Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「方丈記」書き写し終了

2023年06月25日 22時58分32秒 | 読書

 十日ぶりに「方丈記」の書き写しを行った。最後の第七段を写し終えた。少しずつ日常を取り戻しつつある気分になっている。

 書き写しは、文章の理解よりもうまく漢字を書くことができなくなったような気がして始めたものである。
 最初は「おくのほそ道」、石牟礼道子の俳句、古今和歌集仮名序、新古今和歌集仮名序、そして「方丈記」と進めてきた。書き写しを始める前は、くちゃくちゃと曖昧に漢字を記していたこともあり、正しい字体を忘れてしまった。時々偏とつくりを逆に書いたり、途中でどんなふうに記すかわからなくなったりした。認知症の始まりと言われるような症状ではないか、と他人からも、そして自分でも思うようになり、焦ったものである。
 書けなくなった原因の一つにキーボードがあると思っていたが、どんなメモ書きでも丁寧に漢字を記すことをしてこなかったここ30数年の悪弊によるものではないか、と今は考えている。
 ゆっくりと丁寧に書くことから初めて、ようやく自信が回復してきた。指が字の形を思い出してくれている。指の感触で字体を正しく記すようになった。書き順も小学生の1~3年生の時に丁寧に、しつこいくらいに教えてくれた恩師の言葉も思い出してきた。字画の短い、長いという細かい字形までは自信はないが、おおむね正しく書けるようになった、と思う。

 もうしばらくはこの書き写しを続けたい。次からは平家物語、全体をすべて書き写すのはしんどい作業になりそうなので、まずは初めの段から始めたい。それからどうするか、考えたい。あまり無理をせずに続けたい。

 休養日は明日まで。何とか日常を取り戻せそうな気分である。

【注】私が小学校1~3年(1958~60年)の時、丁寧に漢字の書き順や漢字の大切さを教えてくれたのは、当時の函館市立柏野小学校の小笠原公助先生と田中恒也先生である。今でも記憶に残る教え方に心より感謝していることを記念に記しておきたい。



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