ヒト遺伝子想定的生活様式実践法

2023年8月にテーマ・タイトルを変更(旧は外国語関連)
2015年4月にテーマ・タイトルを変更(旧は健康関連)

はじめに・・・

 外国語テーマも長く続かずなので、従来の健康ブログに戻してみようかと思いまして・・・ 備忘録的に残しておくと旧タイトルは「タイ語、漢字を使って覚えるの?」でした。(2023.8月記)

 従来の健康ブログ時に記事を書いていて、何故か、そろそろ外国語でも勉強した方がより良いかなーと思いつきまして、以来ちょこちょこと続けてきましたが、なんとなく、ある事を覚えると別の事を忘れてしまうモードに入ってしまったようで、知識量が停滞しつつあるような感じになりました。

 そこで、本ブログを外国語学習ブログに変更して、自分の備忘録的にまとめておこうかなと思いまして・・・。

 しかしながら、少し飽きたのか内容を増やしすぎたのか、書くのに手間がかかるようになり、時間がとれない時は、別ブログ「単語帳の素材?」にてライトな記事を書くことにしました。(この別ブログも徐々にライトでなくなり、記事を500本ほど書いたところで滞り中・・・)

 なお、健康ブログ時代の記事は、コチラの 入り口 からどうぞ。(2015.4月記)
 最近の健康系記事はカテゴリー「タイ語以外(健康2019)」からどうぞ。

大衆の誤認誘導効果を有する報道の諸類型 (2) 隠れ○○

2013年01月31日 |  誤認誘導の疑い

 前回記事(ココ)で「隠れ冷え性」と「隠れ睡眠障害」に触れたけど、大手メディアでも「隠れ○○症」という報道をみつけたので、整理しておこう。


(A)  該当する大衆の誤認誘導効果を有する報道の類型

 類型化すると、こんな感じだろうか。

・ある病気(現象)では自覚のない人々が多いことをことさらに強調して報道するパターン (「隠れ○○症」と表現されることが多い)

 この背景としては、3.11前であれば多くの場合病気になる人には何かしらの理由があった筈だが(遺伝、病気がちの体質、不摂生、過労など)、●の影響の場合は、かつて健康であった人にも前兆がないまま突如発症することが多いだろう。見えないし臭いもしないし(味はするようだが)、人によって影響の出る部分が異なるし。つまり、多くの人の場合は、およそ自覚がないだろう。
 
 ウェッブ上を観察していると、現状、足元で病気が増えているような印象を受ける。2011年10月の調査(厚生労働省平成23年患者調査)によれば、他力本願でツイッターから、

@t_m_tweet 12月8日 of 2012
'@onodekita 厚生労働省平成23年患者調査http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/11/index.html、推計値ではなく患者数をみてみました。福島県等一部地域が除外されても心疾患、高脂血症、糖尿病は増加しています。 隠せない事実ですね。http://twitter.com/t_m_tweet/status/276951023803846656/photo/1 [下図参照]

図 平均伸び率(1996~2008年)を超えて2011年に増加した疾病

 

 高血圧がみごとな形状のグラフのようで・・・

 このような例年以上の増加部分は、個人的には●の影響が主因ではないかと疑っているけど、このような可能性すら認めたくない人々からすると、自覚のない病気、つまり「隠れ○○症」が増加しているという方向の説明になるのだろう。


(B) これまでの類型のまとめ

 自分でもよく分からなくなつてきたので、これまでブログ記事化した類型をまとめておくと、今回の入れて計5つになるようだ。

・ある病気(現象)の従来からの増加(又は減少)傾向をことさらに強調して報道するパターン

・ある病気の最近増加は「ストレス」が原因であるとことさらに強調して報道するパターン
・ある病気(現象)は老化が原因であることをことさらに強調して報道するパターン
・ある病気(現象)は冷えが原因であることをことさらに強調して報道するパターン

・ある病気(現象)では自覚のない人々が多いことをことさらに強調して報道するパターン
 

(C) 今回の類型の疑わしい報道

 今回紹介するのは、大手メディアの「隠れ高血圧」の記事である。フリーペーパーの記事なら笑っておしまいにもできそうだが、この場合はちょっと見過ごすことはできないかな。NHK生活情報ブログから、

"隠れ"高血圧に注意
2012年11月12日 (月)
http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/137490.html

「高血圧」というと、よく耳にする病気なので、日頃から気をつけている人も多いと思いますが、“隠れ”高血圧と呼ばれるものがあり注意が必要です。「健康診断で血圧の値が正常だったので問題ない」、「私は昔から低血圧タイプだから・・・」と安心している人、実は、高血圧のリスクを抱えているけれども、気がついていないだけの“隠れ”高血圧かもしれません。・・・

 
 上記記事には、茨城県在住の40代男性と千葉市在住の50代女性との2つの例が出てくるけど、長くなるので詳しくは上記URLでどうぞ。

 2人の高血圧の原因については、男性の場合には、当然ストレスを強調していた。上記記事から、

高血圧の治療が専門で、東京都健康長寿医療センターの桑島巌医師によると、ストレスは高血圧の要因の1つで、職場で高血圧になっている仕事熱心な人が増えているということでした。職場でストレスを多く感じて高血圧になっている人は、健康診断を受ける時は待ち時間などもあり、仕事のストレスから解放されて血圧が低く出る傾向にあるようです。

 女性(丸山さん)の場合は、閉経の影響ということだろう。上記記事から、

丸山さんは、どうして、突然、高血圧になったのでしょうか。桑島厳医師は、「女性の場合、エストロゲンという女性ホルモンの関係で高血圧や動脈硬化になるのが若干、予防されているが、そのホルモンが減るなどする45歳から50歳くらいで体調が変わり、血圧が上がるケースが多い。若いころ、特に低血圧だと思って安心しきっていた人は、いつの間にか高血圧になる場合が多いので定期的な検診が必要です」を説明してくれました。


(D) コメント

 高血圧の関連では前々回のブログ記事(ココ)があるけど、その他他力本願で、関連しそうなものをまとめておこう。

 高血圧の増加については、交感神経の緊張が関与していると個人的には考えているのだけど、関連のツイートから、

@dr_chasiba 12月12日 of 2012
東日本大震災により慢性腎疾患患者の血圧上昇がみられたとする論文抄録http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23224028  交感神経の緊張が慢性腎疾患患者ではより増強されたのではないかと示唆

 ちなみに上記URLの論文のタイトルは、

Acute changes in home blood pressure after the Great East Japan Earthquake among patients with chronic kidney disease in Fukushima City.
Clin Exp Nephrol. 2012 Dec 6. [Epub ahead of print]


 最近みかけた、高血圧関連の野呂美加氏の話。「木下黄太のブログ」から、

「バス待ちの間に逝った」「乳搾りしていて逝った」チェルノ突然死との類似。カフェイン、珈琲で心臓注意。
2013-01-30 00:00:00
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/73c705487a71185f57630a57fd7a04c2

[野呂氏が木下氏に宛てたとみられるメールの一部]
心臓の異常は、子供達の高血圧が発見されて騒いでいました。家族関係も全部調べていました。日本のレベルの低さに驚きます。遺伝ではない、地域の子どもに高血圧が起こっている、という話と、太り気味というか太っている人が、ころころ心臓死していくのと、病院はてんこもりだったように思います。


 この話で思い出したのが、栃木の小中学生の間で高血圧が増加しいるという話。サイト「低温のエクスタシー byはなゆー」から、

【不審】栃木県大田原市の中学生の5人に1人が「高血圧」と判明
2012年7月18日水曜日
http://alcyone-sapporo.blogspot.jp/2012/07/blog-post_9945.html


