ヒト遺伝子想定的生活様式実践法

2023年8月にテーマ・タイトルを変更(旧は外国語関連)
2015年4月にテーマ・タイトルを変更(旧は健康関連)

はじめに・・・

 外国語テーマも長く続かずなので、従来の健康ブログに戻してみようかと思いまして・・・ 備忘録的に残しておくと旧タイトルは「タイ語、漢字を使って覚えるの?」でした。(2023.8月記)

 従来の健康ブログ時に記事を書いていて、何故か、そろそろ外国語でも勉強した方がより良いかなーと思いつきまして、以来ちょこちょこと続けてきましたが、なんとなく、ある事を覚えると別の事を忘れてしまうモードに入ってしまったようで、知識量が停滞しつつあるような感じになりました。

 そこで、本ブログを外国語学習ブログに変更して、自分の備忘録的にまとめておこうかなと思いまして・・・。

 しかしながら、少し飽きたのか内容を増やしすぎたのか、書くのに手間がかかるようになり、時間がとれない時は、別ブログ「単語帳の素材?」にてライトな記事を書くことにしました。(この別ブログも徐々にライトでなくなり、記事を500本ほど書いたところで滞り中・・・)

 なお、健康ブログ時代の記事は、コチラの 入り口 からどうぞ。(2015.4月記)
 最近の健康系記事はカテゴリー「タイ語以外(健康2019)」からどうぞ。

新たな宗教を作るなら・・・

2012年11月03日 |  未分類(健康)

 帯状疱疹の話を書く必要がある気がするのだが、文化の日だし、脱線して与太話。

 その前にお知らせを一つ。サイトのリンク貼りについては、気になっていたけど、今後、リンクフリーの方針を明示的に採用しているサイト以外はリンクを置かないという点を厳格にしていこうと思う(不便になると思うけど、必要な方はURLをコピペして開くことを推奨。揚げ足をとられないように防衛策という面もあるけど、リンク貼るのが面倒という話も・・・)。

 
 さて、冒頭タイトルに戻り、結論を先に書いておくと、夜明けにお祈りをする、一神教とする、を教義に盛り込むとよいのではないだろうか。

 
 宗教とは何か。まあ、難しそうな問いかけだけど、個人的には「生活の知恵の集まり」だと理解している。

 この宗教は何故流行ったのか、という問いかけをよく聞くような気がするけど、このような問いかけは個人的に方向性を誤っている気がするのである。

 その宗教に織り込まれた生活の知恵を実践した集団が、長い歴史の中で生き残り、徐々に勢力を拡大していった、という見方が正しいのではないだろうか。つまり、宗教の選択という視点からみれば、体系化された幾つかあった生活の知恵の中で、それを実践していた人々が住む地域の自然・社会環境に最も適したものが生き残った、と言い換えることもできるだろう。


 具体例をみてみよう。イスラム教では、一日5回お祈りをすることになっている。現代社会では、仕事もせずにお祈りばかりしているという見方で甚だ怠け者のように思っている方々もいるかもしれないが、1回目は夜明け前とされている。

 これを毎日続けるのは、かなり辛いだろう。敬家な信者であれば、早寝早起きを苦ともしないのであろうが・・・

 イスラム教が流行した地域をみれば、中東が主であり、主に砂漠地帯であり、自然環境が厳しい。このような地域では、集団が繁栄するためには、人々の遺伝子が最大限力を発揮できる状態にもって行く必要があったのだろう。

 残念ながら我が国も、3.11以降は多くの場所で厳しい自然環境となったととらえる必要があると思われる。厳しい環境では、早寝早起きがより重要となるだろう。日刊SPA!から、

内部被曝の恐怖【中編】「放射線に対抗する唯一の方法は?」
2012.01.08
http://nikkan-spa.jp/119088

 ・・・広島市への原爆投下により自身も被爆した医師・肥田舜太郎氏。それでは、今後どうやって放射能から身を守ればよいのだろうか? 肥田氏に聞いた。
  ・・・
 ですから、放射線に対抗する手段は、これまでの「動物としての人間の生き方」に学ぶしかない。夜更かしして夜遅くまで遊び回るなんて、せいぜいここ数十年のもの。その前は太陽とともに寝起きしていました。いちばん大事なのは「早寝早起き」です。そうしないと、先祖から引き継いできた免疫力が低下してしまいます。 (強調は引用者)

