ボードゲームを始めよう

ボードゲームは知的で楽しく、子供から大人まで楽しめる

moonさんが来る!

2005年12月12日 23時59分00秒 | 熊谷ゲーム会
ボードゲーム界のアゴヒゲおじさんことmoonさんが、夏に日本一暑くなることがある街→熊谷においでなすった!っきゃー!
参加者は私とmoonさん と わんこ夫妻の4人。
とりあえず部屋に招いたmoonさんに餃子をお見舞いだ!喰らぇ!

さて、と。美しいゲームレポートはmoonさんに任せるとして orz
私は今回プレイしたゲームを別視点で3つ紹介。


ベーオウルフ Beowulf
英語版の副題は「The Legend」(伝説)、独語版は「Der sagenhafte Drachenkämpfer」(伝説のドラゴンファイター)だ。
ゲームの印象としては
1、運の要素やや高
2、盛り上がる競り
3、カードマネージメント
ですな。指輪物語の協力型を意識してしまいますが、
まったくの競争型→むしろ戦いです。

ではその競りの一部を解剖してみましょう。
時計回りのセリ これがこのゲームの花形
カードには船、杯、狐、拳、斧、兜 のシンボルが1~2個描かれており(名称は 旅、友情、理知、勇気、戦い、ベーオウルフ)、それをスタートプレイヤーから順に、そのセリで「求められてるシンボル」を出していきます。出されたカードシンボルは加算されていきます。そして以下の3つの条件でセリを行います。
1、最低1枚はカードを出す
2、現在の最大シンボル数 以上にする。
3、等しいか上回った場合、カードは出せなくなる。
  (カードは1枚ずつプレイされる)

ここでカードが出せない or 出したくないなら競りから除外されます。これが原則です。
否、他にも手段があります!→リスクを冒すのです!

リスク (危険 と訳すよりはリスクのままが良げ)
●その時にカードの山から2枚めくり、「求められているシンボル」 or ベーオウルフ(ワイルドカード)が出れば、出してたカードに加算する
●2枚とも一致するならば、2枚とも加算されます。
●1~2枚一致しても、最大シンボル数に届かない場合があります、その時は手札からカードを出してもいいし、競りから抜けてもよい
●1枚も一致しなかった場合、手札からカードを出すことができず、
かすり傷を負って競りから抜けます。

これがリスクたる由縁。
手札に一致するカードはあれど出したくない→リスクを冒して2枚めくれど、一致しなければ競りから抜けてしまい、かすり傷も負う。
しかし2枚とも一致したり、シンボルが2つ描かれたカードがでると さぁ~大変。一気に最大シンボル数(言うなれば相場)が高騰し、次プレイヤーが発狂するのです。ぎゃー!
これが派手な競りを作り出す要素なのですな

※かすり傷は回復が容易です。しかし3つになると、かすり傷から「傷」になり回復が難しくなります。「傷」は最後の得点計算に影響を与えます。
斧(戦い)を出すときに 「小野伸二!」と叫ぶんだみんな!
moonさんは便乗して言いましたから~



モダンアート Modern Art
このゲームをもっと早くプレイしていればよかった・・・
他のゲームジャンルに無い ボードゲームの面白さって、
そこに実在するプレイヤーだと思います。
その場の空気、プレイヤーの表情、声の性質・音量、発言、目の動き、身体の姿勢、全てボードゲームだからこそ得られる情報です。そしてその情報を生かすボードゲームジャンルこそ競りゲーム。そして競りゲームのシンプルにして最上級と言うべきがこのモダンアート!

私の競りゲーム・モダンアートの解釈
競りとは相場を操るゲームだと思う。
相場とはプレイヤー(達)が決めるもので、プレイヤーは様々な(固定の)情報から相場を考えます。ではプレイヤー1人で相場が決まるかというとそうではなく、他人の相場・損得があるので そこでやっと全体としての相場が生まれるのです。
しかし その場の空気 がその相場に大きな影響を与えるのです。
ヤフオクで度々熱くなって自分の思っていた金額よりも多めに入札していたことはありませんか?Web上でそうなのだから実在するプレイヤーとならば・・・想像に難くないでしょう。

私はモダンアートに感激し、競りゲーム大好きになりました
私の特技は「乗せ上手」、これを駆使して相場を狂わすのだ~♪
有名なテクニックの一つに「1段階ずつ競りあうより、一気に値を吊り上げる」という方法があります。これは欲しい時に使用しますよね。

でもいらない時は競りに参加しないそぶりなんてしちゃいけません!
煽って煽ってギリギリまで値を吊り上げるのです。もちろん引き際が難しいぃ!いらない物を高額で支払うハメになるからです。
そのギリギリ感がたまりません!スリルジャンキー!
この時に使えるテクニックが 「即答」。自由入札に有効で、相手が言った金額にすかさずかぶせて上乗せします。お笑いではよく観られますね。買う気マンマンっぷりを装えます。
将来性の無さそうなものにあえて高値をつけて指値売却も面白い。誰かが未来にかけて買ってくれるかもしれません。もちろんそのプレイヤーはある程度の算段があるからだし、誰も買ってくれなければ自分で買わなければならないので、このスリルもたまりません。
オレ金持ってるぜ~って思わせたいときは踏ん反り返って、
余裕たっぷりにコールしてみたりもなかなか良。

なんだか人間性を疑われそうですね・・・


新作のフェットナップ Fettnapf も面白いです。
記憶系のゲームです、毎回 記憶の仕方を変えてみたいですね。
記憶方法ってそれぞれ違うと思うんですよ、ダメなカードを覚える方法、大丈夫なカードを覚える方法、数字で覚える方法、絵的に覚える方法、物語を作って覚える方法、何かと関連させて覚える方法なんてのがあると思います。