 上記記事では、下野新聞の報道が引用されているけど、それによれば、大田原市の中学生で高血圧が特に増加しているらしい(2006年度に9.3% →2011年度に20.6%とほぼ倍増)。

 いろいろと繋がってくる。真実であれば、当然のことなのだが・・・

 「隠れ高血圧」などと細かいことにはこだわらず、被ばくの自覚がなくいろいろな病気が発症している可能性が高いのだから、「隠れ●の影響」と大手メディアで報道してほしいものだと感じるのだが、どうだろうか。

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〔メモ〕 30前後の男性で冷えが増加とは是如何に・・・

2013年01月29日 |  今日のメモ

 先週ラジオを聴いていたら、リクルート系のフリーペーパー「R25」の編集長らしき人がでてきて、最近、若い男性に冷えや睡眠障害が増えているとか説明していたので、メモしておこう。

 このブログ的にはなかなか有望そうな媒体なのでメモしておくと、紙媒体の方は9年目で、web版はyahoo!と提携しているらしい。

「web R25とは?」
http://r25.yahoo.co.jp/about/

そもそも「R25(アールニジュウゴ)」って?
 1都3県のみなさまの中には、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、
 「R25」とは、リクルートホールディングスが発行している25才以上の男性ビジネスマン向けのフリーマガジン。
 2004年7月の創刊から、おかげさまで5年以上もみなさまにご愛読いただいております。・・・

「web R25(アールニジュウゴ)」って
 フリーマガジン「R25」の創刊と同時に、「R25」のウェブサイトもひっそりとオープン。・・・
 そして、2009年12月にポータルサイト「Yahoo! JAPAN」と手を組んで、
 「web R25 powered by Yahoo! JAPAN」という名で、再び、リニューアル!


 先ずは、冷えの記事をサイト「web R25」から、

「隠れ冷え性」の見分け方とは?
2012.12.05
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/wxr_detail/?id=20121205-00027062-r25

 寒さが身にしみるこの時期は、特に冷え性の人にはつらい日々ですよね。昨今は男性にも冷え性が増えている、なんて話も聞きますが…。

「『冷え性ですか?』と聞かれると認めたがらないだけで、実際には、男性の3人に1人は冷えを抱えていることがわかってきました。つまり、増えているというより、もともと冷えに悩んでいる男性は少なくないのです。・・・」

と、教えてくれたのは『クールな男は長生きできない―こわい!オトコの「隠れ冷え」』の著者で医学博士の川嶋 朗さん。


 過去記事 〔メモ〕冷え性で免疫力は低下するけど・・・  2012/9/5 でも一度触れたことのある、川嶋氏が登場。夏には「節電反動冷え」なるものを唱えていたようだけど、今回は、男性の「隠れ冷え」ということらしい。

 男性の場合、特に若ければ、質の良い筋肉があり熱を産生するので、通常なら冷えに悩むことは少ないような気がするのだが・・・

 この冷えの原因は、川嶋氏の分析によると、夜遅くまで明るく過ごすことと仕事のストレスということらしい。上記R25記事から、
 
・・・それでは、どのような予防方法や対策があるのでしょうか?

冷え性の原因は、夜遅くまで明るい蛍光灯の下で過ごしていることや仕事のストレスで、夜になっても“副交感神経”が優位にならないこと。“副交感神経” を優位にするためには、40度以下のぬるい湯に30分ほど全身浸かりましょう。そしてお風呂からあがった30分以内に寝るよう習慣づけることで、末端の冷えがなくなっていきます。できれば、夜寝る2時間前程度からPCモニターや携帯電話の画面など明るい光を近くから見るのを控え、部屋の電気を暗めにして、副交感神経が優位になりやすい環境を整えましょう。そうすることで、朝昼に“交感神経”がきちんと優位に働き、体調にメリハリがつき、仕事にもいい影響を与えます。ちなみに体の冷えをカイロなどで効率よく温めるには、冷えている部位ではなく、太い血管の周辺を温めるのがよいでしょう。例えば、足先が冷えたら太ももの周りを…といった感じです」 (強調は引用者)


 冷えの原因として「副交感神経が優位にならないこと」までは同意できるけど、最近増えた分については、●の影響によって交感神経が緊張しているためと考えた方がしっくりくるような気がするのだが・・・(この点については、過去記事 酸化ストレス(活性酸素)による生体の障害  2012/5/11 を参照してほしい)。また、別の原因として、甲状腺機能の異常という可能性も考えられるだろう。


 次に睡眠障害についての記事は、「web R25」から、

隠れ“睡眠障害”にご注意!
2013.01.17
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/rxr_detail/?id=20130117-00027686-r25

 突然ですが、日中に眠くなってしまうこと、ありませんか? 編集部が25~39歳の男性103人に「睡眠に関する悩み」を調査したところ、最多の18人(17・5%)が、「しっかり寝ているつもりでも、一日中ずっと眠い」と回答。やはり、日中の睡魔と戦っている人は少なくないよう。でも、「眠いのなんか我慢しろ」という声も聞こえてきそうだが…。

 これについては詳しくは触れないけど、何か違和感を感じる。一つだけ述べておくと、被災者でも睡眠障害が増えいてるようなので、過去記事(ココ)で触れたツイートを再掲しておくと、

@HCR_OPCOM
0727官邸前デモに参加している双葉町の女性「逃げまどうこと1年4ヶ月、町民の9割が睡眠薬を服用しないと休めない」広がる被災者と政治の溝を私たち市民が埋めなくてはていけない。↓双葉町ホットスポット44.82μSv/h!(β遮断・車内計測) http://t.co/jQVZQB1G
2012年7月27日 - 2:35 (強調は引用者)


 ふと思ったのだが、フリーペーパーなので広告を入れたりすると、記事にも多少手心を加えてくれるとかいうこともあるのだろうか。

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岩手における高血圧、脳血管疾患の増加 (2012.3~8月調査)

2013年01月28日 |  症例(報道ベース)

 過去記事

岩手における高血圧 2011.11月調査  2012/4/23

に関連しているものをみかけたので、追加でメモしておこう。

 先ず、みかけたものは、ツイッターから、

@jrmmnisi 1月25日
NHK被災地の高血圧「当初は震災直後のショックによるものと思われていたが、予想に反して高血圧患者は増加。仮設住宅で震災後まったく検査を受けていない人たちが多いことが原因」っていう医師の話。アナウンサーは「運動不足になったり食事が偏ったりしていることも原因に」だって。

 ツイートの元となった放送内容については多分、サイト「TVでた蔵」から、

NHKニュース おはよう日本
2013年1月25日放送 5:00 - 6:00 NHK総合
http://datazoo.jp/tv/NHK%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9+%E3%81%8A%E3%81%AF%E3%82%88%E3%81%86%E6%97%A5%E6%9C%AC/618818/2

(リポート) 増える被災者の高血圧 その対策は―

被災地の岩手県では東日本大震災以降高血圧の患者が増え続けその40%以上が必要な治療を受けていない。そこでこうした患者に対して被災地から離れた病院からインターネットを使って血圧を管理する試みが始まっている。そのうち陸前高田市の仮設住宅に住む男性のもと訪ね、感想を聞いた。そしてその男性が測定した血圧の情報は盛岡の岩手医科大学に転送される。またこのシステムを運営しているのはこの大学の寺山靖夫教授らのチームだ。


 これでは内容が余り良くわからないけど、ググッた感じだと新しいネタということではなく、多分同じ研究チーム(岩手医科大の寺山氏のチーム。冒頭の過去記事もこのチーム)による少し古い話題のおさらいのような感じだろうか。昨年11月の読売新聞から、
 
高血圧 岩手沿岸で増
2012年11月17日
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=68226