 これを実践した集団とししない集団とを比較すれば、幾世代も経れば大きな差がつくのではないと思われる。


 もう一つ具体例を出しておこう。一神教の考え方についてである。個人的理解では、この考え方は、現実を直視するという立場と関係しているのではないかと感じている。つまり、日頃現実を直視するための生活の知恵が、一神教であると。

 大陸に住んでいれば国境というのがあって、高い山や川があったりするけど、それらはかなり人為的なものである。侵略が否定されていない時代にあっては、現実を直視しない集団が仮にいたとしても、生き残ることができなかったのではないかと思われる。

 しかし、現実を直視するには、辛い現実もあるので、かなりの精神的な負担となる。多くの人の精神構造では、その負担に耐えられないのかもしれない。

 このような状況で多くの人の正気を維持するには、全てを知っている○がいることにして、辛い現実を「これは○が与えた試練だ」、「これは理不尽だが、○が与えたものなので何か意味があるのだろう」と考えてもらう必要があり、その支えによって乗り越えることができるようにしているのではないだろうか。


 残念ながら、我が国は島国で、一神教の国ではない。この意味で、現実を直視する慣習が根付いてない集団なのかもしれない。

 二昔前位までは、がんになった患者に対し、その親族と医師とが結託して、がんを告知しないようなことが行われていたらしい。個人を尊重するという考え方をベースとすれば、全く考えられない発想である。


 いずれにせよ、3.11後の我が国で生きるには、早寝早起きと辛い現実を直視する態度が要求されるのであろうと感じられる。それを理屈抜きに導入するのは、夜明け前のお祈りと一神教とを教義に盛り込んだ新たな宗教がよいかもしれないなと・・・


 最後に、与太話を無理に帯状疱疹に結びつけておくと、一神教であれば、この帯状疱疹治療薬の薬害もなかったかもしれない、と思ったのが今年の文化の日であった。ブログ「皮膚科医の独り言(ひとりごと)」から、

ソリブジン事件について思うこと
2007-04-01
http://d.hatena.ne.jp/halks55/20070401/p1

・・・告知が当たり前ではなかった当時では、抗ガン剤を飲んでいるかどうか、確認することすら困難でした。・・・

 同事件の詳しい経緯は、サイト「薬害資料館」から、

ソリブジン事件 http://www.mi-net.org/yakugai/dacases/sorbzin/soribmain.html


子供の成長遅れの原因は何か?

2012年10月15日 |  未分類(健康)

 引き続き予定を変更して、前回記事(ココ)の流れでいこう。その方が書く気が出てくるので・・・

(18) 子供の成長障害

 子供の成長がおかしいという報告は、いろいろと見かける。以前にも記事にしたし(郡山の幼稚園児の体重の異変 2011.6月調査 2012/4/27。ココ)、最近みかけた報道だと、多分同記事で触れた体重異変の件と同じものだと思うけど、時事通信から、

子どもに残る心の傷=カウンセラー増員、福島は3倍に-「今後が重要」・被災3県
2012/09/12-16:50
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201209/2012091200685 (リンクはココ

 [福島]県では、東京電力福島第1原発事故による放射能ストレスが深刻化。福島大の筒井雄二教授(47)=実験心理学=によると、放射線量が高い地域の3歳児を調べたところ、親にまとわりつくなど甘える態度が目立った。親が抱える不安やストレスが伝わったためとみられ、筒井教授は「将来、体力や体重などにも影響が出るだろう」と危惧する。

 実際、同県郡山市では、4歳児約30人が5歳になるまでの成長過程を追跡調査したところ、震災前は年間2.4キロ増えていたが、震災後は同1.5キロに鈍化。調査した同市の菊池信太郎医師(42)=小児科=は「明らかな異変」と警戒する。・・・ (強調は引用者)


 ついでに少し脱線しておくと、上記の記事の主題は被災3県の子供の心理的な異変についてなので、子供たちに観察されたとされる現象をまとめておくと(その原因は議論のあるところだろうから別の機会に)、

・[福島県の]放射線量が高い地域の3歳児を調べたところ、親にまとわりつくなど甘える態度が目立った
・岩手県南部では今夏、「津波を思い出すのでプールに入らない」という小学生が散見
・宮城県南部の中学校では、頭痛や腹痛など体調不良で授業に出られず、頻繁に保健室を訪れる生徒が、今年に入って特に増えた


