本日が3月11日ということで取り上げるのではない。あまりにひどい暴言であり、そしてその釈明もまたひどいものである。
森法務大臣:「例えば東日本大震災の時、検察官は福島県いわき市から国民が市民が避難していないなかで最初に逃げたわけです。その時に身柄拘束をしている十数人の方を理由なく釈放して逃げたわけです」
野党側が11日、発言内容は事実かと問いただしたところ、森大臣は「個人の見解で不適切だった」と釈明して撤回しました。野党側は「事実に基づかず、『検察官が最初に逃げた』と発言して検察官をおとしめたのは法務大臣の辞任に値する」と反発しています。
国会での質問とは関係ない答弁がこのような発言であった。その内容も事実ではなかった。しかも法務大臣である。指摘をされた検察官はもっと怒らなければいけないであろう。
しかも「個人の見解で不適切」というのは釈明にも、説明にも、撤回理由にもならない。個人の見解ということは、このような事実があったと現在も確信している、ということである。その認識を変えない限り、謝罪にはならない。
あえて言わせてもらえば、例えば身柄拘束している人間がいるとして、その人を拘束したままにして「被疑者」である彼らが原発事故の放射能を浴びたり、津波にのまれて亡くなったら、それこそ人道にもとる問題であり、非難されることである。
どうして日本の国会というところは、このようなことがまかり通るのであろうか。しかも本日は3月11日である。その日にこのような発言をすること自体にこの「法務大臣」は何の思いもないのであろうか。
この7年間、日本の政治の劣化はあまりにひどすぎる。「法務大臣」失格である。このような人間を任命した安倍首相の責任も極めて重い。