

本日のCDはバッハ「ゴールドベルク変奏曲」のキース・ジャレット盤。録音は1989年。
グレン・グールド盤と違うのは、ピアノではなくハープシコード(1988年製)を使っていること。
私はこのキース・ジャレット盤で初めて「ゴールドベルク変奏曲」を聴いたと記憶している。いつ購入したか忘れたが、多分ブログで紹介されて購入したと思う。10年もたっていないような気がする。
この曲はやはりハープシコードの音の方がずっといいと思う。グレン・グールドのピアノの演奏は決して標準的な響きではないといわれるので、一般化してピアノの演奏にこの曲はなじまない、と断定はしてはいけないが、やはりハープシコードにふさわしい曲だと思う。もっともキース・ジャレットのハープシコードも決して標準的な演奏ではない、という意見もある。
主題のアリアの出だしを聴いた瞬間に、こちらはホッとする。グレン・グールドのピアノは緊張を強いられながら聴いている苦痛がどこかにある。それがいい意味での緊張感という人もあるが、「カイザーリンク伯爵の不眠症をいやすための曲」という意味では、こちらの方が気分をリラックスさせてくれることは間違いがない。それはピアノとハープシコードという楽器の差であると同時に、演奏家のスタイルに起因もしていると思う。
初めて聴いた時は、ずいぶんオーソドックスに感じて逆に戸惑いましたが、慣れてくると好ましく思えますね
ここ数年は、ケンプの演奏をよく聴いています
他と聴き比べていないのと、楽譜も持っていないし、オーソドックスと評していいのかな?と躊躇したところです。
「作曲家への敬意」、私も同感です。