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動詞 สิ้น (sîn、つきる)

2015年05月21日 |  動詞編

 先ずは、前回記事で触れた、動詞 หาย (hǎai、なくす・うせる)を用いた例文の解説から。
(ア) เขาหายกลัวเป็นปลิดทิ้งเมื่อพบว่าเสียงที่ได้ยินเป็นเสียงเคาะประตูของเพื่อน
 構文としては、เขาหาย...という柱に เมื่อ ~ 以下の時を表す副詞節がついた形だろう。

 直訳は、
  〈彼は、怖いのがすっかりなくなった、ことに気づいた時に、聞こえた音が知り合いがドアをノックする音であるという〉
みたいな感じだから、
  「物音は知り合いがドアをノックした音だと気づき、彼はすっかり怖くなくなった。
という感じだろうか。
 単語については、กลัว は「怖い」、พบ は「会う」という意味でよく使われるが、ここでは「見つける、気づく」の意味だろう。
เป็นปลิดทิ้ง で「完全に、すっかり」の意味かな。(更に分解してみると分けがわからなくなったのだけど、しいて言えば) ปลิด で「殺す」、ทิ้ง で「捨てる」みたいな意味がそれぞれあるようなので、殺して捨ててたので完璧、という感じなのだろうか?
動詞 หาย は、ここでは前回記事の(1)の「なくす」という意味なのだろう。



(イ) เมื่อสถานการณ์ยืดเยื้อมาถึงขนาดนี้แล้ว การล้อมคอกหลังวัวหาย ก็ถือว่าดีกว่าปล่อยให้เหตุการณ์บานปลาย
 構文としては、เมื่อ 以下の時を表す副詞節がまずきて、การ... ก็ถือว่า ~ というのが続いて、これは「การ(で始まる名詞節)は、~とみなせる」という感じだろう。
 語句については、ยืดเยื้อ で「続く、長引く」、บานปลาย で「増大する、発展する」("to escalate"。分解すると、บาน で「咲く」、ปลาย は「終わり」の意味があり、元々は末広がるみたいな感じか)。ปล่อยให้ ~は、以前にどこかの記事で触れたような気がする。
名詞節 การล้อมคอกหลังวัวหาย は、 วัวหายล้อมคอก ということわざ(สุภาษิต)から来ているようで、意味は、その直訳だと「牛が消えてから牛房で囲う」みたいな感じか(ล้อม で「囲う」、คอก で「馬房、牛房」)。損害が出てからその防止策を考えるという趣旨のことわざようだが、日本語だと、何にあたるのだろうか?(「後の祭り」が近そうだけど、ちょっと違うような・・・。「物には時節」というのがあるらしいが・・・)

 直訳すれば、
  〈既に状況がこのようにまで長引いてきた時は、牛が消えた後で牛房で囲うのは、こととみなせるだろう、ほっておいて状況を発展させるより良いという〉
みたいな感じだから、
  「既に状況がこのように至っては、牛がいなくなった後で牛房で囲う式の対応でも、ほっておいて状況を悪化させるよりは良いだろう。
となる感じだろう。動詞 หาย は、よく分からないけど、前回記事の(3)の「消える」という意味なかな(別にもとれそうだが・・・)。



 さて、表題の動詞 สิ้น に入ろう。
この単語の一番多くみかけるのは、名詞で「終わり、末」という意味の使い方だろうか。例えば、สิ้นสัปดาห์ といえば「週末」、สิ้นเดือน は「月末」、สิ้นปี は「年末」。類似の単語はปลาย(終わり)で、少し幅があるような感じで、ปลายเดือน で「月の終わりごろ、下旬」、ปลายปี は「年の終わりごろ」。
 
 動詞 สิ้น(ソースア・サライ・ノーヌー・マイトー sin)に対応する日本語動詞は、「つきる、尽きる」と思われる。


(1) 先ずは、一定のお金・時間などがつきる~という趣旨で、「(お金・時間などを)かける」という意味がある。
  〈つきる+お金〉( สิ้นเงิน )で「(お金を)かける、費やす」。


(2) ある事柄がつきて、終わりが来るという趣旨で、「(事柄が)終わる」という意味がある。
この場合は、สุด (終わる)という単語と一緒のことも多いだろう。例としては、
  〈事件+つきる[+終わる]〉( คดีสิ้น[สุด] )で「(事件が)終わる」。


(3) ある事柄がつきて、完了するという趣旨で、「(事柄が)完了する」という意味がある。
この場合は、เสร็จ (完了する)という単語と一緒のことも多いだろう。例としては、
  〈仕事 [+終わる]+つきる〉( งานการ[เสร็จ]สิ้น )で「(仕事が)完了する」。


(4) ある種の資源がつきるという趣旨で、「(資源が)無くなる」という意味がある。
この場合、無くなる原因の動作を表す動詞と一緒に使われる傾向がある。例としては、
  〈つきる+命〉( สิ้นชีวิต )で「(命を)なくす」、
  〈使う+お金+つきる〉( ใช้เงินสิ้น )で「(お金を使って)なくなる」。

 

 最後に、動詞 สิ้น を用いた例文については、以下のとおり。例によって、解説は次回記事にて。
(ア) แต่วันนี้ลุงใสสิ้นแรงกายแรงใจ แค่ยกพายกรีดน้ำก็ยังไม่อยากทำ

(イ) จงใช้มันต่อๆ ไปด้วยความภาคภูมิใจจนสิ้นอายุขัยของมัน


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