルペスウイルス)やVZVの感染症治療用のとある抗ウイルス薬(バルトレックス)の処方が増えているらしい。東京周辺では、これらの感染症の発症が増えている可能性があるだろう。ツイッターから、

@3104rei228
@kimuratomo 今日はお疲れ様でした。青梅の薬剤師井上です^^感染症に限らずアレルギー症状も目、鼻、皮膚色々な薬が動いていますが、注目しているのはバルトレックスでこれは確実に1.5倍以上増えています。血内のDrと話していますがリンパ球の影響だろうね…と言ってます。
2012年11月18日

@chiro2564
@3104rei228 @kimuratomo 今日のセミナーに参加した者です。私自身昨年3月11日以降、3回口唇ヘルペスになりバルトレックスを処方されました。また、毎年花粉症で使っている抗アレルギーの目薬を、昨年秋からずっと使い続けています。
2012年11月18日


(g) 「孤発性VZ疱疹」 (つづき)

 特殊な帯状疱疹についての前回記事(ココ)からの流れで、 「孤発性VZ疱疹」の疑わしい例を追加でメモしておこう。某掲示板の緊急自然災害板から、

775 : 地震雷火事名無し(SB-iPhone)[sage] :投稿日:2012/08/22 21:10:57 ID:ILFbM5MMi [1/2回(iPhone-SB)]
  今年は虫さされの部分がえらく腫れるんだよなー。
  グリグリができて赤くなり、やたら痒い上に跡が残るし…
  みんなどうよ?

780 : 地震雷火事名無し(京都府)[] :投稿日:2012/08/22 21:20:46 ID:8DTC/OKq0 [2/2回(PC)]
  >>775 それダニか南京虫じゃね?布団におるかも

782 : 地震雷火事名無し(大分県)[sage] :投稿日:2012/08/22 21:28:54 ID:1jVcYivu0 [1/1回(PC)]
  >>775
  同じ  蚊に刺されてそうなる

783 : 地震雷火事名無し(新潟県)[sage] :投稿日:2012/08/22 21:36:42 ID:Rordhwbq0 [1/1回(PC)]
  >>775
  薬塗って痒みが引いた後に、直径1センチ位の真っ赤な円が残ってる。
  こんなん初めてだよ…

785 : 地震雷火事名無し(SB-iPhone)[sage] :投稿日:2012/08/22 22:05:28 ID:ILFbM5MMi [2/2回(iPhone-SB)]
  >>780
  それが家では刺されないんだよね…
  南京虫の刺され方に似てはいるけど、さすがに職場のじゅうたんにはいないよね?

  >>782,783
  そうそう!そんな感じ…  放射性物質の蓄積で体が弱ってるんかなぁ

838 : 地震雷火事名無し(関西地方)[sage] :投稿日:2012/08/23 12:17:34 ID:FIfHuI4+0 [1/2回(PC)]
  関西住み、東京出張結構ありの知人女性。

  最近、変な虫にいっぱい刺されたと言ってた。
  露出部分じゃないから、ダニかな?って。
  都会の高層マンションに住んでるのに
  そんなことあるんだ…と違和感。

  赤く腫れて痛いとのこと。

857 : 地震雷火事名無し(台湾)[sage] :投稿日:2012/08/23 18:18:31 ID:X27/39Y+0 [1/1回(PC)]
  日本に居た時、ダニに刺されたあとのような赤い点々が腹部にできていた
  ノミ、ダニならかゆくなるが、全然かゆくない

  少量だからいいだろう(諸悪の根源的思想)と
  毎日継続してからすみを食っていたら腹部の同じ位置に赤い点々が………

875 : 地震雷火事名無し(東京都)[sage] :投稿日:2012/08/23 21:05:56 ID:SzpED7VI0 [1/1回(PC)]
  >>838
  虫はいなくて、接触性皮膚炎じゃないかな。なんとなくこんな感じ。

