

久しぶりにモーツアルトを聴きたくなった。ひっぱり出して来たのは、「弦楽五重奏曲第1番、第2番」。演奏はメロス弦楽四重奏団の4人にもうひとりヴィオラ奏者を迎えている。録音は1987年。購入したのはCDの記載によると1992年頃のようだ。モーツアルトの弦楽五重奏曲はヴァイオリン2、ヴィオラ2、チェロ1である。ヴィオラ1のままチェロ2とする編成のクインテットもある。しかしハイドン以降でチェロが2台のクインテットはポッケリーニに110曲と、有名なシューベルトの1曲だけだそうである。ポッケリーニのクインテットは聴いたことはないが、シューベルトのクインテットは特にその編成について違和感は感じなかった。カルテットにヴィオラ1本増えただけと思われるが、耳に入ってくる音の厚みは格段に増すように感じている。
モーツアルトは弦楽五重奏曲を全部で6曲作っている。そのうちこの第1番はモーツアルトが17歳の時に着手し改作が行われて完成したのは22歳。若い頃の作品。第2番は1787年31歳以降の完成らしい。モーツアルトにすれば晩年の作品といえるかもしれないが、原曲は1772年のセレナーデというから16歳の頃である。
私は第1番と第2番には格段の差があるとように思う。第2番の方が聴いていて耳に心地いい。このCDを聴くときは、いつもは第1番を飛ばして第2番ばかりを聴いていたと思う。