Mayumiの日々綴る暮らしと歴史の話

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◆川中島での戦いでの武田信玄と上杉謙信の一騎打ちはウソ

2024-09-11 13:54:37 | Weblog


長野市八幡原史跡公園にある武田信玄(左)と上杉謙信(右)の一騎打ち


歴史ファンはもちろんそうでない人でも、武田信玄と上杉謙信による川中島合戦での一騎打ちは知られているだろう。
この2人がライバル関係にあったということもあり、胸が熱くなる勝負の1つだ。
しかし、これも真実かどうか怪しいのである。

信玄と謙信の一騎打ちがあったという根拠になっているのが、武田方に伝わる「甲陽軍鑑」という軍記物である。
それによると、1561年9月10日の第4次川中島の戦いにて、一騎打ちが行われたとされており、
また、幾つもの川中島合戦絵巻にも描かれている。
しかしこの史料は言わば物語である為、信憑性に欠けるうえに、
上杉側の史料には一切そういった記述は残っていない。
「川中島五箇度合戦記」と上杉方の史料では、
信玄と謙信の一騎打ちがあったのは1554年8月のことであると記されており、既に食い違いが見られる。
また、同史料には「甲陽軍鑑」に記される日付と同じ日に一騎打ちがあったという記述はあるのだが、
その時、信玄との一騎打ちに名乗り出たのは謙信ではなく家臣の荒川伊豆守だったと伝えられている。

考えてみれば、戦いで大将が自ら一騎打ちに進み出るという可能性は非常に低い。
もし本当に大将同士の一騎打ちが繰り広げられていたならば、双方の記録に大々的に残されるのではないだろうか。
一騎打ちは史実か否か、新しい史料の発見が待たれるばかりである。
 
     
                                 教科書も間違っていた 歴史常識のウソ
                                            戦乱と歴史のウソ

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菜根譚 後集34項

2024-09-11 06:04:03 | Weblog

 

禅宗曰、饑来喫飯、倦来眠。
詩旨曰、眼前景致、口頭語。
蓋極高寓於極平、至難出於至易、有意者反遠、無心者自近也。

禅宗に曰く、「饑え来たらば飯を喫し、倦み来たらば眠る」と。
詩の旨に曰く、「眼前の景致、口頭の語」と。
蓋し、極高は極平に寓し、至難は至易に出でず。有意あらば反って遠く、心無くば自から近きなり。
 

「自然に生きる」
禅の宗旨を説いた語句に「腹が減ったならば飯を食い、眠くなったら寝る」と言っている。
また詩の妙旨を説いた語句に、
「詩と云うものは実際目の前に見える景色を題材とし、普通使用している言葉で表現する」と言っている。
思うに、最も高遠な真理と云うものは、最も平凡なものの中に宿っており、
至難な事柄は最も平易なものの中から出て来る。
だから、殊更に意を用いて技巧を加えたならば、却って真実から遠くなり、
自然なままに無心であったならば、己から真実に近くなる。

 


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