  被曝 →皮膚の早期老化 →目に見えない傷(刺激性)か、あるいはアレルギー性かで接触性皮膚炎

  自分も最初虫指されだと思っていたけど、普通と少し違っているみたい。
  この辺り >>775 >>782-783 >>788-789 と似た感じでは。

  自分の場合は、最初は痒くて気づき、見た目は虫刺され跡のよう。
  出始めは、多くの場合二個ペアで出ていた(よくわからんので、不思議な虫がいるなーと)。
  痒くて掻くと、虫刺され跡様から変化して、血管が浮き出たような紅班になり、かゆみは徐々になくなる。
  紅班で2日ほどすると、だんだん色が不鮮明になりね少し小さくなって跡が残る。

  痒くて気づいた段階で、冷やすと紅班にならない印象。跡は残るけど、紅班化した場合より目立た
  ないかな。 (強調は引用者)

 「今年は虫さされの部分がえらく腫れる」、「痒みが引いた後に、直径1センチ位の真っ赤な円」、「虫刺され跡様から変化して、血管が浮き出たような紅班」などと描写されたあたりが、「孤発性VZ疱疹」の可能性があるのではないだろうか。


 最後に、VZV感染症は、耳のほか、眼にも影響し得るので触れておこう。

(h) 眼症状(眼合併症)

 一般的なものだと、それぞれgooヘルスケアと岡山旭東病院のサイトから、

眼部帯状疱疹
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10A10300.html

眼部帯状疱疹とはどんな病気か
 左右いずれかの上まぶた、または下まぶたに発疹(ほっしん)と浮腫(ふしゅ)(むくみ)が生じ、痛みを伴う病気です。


知っ得情報  帯状発疹
http://www.kyokuto.or.jp/www/library/jyoho/illness/taijyouhousin/index.htm

症状
 ・・・
3) 眼症状
 三叉神経第1枝領域の帯状疱疹では角膜炎、結膜炎、虹彩毛様体炎、網膜炎などを合併することがあり、眼部帯状ヘルペスと呼ばれます。鼻尖や鼻背に皮疹を認める場合に合併が多いと言われます(Hutchinson’s rule)。ラムゼーハント症候群では閉眼不全の結果、機械的刺激で角膜びらんを生じることがあり、注意が必要です。


 更に特殊な重症型のものだと、急速に進行しかなり予後が悪くなり得るので注意が必要だろう。なお、VZVのほか、単純ヘルペスウイルスでも発症し得るらしい。gooヘルスケアから、

桐沢型ぶどう膜炎(急性網膜壊死)
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10A41000.html

桐沢型ぶどう膜炎(急性網膜壊死)とはどんな病気か
 1971年に、浦山らにより報告されたぶどう膜炎です。その当時、欧米でも報告された急性網膜壊死と同一の病気であることがウイルスの分離により確認されました。
 急性網膜壊死という病名のとおり、急性にぶどう膜炎が発症し、網膜血管が閉塞(へいそく)し、網膜が萎縮(いしゅく)していきます。その後、続発性網膜剥離(もうまくはくり)を引き起こし、最終的に失明にまで至る重症の病気です。

原因は何か
 原因ウイルスとして、水痘(すいとう)・帯状(たいじょう)ヘルペスウイルス、あるいは単純ヘルペスウイルスが確認されています。・・・
 しかし、この桐沢型ぶどう膜炎では、これらのウイルスが再活性化(潜伏していたものが暴れだす)することにより病気を起こします。健康な人にも生じるため、再活性化の原因は明らかではありませんが、何らかの免疫異常が関与している可能性が示唆されています。

症状の現れ方
 この病気は、突然の眼痛と視力低下で発症します。進行は急速で、抗ウイルス薬の投与がなければ、発症から1週間前後には網膜病変が全周に及びます。30~80%は両眼性ですが、発症の時期に差のあることがあります。


