秋田から、新幹線「こまち」に乗って、
上京したことがあるヒトなら、一度は疑問に思ったはず。
秋田新幹線「こまち」は秋田~盛岡間を単独走行する。
その後、盛岡で東北新幹線「はやて」と連結。
そして、東京まで。
その盛岡駅で、疑問が起こる。
車掌アナウンス。
「盛岡駅では3回停車いたしまして、
3回目の停車で「はやて」と連結いたします。
扉はそのあと開きますので、お待ちください。」
……?
なぜ、3回?どうやって連結しているの?
知り合いの理学博士、曰く。
「連結は自動制御で行われているのではないか。
車両の重さや速度は常に一定ではないから、
連結地点よりも遠くで、一度、制動のデータを取る。
再び車両を動かして停め、再度制動のデータを取る。
二つのデータから、速度・距離の相関を導いて、
3回目にぴったりと連結するのではないか。」(注:要約してます。)
おおお。すごい。JRはそんな先端技術を駆使しているのか。
ビバ自動制御。かっくいー。
だが、真偽は定かではない。
で、
直接、聞いてみました。
東京駅で、「こまち」から降りた車掌さんに。
そこんとこ、どーなんですか??
「手動ですね。」
…はい?
え?あれ?自動制御じゃないんですか?
「ええ。ヒトの手でやってます。
そのまま一回でどーんと行くと危ないので、(←そりゃそうだわな。)
一度遠くで停めて、そこで打ち合わせをします。
そろそろと近づいて、至近距離で停め、
再度打ち合わせをします。
3回目は「こまち」の運転士が専用のモニターで、
「はやて」の運転士が目視で、確認しながら連結します。」
あう。なぁんだ。ちょっとがっかり。
あ、でも、すごいテクニックですね。
「(誇らしげに)まぁ、ヒトの手で動かすものですから。
ヒトがきちんとやってます。
機械も使いつつね。」
答える車掌さんは、ちょっと興奮気味で、うれしそうだった。
疑問は解決。プロの腕に感動。
僕は新幹線を、前よりももっと好きになった。