セトラー・コロニアリズムを前提としたアメリカ(植民者によって作られた国家)の植民の歴史の中で主権を奪われてきた先住民が、核開発の美名のもとにさらに過酷な状況に置かれている現状をえがく。プルトニウム抽出のための原子炉が建設運転され、核廃棄物によって汚染されながらも、対日戦を勝利に導いたという美名のもとに先住民の土地が奪われたことが隠蔽されているハンフォード・サイト。さらには、ネバダ実験場、ナバホ・ネーションなど、土地を奪われただけでなく、風下で放射線汚染された地域での生活をつづけ、核汚染と疾病の状況が隠蔽されるなかで、健康被害をうける。また、そういった状況であるにも関わらず、スカル・バレーのように、核廃棄物中間処理場を引き受けることと引き換えに、経済的支援を得ようとして州政府と対立してしまった事例など、先住民の置かれる状況を克明に伝える。
おすすめは、Google Mapを開きながらよんでいくことだろう。たとえば・・・
アメリカ先住民の状況は世界の他の先住民の写し絵になっているだけでなく、日本でもアイヌや琉球の置かれる現状もまた、思いを馳せる必要があるだろう。たとえば、オーストラリアでは、イギリスによるウーメラ核実験場での各被害についても関連する事例と言えるだろう。琉球では米軍基地が偏在しているにもかかわらず、そうしたことが一般に理解されていないということもまた、関連する事例だろう。
最近の事例では、以下のリンクの事案がまさに、関連する事項といえるだろう。