 VZV(HHV-3)感染症はこの辺りでおしまいにして、次回は次の項(HHV-5感染症)へ。

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〔メモ〕 子供の学力の変化を今後みていくには・・・ 

2012年12月12日 |  今日のメモ

 師走に入り更新週2ペースに落ちサボリ気味だが、リハビリを兼ね短く。暑いのも駄目だが、寒いと何故か時間がとれないな・・・


 ●の影響によって子供の学力が低下するという説がある。よく知られているのは、アーネスト・スターングラス氏の指摘したもので、大気圏核実験の世代において、高校卒業程度の学力に低下がみられたという報告ではないだろうか。

 チェルノブイリ事故の世代でも、ウクライナかベラルーシかはうろ覚えなので定かではないが(手抜きでスマン)、子供達の集中力が低下したため時短授業制を導入したということがあったらしい。

 我が国でゆとり教育が本格的に導入されたのは、高校レベルでは2003年度からで、ほぼ1987年生まれ(1986年は多くは胎児)からが対象となっている。偶然だと思うが、ゆとり教育自体は、いわば授業時間はそのままにしつつ中身を間引いたものなので、「形の変わった時短授業」ともとらえることができるだろう。

 以上のような背景があって、子供の学力の変化をみるための指標を探していたのだが、次の調査は使えるのかもしれないので、メモしておこう。東京新聞から、 
 
小学生 理数学力が向上 脱ゆとり教育の効果か
2012年12月12日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012121202000100.html

 国際教育到達度評価学会(IEA、本部アムステルダム)は十一日、二〇一一年国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)の結果を公表した。日本の小学生は平均得点が前回調査の結果を上回り、現行方式の調査で初めて学力向上の傾向を示した。文部科学省は「学習指導要領改定で授業時間が増えたのが背景」としており、「脱ゆとり教育」の効果を強調している。

 ・・・

・・・現行方式になった九五年以降、小四の平均得点は下落か横ばいが続いており、目に見える形で上昇したのは初めて。中二は数学が五百七十点(前回と同じ)、理科五百五十八点(四点増)だった。


 ただ、この調査は4年に1度ものなので、タイムリーに変化をとらえるのは難しいだろう。また、前回調査方式を変更したのが、多分これも偶然だとは思うが、チェルノブイリ後に生まれた子供が調査対象となる直前に行われているようで(1995年なので小学4年生は1985年生まれだろうか)、継続的な変化をみることが難しくなっているようだ。

 やはり余り期待できないのかもしれない・・・

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NHK番組「ためしてガッテン」 (4) メカノレセプター(体性感覚)の機能低下

2012年12月08日 |  誤認誘導の疑い

〔更新履歴:12/9用語訂正〕

 

 今回は、気分が乗らないときのガッテン頼みでいこう。

(A) 関連する大衆の誤認誘導効果を有する報道の類型

 今回紹介する放送内容に関連するのは、

・ある病気(現象)は冷えが原因であることをことさらに強調して報道するパターン
及び
・ある病気(現象)は老化が原因であることをことさらに強調して報道するパターン

で、ここでの「ある病気(現象)」とは、骨折(あるいは転倒)を想定している。

 前者については、下痢などの症状を「節電反動冷え」として紹介した報道に関する以前の記事(ココ)で触れたパターンに、後者は、骨粗しょう症の報道に関する以前の記事(ココ)で触れたパターンに類似しているといえるだろう。


(B) 放送内容

 NHKの同番組のサイトから、

40代からすでに危険! 転倒死をホントに防ぐ
2012年12月05日放送
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20121205.html

 年間7000人を上回る人が命を落とす転倒事故。その死者数はいまや交通事故を上回っています。
 ためしてガッテンでもこれまで何度も転倒を取り上げており、その原因として「筋力低下」「注意力低下」などを指摘しました。今回、転倒事故の原因をさらに詳しく調べてみると、思いもよらない意外な原因が見つかりました。
 その手がかりとなるのが「女性」「歩く」という転倒とは結びつきそうにない2つの言葉。しかし、私たちが転んでしまうメカニズムと深く関係していたのです。できれば誰もが遭いたくない 転倒事故。そのホントの原因をお伝えします。