 東日本大震災で被災した岩手県沿岸部で、震災前に比べて高血圧の治療者が増加していることが、岩手医大の調査で分かった。

 県内3病院を調べたところ、今年3月から約半年間で、脳梗塞と脳出血の患者が4人から34人に急増したことも判明した。・・・

 同大神経内科・老年科の寺山靖夫教授らの調査で判明した。陸前高田、大槌、山田の3市町で、住民が2010年度に受診した健康診断の結果と、震災1年後の今年3月に行った診断の結果について計3993人分を比較した。その結果、高血圧の治療者が陸前高田市で33・4%から37・3%と3・9ポイント増。大槌町も3・7ポイント、山田町も3・1ポイント増えていた。・・・

 また、この3市町にある三つの病院で患者を調べたところ、震災1年後の今年3月時点で脳梗塞と脳出血を発症したのは4人だったが、8月末は34人(速報値)に増えていた (強調は引用者)


 陸前高田、大槌、山田の3市町の住民約4千人を調査してみたところ、高血圧治療者が1割ほど増えていたらしい。また、同3市町にある三つの病院において、脳血管疾患(脳梗塞・脳出血)の患者が急増していたらしい(4人→34人)。

 チェルノブイリの経験では、高血圧も脳血管疾患も増加したらしいのだが・・・。

 寺山氏の分析によれば、これらの増加は次のような理由のためとされているが、果たしてどうだろうか。上記記事から、

 寺山教授によると、震災直後、避難所生活を余儀なくされた被災者は、心的ストレスや弁当などの味付けの濃い食事、薬不足、運動不足などが原因で高血圧が続いたとみられる。

 また、仮設住宅に移って薬不足は解消されたが、運動不足や、人とのつながりが薄れたことによる精神的なストレスで、脳梗塞などを発症した可能性が高いという。
 

 ついでに、岩手医科大の寺山氏のチームに関連した記事を日経BPから、

【遠隔医療学会】被災地での定期的な血圧測定、携帯回線でデータ自動収集
2012/10/29 19:24
http://www.nikkeibp.co.jp/article/dho/20121029/328544/?ST=print

 
 ついでに別件のツイートをメモしておくと、こちらは、NHKの盛岡ローカルで紹介されたとみられる盛岡市立病院による調査。高血圧患者が2割ほど増加したということだろうか。

@motonosuke0328 1月21日
NNHK盛岡の報告、テレビニュース「被災地高血圧患者の割合」。~3カ月後48.7、6カ月後55.1、1年後58.6。盛岡市立病院佐々木診療部長調べ。関西や新潟の震災では見られなかった傾向であり、この増加は当初、予測できず、と。福島県ではどうなのか。ストレスか被曝か。因果関係は?

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〔メモ〕 冬季うつ病

2013年01月26日 |  今日のメモ

 うつ病の流れで、誤認誘導の香りも漂い何故か気になるので、メモしておこう。

 先ずは少し脱線して、チェルノブイリ事故の影響について1990年8月にNHKで放送された映像

汚染地帯で何が起きているのか チェルノブイリ事故から4年
http://www.youtube.com/watch?v=6RgYpXH92ts

をみる機会があったので、事故後4年経過した時点での貴重な記録であり、特に健康影響の部分についてメモしておこう(予め断っておくと動画の質は少しよくないが・・・)。文字起こしは他力本願で、ブログ「憂鬱亭非日常」から、

NHKスペシャル「汚染地帯で何が起きているのか チェルノブイリ事故から4年 」(1990年)文字起こし その7
2013.01.04
http://plaza.rakuten.co.jp/shunsoku2002/diary/201301040006/

N [白ロシア]放射線医学センターは、チェルノブイリ事故による患者を治療するために、一年半前に作られました。・・・

N チェルノブイリ事故以降、神経系の病気、血管障害、胃や腸の潰瘍、肝臓病などが増加しています。

(目を半分閉じて背中に聴診器をあてられている男児目の周囲には、明らかな隈がある)
N この医学センターでは、甲状腺の障害が、事故により増加したと見ています。 (「N」はナレーションの意。強調は引用者)


 ソ連邦が崩壊しつつある中で援助を期待して海外取材に応じたといった事情もあると思うが、4年経過時点で既にいろいろと出ているということが明らかだろう。ここでの「神経系の病気」が何を意味するかは、必ずしも明らかではないが、うつ病などの精神疾患も含まれるのではないだろうか。


 本題に戻ると、仮に●の影響によって精神疾患、特にうつ病が増えるとすれば、次のようの病気も増えているのではないだろうか。昨年のクリスマスの日付だが、何故か年明けて成人の日前後にアクセス数が伸びてランクインしていて(同新聞のサイトにて)気付いた記事である。東京新聞から、

冬季うつ病 人工的な光浴び改善 外出や早寝も効果
2012年12月25日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2012122502000127.html

 冬季うつ病は、季節性感情障害ともいわれる。通常のうつ病と同じく、気分の落ち込み、集中力や意欲の低下、疲れなどが見られる。特徴的な症状は過食と強い眠気だ。・・・

 患者は女性に多い。症状は十月ごろから始まり、三月には快方に向かう。これが二年以上続くと、冬季うつ病の可能性が高くなる。進行すると、夏は軽いそう状態になり、買い物をし過ぎたり、普段よりも社交的になったりする。・・・

 冬季うつ病の原因は、日照時間や日の出から日没までの日長時間の短さに関係している。目が感じる光の刺激が減ると二種類の脳内ホルモン、セロトニンとメラトニンの分泌量が変化する。

 精神を安定させるセロトニンは減って脳の活動が低下し、うつ状態を引き起こす。一方、セロトニンの生成に必要な糖質を取ろうと、炭水化物を中心に食欲が強くなる。睡眠を促進するメラトニンは増えて、睡眠時間が長くなる。

 このため、緯度が高く、曇りや雨、雪の日が多い地域で起こりやすい。北欧ではよく知られた病気で、日本でも北海道や東北、北陸地方の日本海側に多く見られる。

 治療法は、明るい光を浴びる「高照度光療法」が有効とされている。・・・ (強調は引用者)


 前々回の記事(ココ)では、動物実験により

体内のホルモンの乱れ →脳内の神経伝達物質の乱れ →精神症状

という経路があると報告されている点に触れたけど、この流れ自体はそう難しい話でもないだろう。特に女性なら、月の周期でホルモンが変動しているので、多少の経験はあるのではないだろうか。

 注目すべは点は、マウスの実験で示されたようにホルモンの乱れが長引くと、精神症状が一過性のものでなく、不可逆的になり得るという点であろう。特に、コルチゾールの場合は、強力な作用を有しているので、その過剰は問題化し易いと考えられる。


 ホルモンのバランスを崩れにくくするには、冬季うつ病の治療法とも繋がるけど、遺伝子に優しい生活が必要であろう。つまり、早寝早起きによる規則正しい生活である。早起きすれば、必然的に明るい光を最大限に浴びることもできるだろう。我々現代人の持つ遺伝子には約1万年前の生活パターンが組み込まれているとされているようなので、これが一番「のり代」を広く確保できると考えられる。


P.S.
 ついでに、冒頭の動画で出てきた健康影響の話を追加で2点メモしておこう(子供の異常、出産の異常)。繰り返しになるが、これらは、4年経過時点で判明していたということになるだろう。同じくブログ「憂鬱亭非日常」から、

NHKスペシャル「汚染地帯で何が起きているのか チェルノブイリ事故から4年 」(1990年)文字起こし その7
http://plaza.rakuten.co.jp/shunsoku2002/diary/201301040006/

