まんまるログ

融通性か?和・洋・中・無国籍・ジャンクとなんでも食べる胃袋と脳みそ。

映画は映画だ‥は映画だ

2014年08月23日 | 映画
二日前、今夏…初のアブラゼミの鳴き声を聞いた。
牛肉の少ない…野菜と豆腐だけのすき焼きのようにわびしい…ジージーという声。
昨日は、朝の内晴れ間…すぐ小雨。
昼食後少し晴れ間のち曇り。

中国地方…安芸(広島)には非情の豪雨…土砂災害で捜索活動が続いている。

列島の半分が無情の雨に流されていく夏。
北日本、西日本…半分ではない。青森も北海道も…豪雨と雷と土砂崩れ。

今日は晴れ間に山の端にある神社まで。
神さまにお願いする。
どうか、これ以上災害がおきる事の無いように…異常な降雨が治まるように。
湿度が高く、ジミッと右腕が痛む。
右手首が腫れてきた。

友人に進められた映画を見る。

カン・ジファンとソ・ジソブのWスターが主演している。
二人ともトップスターで人気がある。
〝映画は映画だ〟
ぼそぼそと呟きが洩れる様なセリフのジソブはモデル出身。
マスク ルックスはいい。見栄えはする。
御世辞にも演技が巧いとは思えない。
ヤクザのガンペを演じている。

カン・ジファンは好漢でとなりのお兄さんという雰囲気。
映画俳優スタを演じる。
スターのスタ。傲慢なスタ。
ヤクザのように乱暴でちゃらい映画俳優(スタ)と俳優になりたかったヤクザ(ガンペ)。
出会うはずもなく人世が交差する事などない。
そんな2人がひょんな事から映画で共演することになる。

ソ・ジソブのぼそぼそと口ごもる感じのセリフがすごく良かった。
暗い表情と沈んだ雰囲気もいい。

映画の中で映画の撮影をする。
劇中劇ではなく、映画中映画。
なぐり合うシーン。
一人はアクション俳優で一人はヤクザである…殴り合いは得意技。
二人の絡み具合が面白い。
なぐり合いばかりが続く。

人気も半端。演技も半端なちゃらい俳優スタが暴力シーンで真剣に身体を張るようになる。

ガンペの迫力に押されて変化していくスタの表情がいい。

ガンペの渾身の助演で映画撮影は緊迫感をもって終わる。

そしてラストシーン

撮影(フィクション)が終わったガンベは自分の世界に(やくざの落とし前)をつけにいく。
ガンペの現実(ノン・フィクション)酷い暴力、容赦のないすさまじい殺人を目撃するスタ。

パトカーーの中、返り血を浴びたガンペの酷薄な薄笑い。
呆然とたちつくすスタの横顔。
そしてエンドロール。

二人の俳優に魅力がある。
韓国の俳優は上手い。表情の下地が出来ている。
ハンサムなだけではないジソブ。好感度だけではないジファン。
お世辞ではなく…演技ができている…思う。

鬼才キム・ギドクが製作、監督はギドク作品の助監督を経験してきた新星チャン・フン。

映画の概念を映画の中で毀す。

超(メタ)映画でありました。

夕方 西の空が茜色。

明日は爽快に晴れる。きっと。