しなこじダイアリー

日常生活のあれこれ

秋篠寺

2011-01-17 23:25:18 | 旅行
           次の目的地は佐保・佐紀路です、まず近鉄西大寺駅下車、バスで5、6分の「秋篠寺」に向かいます



      

         東門から入ります




      

         住宅地の中の静かな雑木林の中に古寺がありました




      

            本堂  国宝

       本尊は薬師如来とその左右に日光・月光菩薩の薬師如来三尊です、秋篠寺の日光・月光菩薩像は
       それぞれ日輪・月輪を表す鏡を持ち、両菩薩としては珍しい姿です。




      

         奈良時代末期、光仁天皇の勅願で創建された、現在の本堂は鎌倉時代に講堂として改修したものだが
         和様で奈良時代の優雅な面影を残している、25体の仏像が安置された本堂は古寺巡礼の醍醐味が味わえる
         厳かな空間です。

         国宝に指定されている美しい本堂は創建当時から残る唯一の建物です。




                         

                            伎芸天像 
   
          「堀辰雄」が「大和路・信濃路」で「東洋のミューズ」と賞賛したことでよく知られるようになった。

          「こんな何気ない御堂のなかに、ずっと昔から、こういう匂いの高い天女の像が身をひそませて
          いてくだすったのかと思うと本当に有り難い」(昭和29年)  

          わずかに口を開いて歌唱しているようにも見え、吉祥と芸能を司る日本で唯一の伎芸天像と言われる。
          伎芸天は広目天や弁財天といった「天」部の神様ではなく、伎芸抜群の「天女」の像だと伝えられる。
          天平時代に頭部が作られ、首から下は500年以上後の鎌倉時代の作。



               

                     本堂前の梅のつぼみも色づき始め



                     

                       白木蓮のつぼみもふくらみ始めた静かな境内



               

                   木漏れ日が美しい苔むした樹林



               

                  香水閣

            かつて宮中で行われる儀式にこの「香水閣」と呼ばれる井戸から汲まれた水が使われた。
            
            皇族の「秋篠宮宅」の名も秋篠寺に由来するように、皇室と深い関わりのある寺なのです。

            日曜の午後でしたが人影の少ない境内は淋しいぐらいでした。

           

薬師寺

2011-01-16 08:23:04 | Weblog
             西の京「唐招提寺」から歴史街道を10分ほど歩くと白鳳伽藍の「薬師寺」に着きます。



                

                    北側の「興楽門」を入りました 



                

                    こちらも世界遺産です



                

                   金堂
      
            朱と緑が目にも鮮やかな堂宇は、裳階(もこし)をつけた華やかな竜宮作りです。
            680(天武9)年に天武天皇の発願により創建され、平城遷都に伴い飛鳥から現在の場所に移転。
         東塔・西塔を備えた独特の薬師寺式伽藍だったが、何度も火災に遭い東塔以外のすべての塔を焼失した。

            1967(昭和42)年薬師寺管主に就任した田好胤氏は焼失した白鳳伽藍の復興を発願し、
            管主の精力的な勧進行脚が実り1976(昭和51)年に金堂が完成したのです。



     

           堂内には薬師如来座像と日光・月光菩薩立像を安置



                       

                         中央の薬師如来座像



                       

                         月光菩薩像


                       

                         日光菩薩像、三体合わせて「薬師如来三尊像」です

                       「日光菩薩は太陽の光のように温かな如来の慈悲を、
                       月光菩薩は月の光のように清涼な知恵を象徴しています」




               

                   東塔  伽藍の中で唯一残った創建当時の建築(国宝)

                  六重に思えるが、各層に「裳階」(もこし)と呼ばれる庇が付いた三重塔



               

                   西塔  朱塗りの麗々しい西塔は東塔と鮮やかなコントラストを見せる
                1981(昭和56)年、綿密な調査に基づいて創建当時の姿に復元された(拝観は外観のみ)


                       

                      塔の上層部の水煙(炎を模った装飾)の透かし彫りの天女の姿は
                      奈良時代の人々の祈りの心を伝えています
                



      

         大講堂   田氏亡き後も勧進運動は引き継がれ、2003(平成15)年に完成

         

      

