『地震の日本史―大地は何を語るのか』
寒川 旭、2007、『地震の日本史―大地は何を語るのか』(中公新書 1922)、中央公論新社
本書の記述には、累々としたわれわれの祖先たちの災害死が記されている。読後、ますますこの国で暮らすことの恐ろしさを思い知るのだが、しかし、それもまた、祖先たちがこれまで暮らしてきた結果、私たちが今、ここにいることを思うと、これも、享受するほかないのだろう。また、地震が社会の動向とは無縁ではないということを知ることができる。庶民の諦観によったものかも知れぬが、それでも、地震による世直しというイメージによって、時代が変えられてきたこともうかがえる。天災とはいうものの、ただ単に享受するだけではなく、社会を変える要因ともなってきたのである。
日本は文字社会なので様々な地震に関する文書がのこされ、また、著者の専門とする地震考古学が日本に起きた地震の歴史を明らかにしてきた。首都直下型や巨大型東海・東南海・南海連鎖地震の予知をめぐって様々な情報が行き交うが、いつかわからないが、近い将来、地震は起こるものとして、われわれは日々を送るしかないのだが、本書を読んで、さらに地震に対する知識を深める必要があると思われる。
本書の記述には、累々としたわれわれの祖先たちの災害死が記されている。読後、ますますこの国で暮らすことの恐ろしさを思い知るのだが、しかし、それもまた、祖先たちがこれまで暮らしてきた結果、私たちが今、ここにいることを思うと、これも、享受するほかないのだろう。また、地震が社会の動向とは無縁ではないということを知ることができる。庶民の諦観によったものかも知れぬが、それでも、地震による世直しというイメージによって、時代が変えられてきたこともうかがえる。天災とはいうものの、ただ単に享受するだけではなく、社会を変える要因ともなってきたのである。
日本は文字社会なので様々な地震に関する文書がのこされ、また、著者の専門とする地震考古学が日本に起きた地震の歴史を明らかにしてきた。首都直下型や巨大型東海・東南海・南海連鎖地震の予知をめぐって様々な情報が行き交うが、いつかわからないが、近い将来、地震は起こるものとして、われわれは日々を送るしかないのだが、本書を読んで、さらに地震に対する知識を深める必要があると思われる。
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