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関口在男とシュリーマン

ドイツ文学者の池内紀が現代思想の2004年1月号2月号で同じくドイツ文学者の関口在男(つぎお)を評伝的に取り上げている。どんな人物か知らなかったので、ネットで検索してみたところ、「2ch」で会話が交わされていることがわかった。茶々を入れる人もいるのだが、会話はそれを無視して進み、情報がふくらんでいくことがわかり、「2ch」的知識集積の方法やネット市民民主主義の様子がわかり、大変興味深かった。「2ch」はある一定期間がすぎるとURLはアーカイヴィングされるようで、そのうち消えるかもしれないが、とりあえず以下に残すことにする。
http://academy2.2ch.net/test/read.cgi/gogaku/1001251936/78-177
池内のエッセーで興味深いことは、もう一つ。関口は父が軍人と言うこともあって、旧制中学を2年で退学し大阪陸軍幼年学校へ入学し、「ドイツ語組」に配される。そして、かれはドイツ語習得を決意し「丸善」で出来るだけ分厚いドストエフスキーの「罪と罰」のドイツ語版(レクラム文庫)を購入、一から丸憶えを始める。学校でほんの少し学びはじめだから語彙や文法が理解できるはずもないのだが、時間を惜しんで覚え込んでいくと、やがて、ふとしたことでわかり始め、やがてはかれは「語学の天才」の名をほしいままにするようになる。ドイツ語に続いてフランス語、ラテン語・・・。
池内は、文中、かのトロイ発掘のシュリーマンも同様の語学学習をおこなったと書いている。この文を書こうと思ったきっかけは、池内でも、関口でも、「2ch」でもなく、実は、シュリーマンの思い出なのだ。子供の頃(たぶん小学校だろう)、シュリーマンの伝記を読んで感激したことがあった。たしか言語学習の極意がわかったような気がして、何語かの本(たぶん英語)を読み出そうとして、ツケで本の購入の許しが出ていた本屋(確か、栗林書店)にいって購入、両親に自慢げに話した。しかし、3日坊主で挫折してしまった。そう、苦い思いを懐かしく思い出したのだ。

2004-01-30 17:09:58 | 読書 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


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