まんまるログ

融通性か?和・洋・中・無国籍・ジャンクとなんでも食べる胃袋と脳みそ。

ありのままで…あった事 なかった事

2014年07月21日 | 日記
ありのままの~姿みせるのよ街で流れている。
久方降りのロングヒットになった。

とても歌いやすいので、洗い物や掃除の合い間についつい鼻歌。

「ありのままってどういう事やと思う」
「ありのままに生きるって ああた、とても、とても、できしませんよ」氏が言った。
「そんな事言われたらちょっと 答えに困るよ」

ありのままに生きて行くって…言葉をぬるぬると口にはすれど…事ほど左様に簡単ではない。

実際にあるとおり。偽りのない姿。ありてい。「―の話」「―を見せる」

率直(そっちょく) 有体(ありてい)‥辞書で引くとそう書かれている。

偽りのない姿で生きようとすれば馬鹿丸出しになり兼ねず、有体(ありてい)に話せば知ら~っとした空気に覆われ…
そこまで言うなと侮蔑の眼差しで見られて人間関係が壊れ、率直すぎると、疎外されたりするのが人生の常であるよ。

そう考えると言葉だけでは…つまらない。
世界の平和を願っていても、家族が和やか…ばかりではない。

長生きすればするほど、言葉だけでは…味がなし。色も無し。情も無ければ心に沁みる事も無い…そういう現実に遭遇してきている。

言葉尻だけを捉えて足を引っ張る国会討論なぞ…浅はかの権化だとも思っている。

言語学者ソシュールは、『言語は‘形式,であって実質ではない』と主張した。

言語が実際に用いられ、語られる場合には、半ば無意識的な、言語の構造(ラング)が前提にある。
ソシュールの言う〝ラング〟はプラトンの言う〝イデア〟と同じようなものなのだと私は思っている。
 
魂が純粋に魂自体においてあるように努力する者…(愛知者)‥この愛知者の魂の知の対象がプラトンの「イデア」である。

愛を知覚する人氏と話しながら思う。
ありのまま…ありてい(有体)の自分で人と付き合う為には、なだめつすがめつ 自分と付き合わなければいけない。

自分の中に問いを持つ。
自分を疑う。
自分を少しだけ軽蔑する。
あった事はあった事。恥の部分…穴が有ったら入りたい事…無かった事にして蓋はできない。
無かった事は無かった事。若い頃億万長者にプロポーズされたわ。推測で話してもリアリティがない。
ほら吹きは笑われるだけ。

 M・E氏の版画(壺すみれ)


そんなこんなの繰り返しで自分を好きになっていく。

「こんな私のありのままだけど…どうよ」
「百万言尽くして語った所で…アホが匂う」

アホな所が好きなんやけどな。
氏が呟いている。

台所でブドウを洗いながら。






コメント
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