 これは、上記URLの記事の冒頭部分なのだが、この放送内容の背景として、最近転倒が増えているとも理解できる次の指摘がある。同記事から、
 
 街頭でみなさんにお話を聞くと本当にたくさんの方が筋トレストレッチウオーキングなどの転倒対策を していました。でもそのわりには「全く転ばない」と答えた人は非常に少なく、むしろ転ぶ回数が最近増えていると答えた方がほとんどでした。


 上記記事を読んでみて個人的に理解したところでは、このような転倒は、メカノレセプターの機能低下に由来するもので、それは主に

(a) 足の冷えによるバランス力の低下
(b) 加齢による歩行時の足の高さのバラツキ
(c) 2つ以上の動作を並行して行う「ながら」状態下での、歩行時の足の高さのバラツキ

に原因があると指摘していたようだ。

 ちなみに、「メカノレセプター」というのは、全身にある感覚受容器で、関節の角度や筋肉の収縮の情報を脳に送っているものであり、例えば、足の裏では、足の裏にかかる圧力の情報を脳に送ってるらしい。
 
 (a)については、足裏の温度が低いと、メカノレセプターからの情報が脳に伝わりにくくなり、バランスをとるのが難しくなるらしい。「女性に多い冷え性の人は足裏が冷えやすく転倒しやすいので気をつける 必要があります」と指摘している。

 (b)と(c)については、メカノレセプターの情報が脳にうまく伝わらないと、歩行時の足の高さにバラツキが生まれ、知らず知らずのうちに足が下がって転倒してしまう、ということのようだ。(b)は、加齢によってメカノレセプターからの情報が脳に伝わりにくくなる場合で、また、(c)は、「ながら」状態だと、脳がメカノレセプターからの情報の処理に専念てきなくなるので、メカノレセプターからの情報が伝わりにくくなる場合ということらしい。


(C) コメント

 以前の記事(NHK番組「ためしてガッテン」 (2) ビタミンD欠乏症 2012/11/5)で紹介した放送内容では、高齢者の転倒について、「足腰フラフラ病」と称しつつ、

ビタミンD不足 →筋力低下 →バランス能力の低下 →転倒・骨折

という流れで、ビタミンD欠乏症が原因であるとするものがあった。

 この放送内容が想定していたのは、主に養護施設に入居しているような高齢者だろうから、高齢者以外の人々の転倒・骨折を説明できるものではなかったので、今回の放送内容に繋がっているのかもしれない。放送内容のタイトルからすれば、40歳代の中年の転倒・骨折までを説明することを意図したものであろう。

 
 転倒が何故起こるかについては、姿勢制御の問題であり、姿勢制御には、体性感覚、前庭系(いわゆる耳の三半規管)、視覚の3つの感覚が主に関係するとされている。メカノレセプター(機械受容器)から得られる感覚は体性感覚の一つであり、それぞれウィキペディア日本語版から、

機械受容器
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%9F%E6%A2%B0%E5%8F%97%E5%AE%B9%E5%99%A8
体性感覚
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%93%E6%80%A7%E6%84%9F%E8%A6%9A


 今回の放送内容では、転倒が増加している旨の指摘があったようだが、実は、3.11後の現状において、転倒が増えているかどうかは、直接的にはよく分からない。ケガがない転倒が多くを占めるだろうから、なかなか調べることが難しい面がある。

 しかし、骨折が増えているらしいことからみて(過去記事は前出のココ)、骨折の主因は転倒であろうから、転倒自体も増加している可能性もあるだろう。「おくだ鍼灸整骨院」のサイトから、

骨粗鬆症について考える
http://www17.ocn.ne.jp/~okuda1/html/kotusosyousyou.html

はじめに

 最近、骨粗鬆症と診断され心配される方が多く見受けられます。多くの人は、骨折を心配されますが、大腿骨頚部骨折、前腕骨骨折、足関節外果部骨折や椎骨圧迫骨折などが、高齢者に多く発生しますが、なにも骨粗鬆症だからといって、わけも無くむやみやたらに骨折するわけではありません。

 最も大きな原因は、「転倒」によるものです。

 つまり、高齢者の骨折の多くは、体の柔軟性や反射神経、防御反射の低下も大きな要因になります。その他にも転倒時のタイミングと転倒方向の体重の係り具合が大きな要因ですので、むしろ総合的に考えるべきでしょう。・・・

 [中略]

なぜ転倒するのか?