(画面切り替わって、白衣の女性)
テロップ「児童血液研究センター マヤ・パブロワ所長」
翻訳音声「私達は、汚染地帯の子ども、3000人以上を検査しました。その結果として、子ども達の腎臓から、放射能の一種である、セシウム137が検出されました。
 また、血液の中にも、様々な放射性物質も含まれていることも分かりました。さらに染色体につきましては、普通の子どもの2倍から7倍もの異常が発見されております。これらは皆、白血病の原因となるものばかりです。しかし、チェルノブイリ原発事故によって、白血病が増加したと、今の段階で言い切ることは難しいことです。
 しかし、事故の後の様々な状況を考慮すると、原発事故と、子ども達の白血病の因果関係は、きわめて高いのではないかと考えています。」

NHKスペシャル「汚染地帯で何が起きているのか チェルノブイリ事故から4年 」(1990年)文字起こし その8
2013.01.04
http://plaza.rakuten.co.jp/shunsoku2002/diary/201301040007/

(画面変わって、白衣の男性)
字幕「ゴメリ州立病院産婦人科 アナトリー・ワシレツ部長」
翻訳音声「私達の病院で見てみますと、チェルノブイリ原発事故が起こった後に目立ってきた現象としましては、次のようなことがあげられます。
 まず第一に出産時の異常出血が事故の前に比べて2.5倍に増えました。さらに、胎盤が剥離状態に陥ってしまう症例も、以前に比べて3倍に増加しています。また、出産後の中毒症状も2倍になっています。

 最近、この種の異常の増加は、一見、落ち着きを見せています。しかし、これと引き換えに、母親の子宮の中の赤ちゃんの異常が、以前に比べて2.5倍にも増加しています。
 この病院では、チェルノブイリ原発事故の後、超音波で子宮の中を観察できる超音波診断機を導入しまして、妊娠期間中に2度ほど母親のお腹の中を診察し、赤ちゃんの様子を見ています。妊娠28週目までに何らかの異常が見つかった場合には、中絶の手術を施すようにしております。」

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〔メモ〕 「震災うつ」

2013年01月23日 |  今日のメモ

 こんな用語があるとは、知らなかった。

 昨日の記事(ココ)と関連していると考えられるし、精神症状に悩んだ著名人がカミングアウトしてくるのは全快したとき位しかなく珍しいだろうから、メモしておこう。日刊スポーツから、

元キャスター丸岡さん震災うつ明かす
[2013年1月20日7時9分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20130120-1074265.html

 丸岡さんは、日本テレビ系「news every.」でキャスターを担当していた11年3月、東日本大震災を取材。以降、誰にも会いたくなくなる精神状態に陥ったという。「自衛隊のどの現場よりも凄惨(せいさん)な現場を見てしまったんです」(有村氏)。

 同年4月、2人は知人の紹介で知り合った。しかし、丸岡さんは震災のショックで仕事も手に付かず、同年8月30日以降、同番組を降板。療養のため徳島県の実家に戻った。・・・


 人間であれば、悲惨なことをみたり、悲しいことがあれば、気分は落ち込むのは当然だろう。人類の進化の歴史で行く度々なく経験されてきたことなわけで、健康な人であれば、普通は、時間の経過とともに乗り越えられることが多いはずだろう。

 「凄惨な現場」をみて落ち込むのは当然として、現役報道キャスターともなれば3.11当事は心身ともに健康だったはずだし、多少の覚悟もあったはずで、ここまで病的なものに発展するものだろうか、との疑問が残る。

 凄惨な現場に接したことと●の影響との合わせ技と考えた方がシックリくるような気がする。仮にそうであれば、療養を西日本(徳島)ですることにしたといのは良い判断だったのかもしれない。

 この件は、●の影響下ではうつ病が出やすくなる傾向の一例ではないかと疑われるが、どうだろうか。

コメント

〔メモ〕 精神症状の発現とコルチゾールの過剰

2013年01月22日 |  症例(報道ベース)

 本来なら「コルチゾール過剰症候群 (11) 精神症状」の項で扱うべきだろうが、カキ氷でも食べる頃になりそうで忘れてしまうだろうから、メモしておこう。

 ストレスで分泌されるホルモンが精神症状に関連しているという先週金曜日の記事をそれぞれNHKと日経新聞から、

うつ病の発症メカニズム解明
1月18日 6時42分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130118/k10014881231000.html

 研究を行ったのは、名古屋市にある名城大学の鍋島俊隆特任教授と名古屋大学などからなる研究グループです。

 研究グループでは、うつ病などを発症しやすくしたマウスを、集団と一匹ずつ隔離した場合に分けて、それぞれヒトの思春期に当たる時期から3週間にわたって飼育しました。
 そうしたところ、集団飼育したマウスには異常は見られなかったものの、隔離したマウスには、▽認知力が低下する、▽動きに活発さがなくなるなど、うつ病や統合失調症の症状が見られ、脳を刺激する「ドーパミン」という物質を作る遺伝子の働きが大幅に低下していたということです。

 こうした症状は、集団飼育に戻しても治らなかった一方で、飼育の前に、あらかじめストレスで分泌されるホルモンの働きを抑えておくと現れなかったということです。
 こうしたことから研究グループは、ストレスによって脳の活動を調節する遺伝子の働きが低下してうつ病などが発症するというメカニズムが初めて分かったとしています。 (強調は引用者)

思春期のストレスがうつ病の一因に 名城大、マウスで解明
2013/1/18 4:00
http://www.nikkei.com/article/DGXNZO50710740Y3A110C1CR8000/

 名古屋大学や京都大学などとの共同研究成果。18日付の米科学誌サイエンスに掲載される。・・・

 研究チームは精神疾患の発症に関係するとされる遺伝子を持つマウスを人為的に作製。人間の思春期にあたる生後5~8週に集団から隔離して飼育した。音に過敏に反応したり、意欲が低下したりするなどの症状が表れた。集団で飼育した場合はマウスの行動に異常はなかった。

 発症したマウスは血液中のストレスホルモンの量が増えていた。注意力や意思決定に関係する神経回路で、神経伝達物質のドーパミンが減り、働きが鈍っていることがわかった。一方、幻覚や妄想にかかわるとされる脳の部分では、刺激を受けるとドーパミンが増えた。


 二つの記事の主な内容をまとめておくと、

 (1) 遺伝子操作マウスを隔離飼育(3週間) 
→(2) 過剰なストレスのため血中の抗ストレスホルモンが増加
→(3) 注意力や意思決定に関係する神経回路においてドーパミンが減少
→(4) 認知力が低下する、動きに活発さがなくなるなどの症状(うつ病や統合失調症の症状に類似)

いうことらしい。

 関係の論文がサイエンスに掲載されたらしいのでくぐってみると、他力本願によれば、ブログ「Hashigozakura」の次の記事に同論文の要旨(英文)が紹介されているようだ。

うつ病発症メカニズム解明⇒思春期のストレスがうつ病の一因に|名城大学・鍋島俊隆特任教授らの研究成果
2013/01/19
http://hashigozakura.wordpress.com/2013/01/19/%E3%81%86%E3%81%A4%E7%97%85%E7%99%BA%E7%97%87%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0%E8%A7%A3%E6%98%8E%E2%87%92%E6%80%9D%E6%98%A5%E6%9C%9F%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%81%8C/

 ちなみに、同論文のタイトルは(なお、和訳は仮訳)、

“Adolescent Stress―Induced Epigenetic Control of Dopaminergic Neurons via Glucocorticoids”
思春期ストレス - 糖質コルチコイド経由で誘発されたドーパミン作動性ニューロンの後成的制御
Science 18 January 2013: Vol. 339 no. 6117 pp. 335-339