 さて本題に戻り、子供の成長の遅れの原因を考えよう。時事通信の記事に出てくる筒井氏によれば、心理的なストレスということなのであろう(心理的ストレス原因説)。

 しかし、3-4歳児なら親が抱える不安やストレスが伝わることもあるだろうけど、30人の4歳児がいれば伝わる度合いもかなりバラバラだろう。大きく影響を受ける子供もいるだろうけど、集団全体として震災前に年間2.4キロ増えていた体重が震災後に同1.5キロ増に鈍化したりするものだろうか。ちょっと首をひねらざるを得ないだろう。

 心理的ストレスが原因でないとすれば、何が原因だろうか。先ず第一に考えるべきは、甲状腺の異常の影響であろう。子供の甲状腺については、福島県の超音波検査によれば、これまでのところ4割の子供に異常がみつかっている。「YNNチェルノブイリ報告」からの関係部分の抜粋を再掲しておくと(以前の記事はココ)、

 汚染地域の全域で、非悪性腫瘍性の甲状腺疾患に著しい増加がみられた。その関連症状は、以下のものを含む:傷・潰瘍の治癒遅れ、髪の成長遅れ、乾燥(dryness)、虚弱、脱毛、呼吸器系感染感受性の増加、夜盲、頻繁な目まい、耳鳴り、頭痛、疲労・活力不足、食欲不振、子供の成長遅れ、男性不能、出血の増加(月経過多を含む)、胃酸欠乏、軽い貧血。 (強調は引用者)


 次に、甲状腺の異常の影響によるものでないとすれば、第二に考えるべきは、コルチゾールの過剰の影響であろう(コルチゾール過剰原因説を踏まえた考え方)。ステロイド剤の副作用としての子供の成長障害については、「財団法人 母子健康協会」のサイトから、

子どもの病気にステロイドを使うといわれたとき
ふたば (No.68/2004)
http://www.glico.co.jp/boshi/futaba/no68/con03_04.htm (リンクはココ

4 ステロイド薬による成長障害
 ステロイド薬で治療するとき、子どもとおとなの最大の違いは、副作用としての成長の障害です。子どもは成長段階にあるため、ステロイド薬の副作用の1つである成長障害に特に注意しなければなりません。ステロイド薬によって成長障害がおこるしくみを図2[リンク先を参照] に示します。
 
 [中略]

 ステロイド薬を用いて体内のグルココルチコイドが増えすぎると、過剰になったグルココルチコイドは、成長ホルモンやインスリン様成長因子ができるのを妨げるように働き、結合組織の合成を抑制します。その結果として、身長の伸びが抑制されて成長障害がおこります。


 ステロイド剤の投与による場合には、成長障害は一時的なものとされており、遅れも直ぐに取り戻すことができるとされている。サイト「脂質と血栓の医学」から、


ステロイドホルモン http://hobab.fc2web.com/sub4-Steroid.htm (リンクはココ

9.ステロイド剤と身長
 ステロイド剤(グルココルチコイド)は、小児の成長(身長の伸び)を抑制する。
 [中略]

 ステロイド剤の使用を中止すると、成長期の子供さんの身長は、キャッチアップ(catch up)する(ステロイド剤を飲まなかった時に伸びたであろうレベルにまで慎重が急激に伸びる)。


 コルチゾールは本来、短時間使わなくても困らない機能を抑制して時間を稼ぐためのホルモンと理解できるので、キャッチアップすることも可能というのは理解しやすいと思われる。この意味では、定期的に転地療養しておくことは、キャッチアップする機会を設けることに繋がるのかもしれない。

 しかし、薬剤として投与する場合、普通は短期間のみであり、キャッチアップは長期にわたってダラダラ投与しないために起こっている現象なのかもしれない。このため、●の影響のように長期にわたり慢性化してしまう状況だと、キャッチアップできずに遅れがなかなか解消されない、とも考えられる。キャッチアップ説はよく分からないので、注意が必要だろう。


 いずれにせよ、子供がいるのであれば予防原則に立つ必要があり、先ずは、甲状腺機能の異常に注意する、今後無用な被曝はさせない、といった点が重要であろうと考えられる。

 
(注)なお、この記事については、後でタイトルを『「コルチゾール過剰症候群」 (18) 子供の成長障害』に変更して、移動する予定。