この時私は、10~19、20~29にエリアを別けて、初めの方のダメなカードを元に、それの1つ上がダメ とか、1つ空けてダメ とか、3つ上までダメ→1つ飛ばして2つダメ というのを絵的に覚えてみました。でも初めの方のをちゃんと覚えきらなくてダメダメでした。

moonさんは理系だからきっと数字で覚える派だろうなぁ
自分の持っているダメ数字は、自分で言ってもペナルティにならないので、ブラフのやりがいがあります。記憶力のある人達でプレイするとカードをうまく操作することも重要になってくるのでスゴイことになりそうです。
まだ国内販売してないのかな?これは安そうだしナイスです。


いやぁ面白かった、オラ腹いっぱいだぞ~
おいでませ熊谷。寒いぞ熊谷。賽の国熊谷。
くまたに じゃないよ熊谷。気象台あるのよ熊谷。


バネスト中野さんインタビュー 後半

2005年12月01日 23時58分00秒 | TGF2005
テーブルゲームフェスティバル2005におきまして
ゲームストア・バネストの代表であり、名古屋EJFにも参加している、中野さんへのインタビュー後半。
前半インタビューはこちら

■・・・sirou  ・・・中野さん

■一番苦労したところ、大変なところを教えて下さい
苦労だらけです。
まず仕事から逃げ出すことができません。正直、サラリーマンの方がよかったかな、と思うこともあります。大きく行き詰まったこともあります。そういったときに仲間に助けられたので、そこはすごくありがたいと思っています。
とても大変なことを経験したので、多少ヘコむこともありますが、助けてくれる仲間やお客様がいらっしゃるので私はその方達に頭が上がりません。
色々と大変なこともありますが、そういった方達に助けられるので苦労なことも「やりがい」を感じます。

■面白いこと、楽しいこと を教えて下さい
面白いことはたくさんあります。
まず視野が広がりました。販売者という立場ですが、プレイヤーの感覚は捨てていないんです。2つの見方からゲームや人物、事柄を見ることができるのは面白いし、価値のあることだと思っています。
それにより現場を常に忘れないでいられます。現場の意見がやっぱり正しいと思います。お客様の意見を聞きながら、自分の糧にしていければいいと思っています。

■同人ゲームに対して教えてください
ただ同人作家に一つ聞きたいことがあります。自己満足で終わってしまうのであれば、私的にはそれまでの時間はもったいないと思うんです。
仲間内だけで楽しむだけなのであれば・・・正直なところあまり関心がもてません。
ゲームを考えて→作って→売る というのは、私が輸入して→和訳をつけて→売る ということより大変だと思います。それなら海外でゲームの公募を行っているところはたくさんあるので、そういったところに出してみるのもいいのではないか、という気もします。
なのでプレイヤーとしては関心はありますが、商品にならないものは販売者としては難しいですね。

■そこはシビアな方がいいとは思います。
同人と製品 という線引きもなかなか難しいと思いますが・・・
出版社が作ったら製品だと思います。自分で作るなら同人、出版社にお願いして100や500のロットを作ったら製品だと思います。同人ゲームの一番かわいそうなことは、ゲームがある程度有名になったときに万人に遊ばれないことだと思います。バネストとしては、そのゲームにある程度の説得力があればそれらを商材として考えています。

作られている方がどういった経緯で作られているのか分からないのですが、例えば作って遊ぶことが楽しいと思うなら、それはそれでいいかもしれません、ただそこで何か物足りなさや大変さを感じるならば次のステップを考えた方がいいと思っています。

良いゲーム、悪いゲームという判断は極端な話、半分はそのゲーム自体の良し悪しに、もう半分は話題性や売り方だと思います。
■たしかにHPの評価などはかなり重要ですよね
そうですね、HPで多くの人に見られている人はそれなりの自覚を持って欲しいと思います。
■例えば評価はプレイヤーの為にあって、自分が面白くないのは面白くないと言っていて、それをどう捉えるかは読み手次第、というスタンスなのですが、いかんせん影響力が大きいのはあるかもしれませんね。
一部、またはいくつかの意見に左右されるということは、まだこの趣味は育ってないのかもしれません。なのでそういった意見を述べるときは、ある程度その状況を理解していただきたいと思います。
書いてはいけない とは言いませんが、「よくない」と書くにはそれなりの根拠を持ってほしい。私は好みではない、ここが嫌いと書くのはまったく問題がありませんが、書き方によっては一般論になってしまうことがある。そのように書くのならばちゃんとした責任(根拠)を持って欲しいと思います。

中野さんのお話と私の考えをまとめてみました
食べ物で、あそこの店がウマいと評判になるとその店が繁盛する、それに似ています。でもボードゲームと違うのは評価を見る側が自分の好みと合うかどうかを判断できるか否か、という点である。ボードゲームはまだ趣味として育っていないため、一部の意見に流される傾向にある。
これは「そんなことはない、見る側で判断できている」という意見をお持ちの方も多いかもしれない。しかし私を含め多くの人は、ボードゲームを扱うホームページを見て、購入を判断しているのは無視できない。ボードゲームの現状を見たとき、ほとんど全ての人が自分の好みを自覚していてHPの評価を判断できてはいないと思う、ならば「ボードゲームはまだ未成熟である」と言えなくはない。ということである。
※これに関して、メビウスの能勢さんはまた別の考えをお持ちで、それはまた後日掲載することにいたします。

もっとくだけて言うと、評価を書くときに多くの人がそれに左右されることがあるので、その点を理解した上で評価を書いてね。ということである。さらに言うと読む側も、これはこの人の意見なのだ(私とは違うかもしれない)ということを念頭にいれて判断する必要がある。

■以上でインタビューは終了です。
バネスト中野さん、ご協力ありがとうございました。