 この要旨を読む限りでは、上記(3)については、ドーパミン作動性ニューロンの遺伝子の変化によるものらしく、また、「ストレスで分泌されるホルモン」というのは糖質コルチコイドのことらしい。但し、この遺伝子の変化は、通常マウスでは発現せず、糖質コルチコイド受容体の拮抗剤の投与で阻止可能ということらしい。なお、用語をおさらいしておくと、糖質コルチコイドの代表的なものの一つがコルチゾールである(詳しくは、過去記事ココ)。

 また、上記(4)の症状については、同要旨では「several neurochemical and behavioral deficits」(幾つかの神経化学的な及び行動的な障害)と表現されていて、これらを研究グループが「うつ病に似ている」と判断したようだ(マウスのうつ病と統合失調症をどう区別したのか興味あるところだが・・・)。

 問診もせずにうつ病と決め付けるのはマウス道に反するだろうから、冒頭の二つの記事にある「うつ病」のタイトルは言い過ぎの感があり、精神症状という用語の方が適当かもしれない。また、予め行った遺伝子操作が実験全体にどう影響しているかよくわからないので、NHKの記事のタイトル(「発症メカニズム解明」)は、その可能性もあるかもしれないが、この点も言い過ぎのような印象を受ける。


 いずれにせよ、今回の報告(論文)において、コルチゾールの過剰が精神症状(特に子供について)をもたらす可能性があることが動物実験で実証された点には大きな意味があるだろうと考えられる。

 以前のブログ記事で、3.11で被災した動物(犬)でコルチゾールの過剰がみられたとの報告についての報道を紹介した(過去記事ココ。ちなみに、被災犬の場合には、学習能力や愛着行動が低下していたらしいので、これも「神経化学的な及び行動的な障害」の一種とみられるであろうか)。個人的には、その過剰は●の影響の可能性があると考えているところ、今回の報告とあわせると、

●の影響 →体内でのコルチゾールの過剰 →精神症状の発現

という流れが明確になったとも考えられる。

 実際、3.11後において、東北の子供達におかしな状況が起きている点や被ばくと精神的疾患との関連性については、次のような過去記事でも紹介してきたところ。

〔メモ〕福島の子供のメンタル症状と糖尿病  2012-5-17
〔メモ〕仙台市の全小中生ストレス調査  2012-5-12
ぜんそく、胃潰瘍、PTSDなど精神的疾患は関連するのか・・・  2012-05-27


 今回の報告において、ストレス環境(隔離飼育)下でのマウスの飼育期間は3週間で、発現した精神症状は通常環境(集団飼育)に戻しても回復しなかったということだが、マウスの3週間は、ヒトにするとどの程度の期間にあたるのだろうか。既に22か月が経過しており、福島やその周辺の子供達のことが気にかかる。

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〔メモ〕 眉毛の抜け落ち

2013年01月21日 |  今日のメモ

 少しサボり過ぎだが、暑いのも駄目だけど寒いのも慣れないようで・・・
 リハビリとストレス関連のおさらいをかねて、短く。

 産経デジタルのサイト「zakzak」で現在掲載されている連載に

今日のストレス 明日の病気
http://www.zakzak.co.jp/society/rensai/society-r13669.htm

というのがある。この連載が何時から始まったかは知らないが、連載で言及される病気の一覧はなかなか興味深いものになるのではないかと思われる。この点はいずれかの機会にして、今回は同連載の記事から、

33歳女性、目覚めたら「右眉ない!」 ストレスで抜け毛
2013.01.09
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130109/dms1301090712007-n1.htm

 商社勤務のH子さん(33)はその日の朝、顔を洗って鏡を見た瞬間、目を疑った。右の眉毛だけがきれいに抜け落ちているのだ。自分で抜いたわけではない。その証拠に左の眉はちゃんとある。ならば誰かが抜いたのか。

 「ストレスが抜いたのでしょう」と語るのは東邦大学医療センター大橋病院皮膚科教授の向井秀樹医師。続けて解説する。

 「精神的なストレスで円形脱毛症ができることは知られていますが、脱毛の対象は頭髪とは限りません。眉やまつ毛、ひげが抜け落ちることもあります」


 脱毛・抜け毛で直ぐに思い出すのは、この人。朝日新聞から、

山本太郎落選、人生初の円形脱毛症
2012年12月17日8時4分
http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201212170007.html (写真あり)

 選挙戦に突入後、円形脱毛症になった。後頭部右側の髪が500円玉大にわたって抜けた。「こんなことは初めて。悩みごとがないつもりでしたが…」。・・・


 この例の場合は、明らかに心理的社会的ストレスが原因の可能性が高いと思われる。人前に出ることに慣れていても、選挙となると事情が全く違うだろうし・・・

 彼の例はいわば例外的なものだと考えており、現状では●の影響下にあることを考えると、脱毛・抜け毛がみられたら、先ずは甲状腺の異常を疑うべきだろう。某掲示板の放射能板から、

932 名前:名無しに影響はない(関東地方) 投稿日:2013/01/10(木) 19:53:47.21 ID:uFRvYJhN
  ふくいち爆発後ある朝起きたら両方の眉が半分無くなって焦ってた人が取引先にいたと安全厨の旦那から聞いた。
  医者行ったら甲状腺疾患の疑い有りと言われ検査になったそうだ。
  その後どうなったか知らないけど。


 その次に疑うべきあたりが、ストレスになるだろうか。冒頭のzakzak記事に戻ると、この後半の指摘はほぼ同意できる内容なのだが、

 「ストレスが抜け毛を誘因するメカニズムはわかっていません。精神的な抑圧から自己免疫異常の状態に陥った結果、生じる症状の1つとして“抜け毛”がある-というのが現状での医学的説明となる」と向井医師。

 ストレスで交感神経が刺激され、末しょう神経や毛細血管が収縮すると、毛髪の育成が妨げられる。彼女の眉毛も、そうした一連の流れに巻き込まれたと考えるのが自然だ。


 ここでの疑問は、どのようなストレスなのか、ということだろう。ストレスも結局足し算だろうから、その総量が問題となると思われる。

 ●の影響の場合、物理的ストレスの一種であって、細胞レベルでは酸化ストレスという形態になると考えられるが(この点については過去記事のココココ)、他の種類のストレスとの相違の特徴は、

(1) 外部被曝の場合、ストレスの軽減には転地(場所変え)が必要となる。
(2) 内部被曝の場合、ストレスが時間経過によって減衰しにくい(他の種類のストレスに比較して)。

あたりであろうか。(2)については、体内に取り込まれた核種は時間経過によって一定率しか排出されないし(放射性セシウムで体内半減期約100日ほど)、あるいは核種によってはほぼ減少しないものもある(放射性ストロンチウム90で体内半減期約50年ほど)ということである。この場合は、継続的に一定量を摂取していれば、時間の経過も意味がないものとなってしまう。

 また、心理的社会的なストレスであれば、気分転換(例えば運動、入浴、趣味に没頭など)をすれば、その期間は少なくともほとんど忘れて消失してるものと思われるが、●の影響の場合は、物理的なストレスなので転地とか時間の経過がないと軽減されないものとなっていると考えられるだろう。

 ●の影響下にある場合は、酸化ストレス分が各人が持つであろう病気にならずに処理可能なストレス量を減少させてしまうと考えられるので、●の影響下にない場合よりもストレスの影響が出易くなるものと考えられる。

 冒頭の商社勤務の女性にもこのような事情が働いていたのかもしれない。

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大衆の誤認誘導報道の疑わしい例 (6) アレルギー(3歳児)

2013年01月14日 |  誤認誘導の疑い

 何故このタイミングなのか、という不可解な記事をみかけたので、疑い例としてメモしておこう。

(A)  該当する大衆の誤認誘導効果を有する報道の類型

ある病気(現象)の従来からの増加傾向をことさらに強調して報道するパターン

に該当するものと考えられる。


(B) 疑わしい報道

 最近、従来路線を軌道修正中なのかとの印象もする、東京新聞から、

アレルギー3歳児 倍増 都まとめ 過去10年
2013年1月11日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013011102000101.html

