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Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

雁わたる

2018年10月30日 19時24分26秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 友人と会い、病院でCT検査も無事に終了して、本日の予定はこなした。17時過ぎに病院を出たときはあたりはすっかり暗くなり、街灯が洩れなく点いていた。やはり間もなく冬である。天気図を見ても冬型の気圧配置、しかしどういうわけか関東地方は暖かい。横浜では14時前に23.8℃となったとニュースで言っていた。
 病院の待合ではベストを脱ぎ、長袖のポロシャツだけになって、「図書11月号」を読んでいた。待合室では半袖や半ズボンの若者もいた。私も半袖にしたかった。
 病院からの帰りは国道を東向きに歩いた。富士山を背に歩いた。ただし谷道なので西を振り返っても富士山は見えない。しかも国造沿いに点々と並ぶ街路灯があまりに明るく、星を見ることも出来なかった。団地の西側の入り口で富士山の黒い影を見た。夕焼け空で観たらたぶん美しい色ではなかったろうか。

 小学校の5年生に横浜の西部に引っ越してきた。1962年頃である。その頃は秋になると雁が富士山を背景に飛んでいくのを幾度も見た。新興住宅街で、ところどころに田や畑もあり、山を西に超すと雑木林の先に広い田畑が広がっていた。その地から今の横浜市中心部に近い今の団地に越してきてからは雁のわたりは見たこともない。横浜市内に住む人間としては雁の渡りを記憶する最後の世代なのかもしれない。

★さびしさを日々のいのちぞ雁わたる    橋本多佳子
★一列は一途のかたち雁渡る        西嶋あさ子
★雁のこゑすべて月下を過ぎ終る      山口誓子


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