 一般的な原因は脚が上がっていないことでしょう。・・・

 転倒の問題としてメカノレセプターの機能低下も問題視されています。・・・

 メカノレセプターは、全ての関節構成体に含まれていますが、二本足歩行のために、部位的にみると、足の裏や膝の関節に非常に多く含まれており、脊椎椎間関節や仙腸関節周囲では重心コントロールを行うように、上肢では緻密で複雑な動作を感知できるように進化発達しました。

 足の裏のレサプター→膝のレセプター→情報の入力→中枢神経系統→情報の出力→各部の筋肉、関節を制御し瞬時の適切な姿勢制御とし重要です。

 このメカノレセプターが機能低下した状態になってしまうと、重心移動を含め、歩行時の瞬時の反応が遅れるわけです。・・・

 
 最近の骨折の増加(あるいは転倒の増加)について、その原因を身近な「冷え」や「加齢」にしてしまい、他の要因が入り込む余地を残さないようにしたいとの意図があったのではないかと感じられるのだが、単なる思い過ごしであろうか。

 今のところ高齢者、中年と扱われてきたようなので、若者や子供が残っているような気がする。このあたりを説明するため、近いうちに何らかの企画がまた出てくるのかもしれない。

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「コルチゾール過剰症候群」 (7-U) 水痘・帯状疱疹ウイルス感染症 (7)

2012年12月04日 |  症例(その他)

 短く繋いでいこう。

(7) 易感染性

(U) 水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)感染症(ヒト・ヘルペスウイルス3型(HHV-3)感染症) (つづき)

 特殊な帯状疱疹を眺めている途中の筈なので、その続き。

(f) 汎発性帯状疱疹

 少しおさらいをしておこう。帯状疱疹と水痘とは、それぞれ同じウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス。Varicella-Zoster virus、VZV)によるウイルス性の疱疹(VZ疱疹)が出現した状態をとらえた病名となっている。VZ疱疹は、通常次のような経過をたどる。

虫刺されのような浮腫性紅斑 →水疱 →破れてびらんや潰瘍 →かさぶた


 VZVの初感染時は(水痘の場合)、同ウイルスは血液を介して体内に広がり、皮膚に病変(VZ疱疹)を形成することとなる(平均で200~300個程)。国立感染症研究所のサイトから、

水痘とは
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/sa/varicella/392-encyclopedia/418-varicella-intro.html

病原体
・・・ウイルスは通常気道粘膜から侵入し、鼻咽頭の侵入部位と所属リンパ節にて増殖した後、感染後4~6日で一次ウイルス血症を起こす。これによりウイルスは他の器官、肝、脾などに散布され、そこで増殖した後二次ウイルス血症を起こし、皮膚に水疱を形成する。・・・

 なお、ついでにウイルス血症については、ウィキペディア日本語版から、

ウイルス血症
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E8%A1%80%E7%97%87


 VZVの回帰発症(再発)時は(帯状疱疹の場合)、同ウイルスは知覚神経の走行に沿って広がり、皮膚に病変(VZ疱疹)を形成することとなる。つまり、知覚神経節に潜伏感染していたVZVが、宿主の免疫力が低下したときに活性化し知覚神経に炎症を起こしつつ、ある特定の知覚神経の走行に沿って広がり皮膚に到達し、その神経支配領域に(通常は片側のみで帯状に)病変を形成するものであった。