 東京都がまとめた「アレルギー疾患に関する三歳児全都調査報告書」(二〇〇九年度版)によると、三歳児の食物アレルギーに関する罹患(りかん)率は過去十年で二倍以上に増えている。

 都は五年ごとにアレルギー疾患に関する調査を行っており、食物アレルギーの罹患率は一九九九年度が7・1%、二〇〇四年度が8・5%、〇九年度は14・4%だった。アレルギー性鼻炎も同様に倍増している。

 一方、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、ぜんそくは大きな変化がなかった。アレルギー疾患全体の罹患率では十年で2%増にとどまっている (強調は引用者)


(C) コメント

 先ず、不可解なのが、ちょっと古めのネタ(2010年4月に公表された「アレルギー疾患に関する三歳児全都調査報告書」)を何故このタイミングで報道したのかという点である。

 東京新聞の紙面をみると何か意味があると分かるかもしれないが、背景としては、足元で幼児のアレルギーが増加しているということではないか、と一つ考えられる。

 実際、3.11後にアレルギーが悪化したという話はよく耳にする。ブックマークの中から簡単に出てくる資料だと、サイト「SAVE CHILD」の記事でOurPlanetTVの番組を紹介した内容のものから、

【アンケート結果】関東全域で健康被害広がる~500件の異変報告から
2011.7.20
http://savechild.net/archives/5568.html

 また、アトピーなどのアレルギーの悪化や完治していた病気などの再発、生理の不調、ほくろや紫斑ができるなど、ストレスなどとは到底無関係の症状も多数報告されている。この他、放射能との関連はわからないとしながらも、福島県内の2人の女性から、安定期に流産した、出産直前に死産したなど、胎児に関する報 告があった。 (強調は引用者)


 また、冒頭記事では、3歳児のアレルギー疾患全体の罹患率は10年間で2%増にとどまるのに、何故か食物アレルギーの罹患率が2倍になった点が見出しになるなど、増加がいたずらに強調され過ぎていると言えるだろう。実態は、2009年秋には複数のアレルギーを持つ3歳児が特に増加していたということではないだろうかと思われる。


 冒頭記事で引用された東京都の調査については、東京都のサイトから、

アレルギー疾患を持つ子供に関する調査をしました
保育所等を対象とした児童施設調査及び3歳児全都調査
報道発表資料 平成22年4月22日
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2010/04/60k4m100.htm


 調査の全体は、次の2本立てになっているようで、前者が保育所・幼稚園という施設を、後者が3歳児を対象としたもののようである。

・アレルギー疾患に関する児童施設調査
・アレルギー疾患に関する3歳児全都調査

 
 冒頭記事自体は、アレルギー疾患に関する3歳児全都調査報告書のまとめを文書化したもののようだ。そのまとめを同報告書の概要版から(http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2010/04/DATA/60k4m102.pdf。pdfファイル)、





 次回の東京都による調査は2014年秋で、その結果が2015年春には公表されると見込まれる。従来からある各種の要因のほか、●の影響も寄与するだろうから、アレルギー3歳児の割合の増加が予想されるだろう。

コメント

2012年における子供の視力の低下

2013年01月13日 |  症例(報道ベース)

 昨年末に文部科学省の学校保健統計の速報(2012年度分)が公表されたようなのでみておこう。今回は先ず、子供の視力についてである(関連の過去記事はココ)。

 同速報に関する報道については、例えば日テレNEWSから、

視力低下の小中学生、最多~文科省
2012年12月25日 19:59
http://news24.jp/articles/2012/12/25/07220152.html

 文科省が行った5歳から17歳までの子供の健康状態の調査で、視力1.0未満の小中学生が調査開始以来、最も多くなったことがわかった。

 この調査は、文科省が毎年、満5歳から17歳までの子供の健康状態や発育を調べているもの。視力1.0未満の子供の割合は年々増えており、今年は小学生で30.68%、中学生で54.38%と調査開始以来、最多となった。これはパソコンや携帯電話など電子メディアの利用時間が増えていることが要因とみられている。


 同速報について、文部科学省のサイトから入手できる。
 
文部科学省 学校保健統計調査
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/hoken/1268826.htm


 過去記事の例にならい、11歳児でみることとし、更に今回は小学生全体も追加しつつ、データ(裸眼視力1.0未満の割合)を下に時系列のグラフを作ってみると(11歳児についてはウェッブ上で入手できるデータは残念ながら1989年度以降から)、



 最近のデータ部分を表にまとめておくと、

表 小学生・11歳児の裸眼視力1.0以下の割合
(全国平均、2007~2012年度)
年度小学生 (%)11歳児 (%)
2007 28.07 39.61
2008 29.87 41.40
2009 29.71 41.13
2010 29.91 41.88
2011 29.91 42.31
2012 30.68 43.31
出典)文部科学省資料(学校保健統計調査)。

 

 上図で「小学生」の方の推移をみてると、3年後(1989年)から増加が目立つような気がするが、体感的にもそうなのかもしれない。某掲示板の緊急自然災害板から、

93 名前:地震雷火事名無し(やわらか銀行) 投稿日:2013/01/06(日) 23:10:16.56 ID:Ppd5lnQH0
  >>25
  それ、そもそも風邪じゃないよね?
  自分はホットスポットに住んでる時、ずっとそんな感じだった。

  最近、急激に視力が低下した。
  もともとド近眼なのに。。まだ悪くなれるとは。。
  思えば、小学生の時、急に視力が低下したけど、あれはチェルノのせいかも。
  小学校1年生の時に、チェルノ事故。
  4年生ぐらいのときに、急に視力が落ちて、0.3ぐらい。
  6年生の時には、0.1ぐらいになってた。
  ファミコンとかは一切してない。
  あと、アトピーにもなった。 (強調は引用者)


 3.11後における子供の視力の低下は、噂話でもチラホラ聞こえてきている感じだろう。同掲示板の放射能板から、

8 名前:名無しに影響はない(大阪府) 投稿日:2013/01/12(土) 17:05:14.13 ID:Xg6+sf9U
  関東の学校では・・

  ponyo_ponyo_horiyan@horiyan_presage
  春日部に住んでる子が、突発性難聴になりましたよ。やっぱアレが原因?

  コウモリ‏@koumori8931qq
  川口市ですがうちの子が通っている小学校では、メガネをかける子供が
  去年急に増えたそうです。@horiyan_presage @onodekita  2013年1月11日

  G子‏@junpepemonashi
  @koumori8931qq @horiyan_presage @onodekitaママ友にも震災後、たまたま
  突発性難聴 になった方が一人。さいたま市です。

  Ryo原発いらない!‏@ryohummingbird
  @koumori8931qq 取手市の隣の利根町で小学生が医者に老眼と言われた子がいました
  そんなことってあるんでしょうか、、子供で老眼?
  [以下略] (強調は引用者)

 

 チェルノブイリの経験では、子供達における視力の異常や白血病の急増が、高汚染地から避難する契機となったと記憶しているが、今後果たしてどうなるのだろうか。

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〔メモ〕 福島での施設入所高齢者の死者数の増加(2011.3~10月)

2013年01月09日 |  症例(報道ベース)

 ちょっとサボり過ぎたか・・・

 去年のニュースだけど、データには意味がありそうなので、短くメモをしておこう。福島民友の記事から、

入所高齢者の死「3倍増」 避難区域・34施設 
2012年12月29日 福島民友ニュース
http://www.minyu-net.com/news/news/1229/news2.html

