本日の「おくのほそ道」の書き写しは第36段「越中路」とも「那古の浦」とも言われる段、ならびに第37段「金沢」。
第37段には早世した一笑(いっしょう)という門人への追悼句「塚も動け我が泣く声は秋の風」という忘れがたい句がある。また一句おいて「あかあかと日はつれなくも秋の風」という句もあり、私はこの句も気に入っている。赤い夕陽の色彩とはなかなか結びつかない秋の風を結びつけて、印象鮮明なところに惹かれている。
いよいよ「おくのほそ道」も残すところ八つの段のみとなってしまった。漢字を書くこともだいぶ順調に回復しつつある。まだまだではあるが、回復の端緒には着いたと思う。芭蕉に感謝しなくてはいけない。