 帯状疱疹に罹患すると、VZ疱疹が出た特定の神経支配領域以外の部分に、血行性で広がったVZ疱疹が幾つかが出現することがみられる。これらのVZ疱疹は「散布疹」と呼ばれ(数が多くなれば「汎発疹」とも呼ばれる。24個以上の場合)、帯状疱疹の重症度を評価する目安となっているようである。

 汎発性帯状疱疹とは、いわば帯状疱疹と水痘が一緒になったような状態をとらえたものである。慶應義塾大学病院のサイトから、

帯状疱疹 たいじょうほうしん
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000331.html

(4)汎発性帯状疱疹
 通常の帯状疱疹とともに、全身に水疱がでます。免疫不全状態にある高齢者の方や、免疫抑制剤を使用している場合、悪性腫瘍を持つ症例などに起こります。皮膚のウィルスが血管内皮細胞内で増殖し、ウィルス血症を起こしたものです。汎発疹の見られる方の約10%は肺や肝臓、脳にも波及するといわれています。水ぼうそうと同じぐらい感染力があるため、入院の時は個室となります。


(g) 「孤発性VZ疱疹」

 前の項で長々と汎発性帯状疱疹を説明したのは、●の影響下においては、どうも別のタイプのVZ疱疹(「孤発性VZ疱疹」)がみられると考えられるからだ。とりあえず、そのような事例に該当すると思われる疑わしい例は、みんなのカルテ保管庫から、

525 赤いルビー色の発疹★横浜
http://sos311karte.blogspot.jp/2012/08/525.html

 この場合、蚊に刺された様な発疹から「赤いルビー色の発疹」と変化したようだが、これは、どうも●の影響による免疫力の低下ために出現するのではないかと推測される(仮説の一種)。


 通常、水痘に罹患すると、特異的免疫ができるので再度感染することは余りないとされている。これは、免疫系が正常であれば、VZVの野生株にさらされ、あるいはVZVが潜伏部位から増殖してきた場合でも、皮膚に病変を形成する前にVZVに特異的な免疫系が立ち上がって血液中のVZVが排除されるということであろう。国立感染症研究所のサイトの前出の記事から、

水痘とは
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/sa/varicella/392-encyclopedia/418-varicella-intro.html

臨床症状
・・・初感染からの回復後は終生免疫を得て、その後に野生株に暴露された場合には、臨床症状を起こすことなく抗体価の上昇をみる。


 しかしながら、●の影響による免疫力の低下の場合は、VZVに特異的な免疫系が立ち上がるのが遅れるようで、一旦、虫刺され様の浮腫性の紅斑(VZ疱疹の初期段階)が出現することがあるようだ。紅班の数は、一個あるいは多くても数個とみられる。その後、虫刺され様の紅斑が水疱に変化する前にVZVに特異的な免疫系が立ち上がり抗原抗体反応が起こるため、特有の発疹(赤いルビー色の発疹。個人的には「イチゴ状」の発疹にみえる)に変化するものと考えられる。

 この場合、神経の炎症までには至らない状況のようで、発疹の前後で神経痛は伴わないものとみられる。

 「孤発性VZ疱疹」は、更に免疫力が低下した場合には、水痘(あるいは帯状疱疹)となるであろうから、これらの前駆症状と言えるのかもしれない。


 ちなみに、米国の調査によれば、1割前後の人が水痘に再感染するらしい。横浜市のサイト「横浜市感染症情報センター」から、

水痘(水疱瘡)・帯状疱疹について
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/chicken1.html

どんな病気?
 ・・・
 水痘を二度、発病することは少ないですが、ありえます。1995-1999年のアメリカ合衆国カリフォルニア州のAntelope Valley(1995年の人口は303624人)における水痘の発生動向調査では、年間に発生した水痘患者の内、以前に水痘にかかったらしき者の割合は、4.5%(1995年、132人/2934人)-13.3%(1999年、78人/587人)でした。1回目の水痘の罹患が生後12か月未満などまだ小さい時であったり、1回目の水痘の症状が軽かったり、家族に水痘を二度発病した者がいるような場合には、水痘を二度発病することがより起こりやすいようです(参考文献19)。

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