Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「全国水害地名をゆく」その3

2023年10月07日 17時35分17秒 | 読書

 朝は肌寒く家の中でこの秋始めて長袖を着てみた。そのまま昼過ぎに家を出たら暑くて参った。家に戻って半袖に着替えるのも面倒なのでそのまま横浜駅の喫茶店で読書タイム。
 帰りのバス停も夕陽が当たり暑かったものの、降車した場所は陽が当たらず、風も強く、長袖でちょうどよかった。



 喫茶店では「全国水害地名をゆく」(谷川彰英)の第3章「大阪・関西地方を襲った水害と地名」の後半、ならびに第4章「北日本を襲った水害と地名」、第5章「信越地方を襲った水害と地名」の1/3を読み終わった。

 恥ずかしながら「大阪」が「小坂」に由来し、「小」を「大」に変え、「坂」が「土に返る」=「死」をイメージされるのを嫌って「大阪」に落ち着いたというのははじめて知った。特に坂=土に返る、には驚いた。
 「一口(いもあらい)」の語源を「いも」=疱瘡(天然痘)、「あらい」=祓い、とし集落への入り口・境界に位置する坂道という切になっている。祓いが集落の入り口・境界に位置し、払う儀礼に由来するということと、疫病退散の祈りに繋がるというのは頷けるか、「いも」=疱瘡・天然痘というところの説明が欲しかった。まだ議論の余地がありそうな記述に思えた。

アイヌの人々が残してくれたアイヌ語地名は立派な文化遺産である。それを紐解くことによって、いかにアイヌの人々が川を大切にし、川と共生してきたかが理解される。それは現代に生きる我々のみならず未来につながる教訓である。

 これはとても大事なことだと思う。アイヌの言葉の伝承も大切である。同時に「アイヌの人々」を「先人」に置き換えて、地名を大切にしたいものである。1960年代の都市の大規模開発・造成によって地名が無残に捨てられ、また平成の自治体の大合併で合成地名・トンデモ自治体名が生まれたことは、国の施策の残念な末路であると私も思っている。

 



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