         弥勒三尊像   重要文化財  白鳳~天平時代



                
                 

                    朱塗りの回廊 (平成7年再建)



                 

                    中門 (昭和59年再建)

           このほかにも「聖観音菩薩立像」が安置されている鎌倉時代の国宝「東院堂」も見学しました。

          「聖観音菩薩立像」や「日光・月光菩薩立像」は2008年に国立博物館で開催された[薬師寺展]で
          間近に見学できてとても印象に残っています。

         光背を外された両菩薩像はぐるっと周りながら見学できたのです、薬師寺でのお姿とは別な像に感じました。


                       

                        ブログで紹介しましたが、その時のパンフレットです


                       

                          新聞で紹介された月光菩薩像の後ろ姿です
                          像の周りを何周もしたのを覚えています、
                          そして二回会場に足を運びました。

              薬師寺はいつも”工事中”が印象に残っていました、今回再建した白鳳伽藍を見学し
              仏像を拝観して、1300年という長い歴史を感じたひとときでした。



              もう一箇所以前に中を見学させていただいたことのある伽藍を紹介します(今回は不可)


        

             玄奘三蔵院伽藍・大東西域壁画殿  (平成三年落慶)



        

       薬師寺の法相宗の教学である唯識思想をインドに求め、17年もの旅をした中国の唐代の名僧玄奘三蔵法師の
       ご頂骨をお祭りしています。
       玄奘によってもたらされてた教典約二万巻のうち1335巻の教典の翻訳にも精進され、インド思想を漢字文化圏に
       広めた功績も残されています。

       須弥壇には玄奘三蔵訳経像をお祭りし、大唐西域壁画殿は、平山郁夫画伯が30年の歳月をかけて完成された
       玄奘三蔵求法の精神を描いた壁画をお祭りしてあります。

       落慶されて間もない頃、特別拝観をさせていただいたことがあります。
       子供の頃から「三蔵法師」の物語は有名でしたから親しみを感じたものでした。

          西の京の古寺見学は印象深かったです。
          




                  
      

奈良の古寺巡り [唐招提寺]

2011-01-14 07:09:54 | 旅行
                新年を迎え、お正月の行事も一段落の9日、奈良に出かけました。
                しばらく東北の旅が多く、久し振りに西に向かう新幹線の車窓を楽しみました。



               

              12月に機内からの富士山の全景を紹介しましたが、地上からも美しい姿が見られました



              奈良に着くとすぐに第一目的地「唐招提寺」に行くため西の京に向かいました、
              奈良で一番好きな古寺なのです。



               

               平成10年(1998)「古都奈良の文化財」として世界文化遺産に登録されました



     

            天平の甍「唐招提寺」金堂  国宝  天平時代

         10年にも及ぶ平成の大修理が行われ2009年11月落慶法要が行われたのです、その工事が始まる直前に
         訪れていますから11年ぶりの「唐招提寺金堂」に感激でした



     
   
     金堂の大修理は江戸、明治時代の2回の大修理が判明、創建以来約900年の長きにわたり建ち続けているのです



     

         金堂内陣  



              

                金堂内陣中央は本尊 廬紗那仏座像  国宝  天平時代

                  (座高3㍍4~5㌢、台座全高2㍍余り光背の高さは5㍍15㌢)



     

           向かって左側は千手観音立像  国宝  天平時代

            (通常の42手の他に現在911本の小脇手が数えられている)


             

                右側には薬師如来立像  国宝  天平時代

             昭和47年2月、この像の修理が行われたさい、左手掌の中に丸いくぼみがあり、
             その中に納められていた3枚の古銭が発見された。

             この薬師如来と千手観音2像と本尊との違いがしばしば疑問にされ、論じられてきたので、
             古銭の発見はその鋳造年からこの疑問を解く大きな発見になった。
             像内に古銭を納入する例はあるが、このように仏の掌に納められた例はめずらしいそうです。



    

         金堂  観月会




     

         講堂  国宝  天平時代

       天平時代の数少ない遺構として貴重な存在、そして平城宮の朝集殿を移築したものとして知られていて
       天平時代の宮殿の現存するただひとつの例として他に比肩するものがないそうです



     

