海老さまシアターコクーンに初出演。 『ドラクル』で吸血鬼の役です。
作・演出:長塚 圭史
レイ:市川 海老蔵
リリス:宮沢 りえ
エヴァ:永作 博美
ガミュギル:渡辺 哲
ブランシェ:山崎 一
司教:手塚 とおる
ジョン・ジョージ:山本 亨
ラーム:市川 しんぺー
マリー・ナダスティ:明星 真由美
プット・ケルブズ:中山 祐一朗
アダム:勝村 政信
薄暗い中、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの演奏も低音で荘厳な感じが「ああ、ドラキュラらしい」と、特に裏切りもなく始まります。
しかし舞台装置にいろいろ工夫があって目新しい。
この作品を創りあげるまでの入念さが感じられました。
一幕目、吸血鬼レイと過去に過ちを犯してしまったリリスが一緒に住む片田舎の家が大木の断面のような上にベッド、テーブルだけがあって、舞台中央に浮いている感じ。
場面転換ではブルーのライトを下から照らして幕のかわりにのようにして神秘的。
プチ宙乗りもあるし、血の使い方も生々しく「どーなってんの?」って思っちゃう~
そして吸血男の二人は顔に青く浮き上がった血管のメークをほどこしてます。
おお、西洋隈取~
二幕目は愛のない夫婦アダムとエヴァの住むお城だけど、二人の間を象徴するような硬質で冷たい雰囲気の空間。
その中でのエヴァの真っ赤なドレスが効果的。・・・むむむ以外にボインちゃんだ。
海老さまはもっとバタくさいかと思ったら以外と和風。
やはり伝統芸能の世界に生きているから和の雰囲気が出ちゃうのかしら
体型も和風なのよねー
そして弱虫ドラキュラ・・・いろんな意味で弱いー
自分が不老不死、残虐な殺戮を犯す吸血鬼という事実に気持ちが弱くてつぶれちゃいそう
アクも強くなくて、血もあまり吸ってないからお腹すいてヘロヘロだし・・・
アクの強い感じはジョン・ジョージの山本さん、むさい感じの人なのにカッコいい
声がいいんだな
JAC出身だそうで身のこなしも軽やか
明星さんはいっつもコメディ系で見てるからどーもシリアスに見れなくて・・・マリーってアニメキャラだし。
しかし、役者みんなの芝居がしっかりしてるから思いっきり西洋の時代物でも違和感がなかったです。
生首、首なし死体、内蔵えぐりなど残虐シーンが出てきますがので覚悟のほどを~。
帰り道、歌舞伎通らしきおばさま達「歌舞伎で生首とか見てるからぜんぜんへーきよねー」と話してましたが・・・
『ドラクル』 GOD FEARING DRACUL
2007年9月1日(土)~9月26日(水)
Bunkamuraシアターコクーン