セックスについて、うまくできない等の悩みやコンプレックスを持つクライアントの悩みを聞きカウンセリングをし鏡で自分の体を見て知り互いに体を触りマッサージしたりしてセックスへの心と体の準備をし抵抗感をなくし必要に応じてセックスの相手となってクライアントがパートナーと容易にセックスができるように治療指導する「サロゲート・パートナー」の仕事をする著者シェリル・T・コーエン-グリーンの経験をフリーライターの共同著者が手記にまとめた本。
シェリルが扱ったクライアントのケースの紹介と、シェリルのこれまでの主として性的・家庭的な経歴が1章ごとに交代で進んでいきます。ページと章題がケース紹介の章では下側、シェリルの経歴の章では上側と、形式上も区分されていて、わかりやすい形になっています。読んだ印象としてはシェリルの自叙伝的な色彩の方が強い感じがします。私としては、クライアントのケースの方に比重を置いてくれた方がよかったと思うのですが。
セックスについてさまざまな悩みがあること、それが人に話しにくいだけに他人の目からはたいしたことではないと思えても本人には深刻になりがちであることに、まず気がつきます。そういうクライアントの悩みを、シェリルがどのようにクライアントに寄り添い、クライアントの気持ちをなだめいやしながら解決していくのか、そちらに引き込まれます。どちらかというと、最初の方の会話の持って行き方、心のほぐし方、クライアントのためらいへの対応などが、参考になります。人にあからさまに言いにくい問題を抱えたクライアントから話を聞きながら問題の解決を考えていくという意味で、私も類似点を持つ仕事をしていますので。また、そういう意味で、困ったクライアントへの対応やクライアントと密室で向かい合うことの難しさや危険という問題も、考えさせられるところです。
個人的には、第7章の70歳で童貞というラリーの話に勇気づけられました。70歳で新たな世界に足を踏み出すこともですが、結果的に70歳で何の問題もなくセックスできているということに (^^ゞ

原題:An Intimate Life : Sex, Love, and My Journey as a Surrogate Partner
シェリル・T・コーエン-グリーン、ローナ・ガラーノ 訳:柿沼瑛子
イースト・プレス 2014年2月20日発行 (原書は2012年)
シェリルが扱ったクライアントのケースの紹介と、シェリルのこれまでの主として性的・家庭的な経歴が1章ごとに交代で進んでいきます。ページと章題がケース紹介の章では下側、シェリルの経歴の章では上側と、形式上も区分されていて、わかりやすい形になっています。読んだ印象としてはシェリルの自叙伝的な色彩の方が強い感じがします。私としては、クライアントのケースの方に比重を置いてくれた方がよかったと思うのですが。
セックスについてさまざまな悩みがあること、それが人に話しにくいだけに他人の目からはたいしたことではないと思えても本人には深刻になりがちであることに、まず気がつきます。そういうクライアントの悩みを、シェリルがどのようにクライアントに寄り添い、クライアントの気持ちをなだめいやしながら解決していくのか、そちらに引き込まれます。どちらかというと、最初の方の会話の持って行き方、心のほぐし方、クライアントのためらいへの対応などが、参考になります。人にあからさまに言いにくい問題を抱えたクライアントから話を聞きながら問題の解決を考えていくという意味で、私も類似点を持つ仕事をしていますので。また、そういう意味で、困ったクライアントへの対応やクライアントと密室で向かい合うことの難しさや危険という問題も、考えさせられるところです。
個人的には、第7章の70歳で童貞というラリーの話に勇気づけられました。70歳で新たな世界に足を踏み出すこともですが、結果的に70歳で何の問題もなくセックスできているということに (^^ゞ

原題:An Intimate Life : Sex, Love, and My Journey as a Surrogate Partner
シェリル・T・コーエン-グリーン、ローナ・ガラーノ 訳:柿沼瑛子
イースト・プレス 2014年2月20日発行 (原書は2012年)