『犬たちの隠された生活』

エリザベス・M・トーマス、1995、『犬たちの隠された生活』、草思社
先日、旧友の弘前のSTと飲んでいて(7人で飲んだのだが)、彼の飼犬の話から話が広がり、彼の犬に関する「おすすめ本」といって、スマホで検索して示してくれたのが本書。じつは、出版された頃に同じ著者の『猫たちの隠された生活』とともに購入していて書架にあった。かつて、一度、読んだ記憶だが、今回、パラパラ見るうちについついもういちど、読み直してしまった。ふと考えると、犬関係の本を何冊か(小説を含む)読んでいる事に気がついたので、以下にリストしておく。
さて、本書はブッシュマン研究者で、バフィン島での野生オオカミの観察を行ったこともある著者による人類学者らしい(と思うのだが)観察と洞察に基づく、犬の生活の記述である。かつて読んだことのある『哲学者とオオカミ―愛・死・幸福についてのレッスン』が、哲学者による霊長類とオオカミ(正確には、飼犬の「ブレニン」はオオカミ犬)の行動習性についての洞察であったのに対して、本書では各所に霊長類と犬の社会や習性、遺伝などの関心に基づく著者の洞察が示されている。とりわけ、彼らの社会生活(血縁でつながるもの、あるいは、そうでないもの同士の社会関係)にハイライトが当てられて記述に焦点があてられているように思う。彼らの社会生活は、オオカミの行動の痕跡を残しつつも、他種である霊長類(飼い主)との関係(犬はオオカミから離れて人間とのコンパニオンシップを選んだ)の両面(あるいは、それらが合わさって)として描かれている。
以下のリストには、日本の犬たちに関する書籍も含まれるのだが、これは、日本社会における犬と霊長類と置換えても、興味深く比較して読むことができる。犬と霊長類の関係についての文化差とでも言うものが読み取ることができる。
『戦場に行く犬: アメリカの軍用犬とハンドラーの絆』
『ティンブクトゥ (新潮文庫)』
『犬たちの明治維新 ポチの誕生』
『哲学者とオオカミ―愛・死・幸福についてのレッスン』
『犬の伊勢参り』
『シリウス』
『ヒトはなぜペットを食べないか』
先日、旧友の弘前のSTと飲んでいて(7人で飲んだのだが)、彼の飼犬の話から話が広がり、彼の犬に関する「おすすめ本」といって、スマホで検索して示してくれたのが本書。じつは、出版された頃に同じ著者の『猫たちの隠された生活』とともに購入していて書架にあった。かつて、一度、読んだ記憶だが、今回、パラパラ見るうちについついもういちど、読み直してしまった。ふと考えると、犬関係の本を何冊か(小説を含む)読んでいる事に気がついたので、以下にリストしておく。
さて、本書はブッシュマン研究者で、バフィン島での野生オオカミの観察を行ったこともある著者による人類学者らしい(と思うのだが)観察と洞察に基づく、犬の生活の記述である。かつて読んだことのある『哲学者とオオカミ―愛・死・幸福についてのレッスン』が、哲学者による霊長類とオオカミ(正確には、飼犬の「ブレニン」はオオカミ犬)の行動習性についての洞察であったのに対して、本書では各所に霊長類と犬の社会や習性、遺伝などの関心に基づく著者の洞察が示されている。とりわけ、彼らの社会生活(血縁でつながるもの、あるいは、そうでないもの同士の社会関係)にハイライトが当てられて記述に焦点があてられているように思う。彼らの社会生活は、オオカミの行動の痕跡を残しつつも、他種である霊長類(飼い主)との関係(犬はオオカミから離れて人間とのコンパニオンシップを選んだ)の両面(あるいは、それらが合わさって)として描かれている。
以下のリストには、日本の犬たちに関する書籍も含まれるのだが、これは、日本社会における犬と霊長類と置換えても、興味深く比較して読むことができる。犬と霊長類の関係についての文化差とでも言うものが読み取ることができる。
『戦場に行く犬: アメリカの軍用犬とハンドラーの絆』
『ティンブクトゥ (新潮文庫)』
『犬たちの明治維新 ポチの誕生』
『哲学者とオオカミ―愛・死・幸福についてのレッスン』
『犬の伊勢参り』
『シリウス』
『ヒトはなぜペットを食べないか』
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