 東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされた避難区域の34高齢者施設の入所者のうち、昨年3~10月に亡くなったのは295人(津波被災32人を含む)で、前年同期の109人と比べ3倍近く増加していることが28日、福島医大公衆衛生学講座の安村誠司教授の調査で分かった。・・・

 震災発生後、これら施設では入所者の死亡が増加傾向を示し、死亡率は前年の3.5~1.4倍で推移、半年以上たった昨年10月でも約2倍に上った。亡くなった原因の4割は肺炎だった。・・・


 これを読んで個人的に思い出すのは、どこかの電力会社社員のヤラセ意見聴取会での発言である。

「原発事故で死んでない論」は許されない (東京新聞「こちら特報部」)
8月12日
http://www.asyura2.com/12/genpatu26/msg/469.html

 将来のエネルギー政策を決める政府の意見聴取会で先月、中部電力の社員が「(福島原発事故で)放射能の直接的な影響で亡くなった人は一人もいない」と発言した。この場に限らない。最近、ちまたでよく耳にする「原発事故で死んだ人はいない」論。そこでは避難を強いられた地域住民の苦しみは置き去りだ。どうか思い出してほしい。原発事故がなかったら、死なずにすんだ人たちがいる。(中山洋子)・・・ (強調は引用者)


 冒頭記事のデータは、「原発事故で死んだ人はいない」論に対しては良い反論になっているだろう。

 しかし、原子力村のヒトならば、事故の間接的な影響かもしれないが「放射能の直接的な影響」を示したものではないと言い出しそうではある。この点については、福島医大の調査なので、直接的な影響に踏み込むような分析はあまり期待できないかもしれない。

 また、冒頭記事によれば、肺炎が死因の4割を占めたとされている。この点については、2011年に肺炎が3大死因に入ったことが思い出される。医療情報誌「集中」のサイトから、
 
高齢化の影響で3大死因の一角に「肺炎」が登場
2012年6月11日
http://medical-confidential.com/confidential/2012/06/3-4.html

 日本人の3大死因といえば、がん(悪性新生物)、心疾患、脳血管疾患だった。ところが、脳血管疾患に代わり、肺炎が3位に入った。厚生労働書が6月5日に公表した2011年の人口動態統計で明らかになった。肺炎は1975年に不慮の事故を抜き4位が続いていた。・・・

 ついでに、死因別死亡率の長期的な推移については、サイト「社会実情データ図録」から、

図録▽死因別死亡率の長期推移(1899年~)
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2080.html (冒頭の図参照)


 今後については、●の影響で肺炎も脳血管疾患も増えそうだけど、グラフの形状からすると肺炎の方が勢いがあるようにみえるが、果たしてどうだろうか。

コメント

大衆の誤認誘導報道の疑わしい例 (5) 腰痛

2013年01月03日 |  誤認誘導の疑い

 先ずは、時候の御挨拶(Season's Greetings)。

 さて、とある地方紙の大晦日の朝刊1面トップでみかけたネタを紹介しておこう。このネタは、地方紙のネットワークで配信されたようで、多くの地方紙で記事になっていたようだ。

(A)  該当する大衆の誤認誘導効果を有する報道の類型

・ある病気(現象)は従来から「ストレス」が原因であるとことさらに強調して報道するパターン
あるいは
・ある病気(現象)は従来から原因不明のものが多いことをことさらに強調して報道するパターン

に該当するものと言えるだろう。特に、前者について言えば、今回記事では、ストレスの種類を「心理的なストレス」に限定して言及しているので、被曝による酸化ストレスは除外されることとなり、誤認度が高いともいえるだろう。


(B) 今回紹介する「疑わしい報道」

 ウェッブ上では東京新聞の記事が充実しているようなので、同新聞から、

腰痛にストレス関与 安静有効と限らず 画像検査大半不要
2012年12月31日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012123102000092.html

 日本整形外科学会と日本腰痛学会は、腰痛の発症や慢性化には心理的なストレスが関与しており、画像検査などでも原因が特定できない腰痛が大半を占めるとの診療ガイドライン(指針)をまとめた。

 [中略]

 指針によると、腰痛は発熱や胸部痛といった危険信号の有無などで(1)がんや外傷、感染などの重い脊椎疾患が疑われるもの(2)まひやしびれ、筋力の低下など神経症状を伴うもの(3)原因が特定できない非特異的腰痛-に分類することが重要とした。

 非特異的腰痛は、いわゆるぎっくり腰やストレスが原因となっているものを含み、全体の85%を占めるとの研究があるという。

 非特異的腰痛は、職場での人間関係や仕事量の多さ、仕事上の不満、うつ状態など心理社会的要因が関与している強い証拠があると指摘、ストレスを軽減するためにものの考え方を変える認知行動療法などの精神医学療法が有効だとした。・・・


(C) コメント

 個人的に腰痛に注目しているのは、原爆被爆者生存者のとあるデータをみて以来である。そのデータを最初にどのサイトでみかけたのかは憶えていないが、ブックマークしているものだと、例えば「olivenews」から、

【日本の原爆被爆生存者と一般住民の罹病率と比較】
 2012/02/08 18:55
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?n=123643 (表2を参照)

 原爆被爆生存者の3割弱が腰痛で悩んでいたということらしい(比較した一般住民では1割以下)。


 腰痛の原因として心理的なストレスを強調する類の記事は、以前からあるようだ。「47news」の一昨年8月の記事から、

腰痛にストレスが関与 再発、慢性化の要因に 日常活動維持が大切
2011.08.30 (共同通信 戸部大)
http://www.47news.jp/feature/medical/2011/08/post-570.html

 大多数の人が経験する腰痛。再発や慢性化も多く、やっかいな症状だ。従来は背骨に問題があるとして、腰にできるだけ負担を掛けずに安静を保つことが大事だとされてきた。しかし最近は、痛みに対する不安や仕事上のストレスといった心理的な影響が注目され、ストレスを解消しながら、できるだけ日常活動を維持する方が良いとの考えに変わってきたという。 (強調は引用者)


 今回は、関係する学会(日本整形外科学会、日本腰痛学会)が診療ガイドラインを作成したことが記事化の主な背景のようだが、使い古したネタにみえるのに何故朝刊の1面トップに持ってきたのだろうか(これは「とある地方紙」だけの問題かもしれないが・・・)。また、個人的にみかけた記事では、何故か最後に福島県立医大の整形外科の教授の談話で締めてあった点も、何か意味があるのだろうか。1面トップ記事なのでネットで拾えると思い保存しなかったので、その部分については他力本願で、「加茂整形外科医院」(石川県所在)のブログ「心療整形外科」から、

よくなってきたけどもう一歩だ
2012年 12月 31日
http://junk2004.exblog.jp/19760772/ (北国新聞掲載版の今回記事画像が閲覧可能。内容は一番詳細か?。なお、「MPS」については後述)


 後者の点(福島県立医大教授の談話で締め)については、どうも「非特異的腰痛は・・・全体の85%を占めるとの研究」というのは、菊地臣一・福島県立医大理事長兼学長の研究らしいことが影響しているのかもしれない。「かたこり整体院」(東京都所在)のブログから、

病院でよくならない腰痛の原因は?
2012-03-23
http://ameblo.jp/kata39/theme-10051831016.html

福島県立医科大学学長・菊地臣一医師(整形外科)がテレビの取材で、
   『85%の腰痛は原因がわからない』
と仰っていました。


 冒頭の記事では、原因不明のものが、あたかも主因は「心理的ストレス」のような記事に変身しているので、かなり違和感を感じる。例えば、「守屋カイロプラクティック・オフィス」(山形県所在)のブログ『「脳‐身体‐心」の治療室』のブログ主も、同様に何らかの違和感を感じたと読み取れるだろう。

