ヒト遺伝子想定的生活様式実践法

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清水氏23/8/31記事関連(高脂血症薬、筋毒性)

2023年09月02日 | 生物医学ネタ絡み

  自分は健康関連の業務の人ではないので、何かインプットがないと論考が進まない状態にある。なので暇があれば "food for thought" (思索の糧)ということで、健康関連の本を読んだり、関係のウェッブ・サイトを定期的に巡回したりしているところ。

 そうすると、ここはこうなんじゃないの、とか突っ込みを入れたくなのことがよくあって、このカテゴリー「生物医学ネタ絡み」ではそういう点を記事化したものを放り込んでおこうかと考えているところ。

 

 とりあえず、その第一弾は、清水氏のブログ記事にしよう:

   ゼチーアの筋毒性 -2023年8月31日
   https://promea2014.com/blog/?p=23657

 大変ためになる記事だったと思われる。過去の経験を踏まえると、同ブログでは別のブログ記事にコメントを入れたこともあるけど、素人の考察は余り歓迎されてない雰囲気がありありオオアリクイ。

 ということで、妄想の類かもしれない内容は関係ない場所で個人の見解としておいた方が無難かと思っているところ。

 

 ということで前記記事に関し、備忘録的に荒筋だけ書いておくと:
 
1・ 高脂血症薬の筋毒性は、ミトコンドリア毒性により低ATPとなる経路のみではなさそう(想定外の低ATPにより筋毒性に繋がるとの前提あり)。
2・ 肝臓での低コレステロールが脂質輸送系を阻害するために起こる、末梢での低中性脂肪により低ATPになる経路も影響していそう。

 

2の補足:スタチン製剤はコレステロール合成阻害、エゼチミブは胆汁酸循環阻害で、肝臓での低コレステロールを招く(後者は合成増量できれば影響を緩和し得る)
→ 肝臓はVLDL(いわば中性脂肪の運搬船)の減便で対応し、末梢へ行く中性脂肪が減る(末梢で血糖値を上昇、あるいは脂肪蓄積を増量できれば緩和し得る。肝臓では遊離脂肪酸(長鎖脂肪酸)、中性脂肪がだぶつく一方、LDL-Cの生成(VLDLの抜け殻が原料)は減る)
→ 運動の際に末梢で栄養素不足となり低ATPが発生(既述の緩和措置がいずれも働きにくい人は問題発生の可能性が高まる)

 

3・ついでに書いておくと、
-「NAFLDの肝線維症」については、肝臓での低コレステロールが良いのであろう

-「複数の脂質低下療法に対する不耐性、脂質低下療法を受けていない間の空腹時の呼吸交換比(RER)の上昇、高中性脂肪血症などの共通の特徴を持つグループ」については、記事で指摘のとおり「糖質から脂質への代謝の切り替えが悪い」のだろう(普通の人ほど上手に利用できないため代償的に糖新生を普段最大限利用する傾向がありそう)