腰痛診察の在り方が変わるか!?
 2013-01-03 11:47
http://mchiro.exblog.jp/19084989/

 こうした事例にも、医学的に不確かな時代の流行というものが見え隠れする。盛んに「椎間板ヘルニア」などの構造的問題を指摘してきたものが、この診療ガイドラインでは対極にある「心理的問題」を強調している。

確かに「精神・心理的要因」は重要な因子だろうと思う。だからといって、85%の腰痛を「生物・心理・社会的要因」とし、「心理的ストレス」を強調して終わりにしてはならない。


 腰痛の診療については、従来から、いろいろと問題点が指摘されている。例えば、「うみかぜカイロプラクティック」(神奈川県所在)のサイトから、

間違いだらけの腰痛治療!? -あなたはまだ時代遅れの説明を受けていませんか!?
http://www.umikaze-chiro.com/index.php?%E9%96%93%E9%81%95%E3%81%84%E3%81%A0%E3%82%89%E3%81%91%E3%81%AE%E8%85%B0%E7%97%9B%E6%B2%BB%E7%99%82!%3F (図表が多いので引用略)


 個人的な理解では今のところ、腰痛の多くは筋肉の損傷・劣化が原因であろうと考えている。この点については、前出ブログの病院本体のサイトから、

加茂整形外科医院  リウマチ・ペインクリニック・心療内科
http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/

 ところが医療現場では未だ100年前の間違った理論を引きずっているのです。その理由は何でしょうか。
 構造と痛みは別問題です。
 レントゲンやMRIは痛みを伴うことのある特異的な疾患(悪性腫瘍、感染症、骨折、リウマチ及び周辺の炎症性疾患)を除外する意味しかありません。・・・
 筋骨格系の痛みやしびれのほとんどは筋性疼痛(攣り、引っ張り、こわばり、凝り、痙攣、攣縮、スパズム)です。筋肉の微小損傷が始まりです。
 不意の外傷、過度な労働やスポーツ、姿勢や生活習慣が原因となります。

 [中略]
 MPS(筋筋膜性疼痛症候群)やトリガーポイントという言葉はネットを通して広がりつつあります。整形外科やペインクリニックで扱うほとんどの疾患はMPSなのです。それが間違った診断をされていることが多いのです。・・・


 MPS(筋筋膜性疼痛症候群)については、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)研究会のサイトから、

筋筋膜性疼痛症候群とは?
http://www.jmps.jp/general/whatsmps

概要
 筋筋膜性疼痛症候群(きんきんまくせい とうつうしょうこうぐん、Myofascial Pain Syndrome:MPS)は、筋肉が原因となって痛みやしびれを引き起こす病気です。 日本では筋痛症とも呼ばれることもあります。

 [中略]
 通常、我々が急激に重い物を持ったり、無理な姿勢等により繰り返し筋肉に負荷をかけると筋肉に微小損傷が発生します。いわゆる筋肉痛の状態です。通常、この痛みは数日程度で自己回復をします。しかし、さらに、繰り返し筋肉に負荷を与えたり、寒冷にさらされたりりて血行の悪い状態を作ると、その部分が痙攣(けいれん)状態になり短期間で自己回復できなくなります。この状態が筋筋膜性疼痛症候群(MPS)になった状態です。


 バンダジェフスキー博士の説に従うと、体内に取り込まれた放射性セシウムは筋肉に蓄積しやすく(動物の場合については、次の朝日新聞の記事参照)、筋肉はその影響を受けやすいとされている。また、筋肉(心筋、骨格筋)は特殊な細胞であり、細胞分裂しないとされている。これらの点を踏まえれば、仮にMPSが腰痛の原因の大半を占めるのであれば(腰痛MPS主因説)、●の影響により腰痛が増えるだろうと容易に推測できるのではないだろうか。

筋肉のセシウム蓄積は血液の数十倍 警戒区域の牛を調査
2011年11月25日15時7分
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201111250281.html


 腰痛は、3.11後に増えているような気が個人的にはしている。著名人で最初に気になったのは、記憶の限りでは、コブクロのヒトだろうか。スポニチから、

コブクロ活動休止…小渕 ジストニアで半年間の療養
2011年8月29日 06:00
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2011/08/29/kiji/K20110829001506910.html

 人気男性デュオ「コブクロ」が28日、札幌市で行った全国ツアー最終公演で、半年間の活動休止を発表した。ギター兼ボーカルの小渕健太郎(34)が高音域の声を出しづらい「発声時頸部(けいぶ)ジストニア」を発症し、約半年間の療養が必要と診断されたため。相方の黒田俊介(34)も持病の腰痛がツアー中に悪化したことなどを理由に休養する。


 最近みかけて気になって覚えているのは、我が国を代表する一家のヒト。高齢が原因の可能性が高いとは思うが、一家の人々には、持病(心臓病)の悪化、マイコプラズマ肺炎とかも出ていて、ある種の傾向が現れている、とみられるのかもしれない。

皇后さま、腰痛「時に痛い」 宮内庁が文書回答を訂正
2012/10/22 18:35
http://www.47news.jp/CN/201210/CN2012102201001889.html


 腰痛について、個人的に特に心配しているのは、浅田選手である。似たような指摘を、フィギュアスケートGPファイナル(昨年12月上旬にロシアのソチで開催)の関連の流れで、某掲示板の緊急自然災害板から、

216 : 地震雷火事名無し(東京都)[sage] : 投稿日:2012/12/11 11:31:17 ID:xJ9nO+vT0 [1/1回(PC)]
  >>212
  持病の腰痛悪化の人もいたぞな。写真のクマをみると疑ってしまうが・・・

  フィギュア:真央 腰痛は「だいぶマシになりました」
  http://mainichi.jp/sponichi/news/20121211spn00m050005000c.html
   拡大photo http://mainichi.jp/graph/2012/12/11/20121211spn00m050005000c/001.html

  浅田真央:帰国後腰の検査へ「年を取ったなあと思います」
  http://mainichi.jp/sponichi/news/20121210spn00m050006000c.html

  ちなみに、腰痛がトップじゃ。

  【日本の原爆被爆生存者と一般住民の罹病率と比較】
  http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?n=123643 (表2を)

  彼女がペイン・アピールするのは、多分今回が初めてなので、かなり良くないはず。
  早めに危険派にならないと、2014までもつのだろうか?本来、その次もある人材のような。


 確か昨年夏頃に「いわしの味噌煮」が好物とかの報道があり心配していたのだが、フィギュアスケート全日本選手権(昨年12月下旬に札幌市で開催)の関連記事によれば、最近では「刺し身」「海鮮丼」が試合後の自分への御褒美のようにうかがわれる。某掲示板の放射能板での指摘から、

435 : 名無しに影響はない(家)[sage] : 投稿日:2012/12/24 22:07:19 ID:T8obSXFp [1/4回]
  浅田、羽生らがイブの舞 フィギュア・エキシビ

  >浅田は「自分へのご褒美は今夜のお刺し身。海鮮丼が楽しみ」と笑いを誘った。

  ttp://www.chunichi.co.jp/s/chuspo/article/2012122401001614.html [リンク切れ]

  安全厨確定。(南マグロ丼とかチリ産サーモン丼でない限り)

 なお、上記リンクは切れているようなので、類似の記事を河北新報から、

浅田、羽生らがイブの舞 フィギュア代表がエキシビ
2012年12月24日月曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/12/2012122401001614.htm


 12月上旬の国際試合での腰痛悪化の原因は、報道によれば試合前の練習のし過ぎということとされているようだが、11月下旬の国際試合(NHK杯)でも優勝しているので、その際に海鮮丼を食した可能性もあるだろう。ちなみに、NHK杯の開催地は、仙台市であった。

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