       講堂正面  本尊は弥勒如来座像  重文  鎌倉時代
    
        右手は前に向けて施無畏の印、左手は掌を膝上に伏せる姿です



 
          唐招提寺を訪れたい理由は若かりし頃、鑑真和上の存在を知ったときでした。
          鑑真和上は中国揚州生にまれ、長安、洛陽に学び、戒律の師僧として名高い大徳であった。

          天平5年(733)かの地に渡った日本僧が和上のもとで、伝戒の師の渡日を願った時も
          和上自らが請をいれるとは予期しなかったものと思われる。
          しかし和上は自身が渡航する決意を披瀝され、和上の高弟たちもしたがうこととなりました。

          その後の度重なる渡海の失敗と辛苦の末に6度目の渡海に成功し天平勝宝5年(753)薩摩に着いた時
          和上は失明していた、それは渡日をこころざしてから12年目にあたります。



                     

                       国宝 鑑真大和上座像

                     「若葉して おん目のしずく ぬぐはばや」

                かつて唐招提寺開山堂に鑑真大和上の御像を拝したときの芭蕉の句です

     
         和上が東大寺からこの地に唐招提寺をひらいたのは天平宝字3年(759)来日後約6年を経た頃でした
         和上のひらいた唐招提寺は我が国初めての律寺であり、律寺の総本山として今日におよんでいます。



               

            御影堂  慈悲深さを表現した肖像彫刻の傑作といわれる鑑真和上像はここに安置されていて
            命日の6月6日を夾んだ3日間のみ公開です

            公開の日に訪れたことがあり、東京の博物館でも見せていただき感激したことを思い出しています。



     

            広い境内の奥、門を入り鑑真和上御廟にお詣りしました



     

          校倉 宝蔵 国宝 天平時代

        2棟並ぶこれは大きい方でやや小さい経蔵があります



     

     

          講堂の横、東室の屋根に面白い瓦を見つけました


          金堂の屋根の上に見える「鴟尾」は平成の大改修で新しく作り直されたのです
          その大きな「鴟尾」を苦労をして造る様子をテレビで見て、しっかり眺めました
          それでこんな瓦にも気がついたのかも知れません。

          

          「唐招提寺」はもっともっと紹介したかったのですが、、、
          これからしばらくの間、奈良の古寺の紹介を続けます、よろしかったらお付き合い下さい。

          お堂内の仏像はもちろん撮影禁止です、ここの写真は唐招提寺で求めた本に
          載っていた写真を使わせていただきました。

            

       
   
       
        

              

 

            



 

      



     
         

         

清澄庭園のお正月風景

2011-01-05 10:10:46 | Weblog
           我が家から徒歩15分ほどの「清澄庭園」に出かけました。
           深川七福神巡りも考えたのですが、この日は清澄庭園に向かいました。



          

           一説には江戸の豪商、紀伊国屋文左衛門の屋敷跡と伝えられています。
           その後明治11(1878)年に岩崎弥太郎が社員の慰安や貴賓を招待する場よとして
           造園を計画、明治13年に「深川親睦園」として開園しました。



                     
  
 

         万千百十一両のお年玉を頂いた気分



           

              大正記念館前庭には松竹梅も初春に彩りを添え



          

              大輪も牡丹には雪よけ(風よけ)が似合います



            

              なつめ水鉢の奥に見えるのが大正記念館



                  

              青空に映える松の根元の石は「伊豆川奈礎石」岩崎家が集めた名石の一つで
              庭園内には全国から集めた「石」が数多く配置されています



            

              雪つりの松と石灯籠にそそぐ木漏れ日も初春の柔らかさが感じられました



            

              「回遊式林泉庭園」には数寄屋造りの「涼亭」が豊かな日本情緒を添えます
              明治42年に国賓として来日した英国の元帥を迎えるために岩崎家が建てたもの

              お正月の澄んだ空気のせいでしょうか、どの季節より美しく見えました



            

              池には鳥たちが静かに羽を休めていましたが、



            

              傘亭でひと休み、しばし鳥たちの観察



    
    
    

       鳥は鴨でしょうか、白く見えるのはカモメ、左の黒い鳥のカップル?はずっと一緒でした

       鯉の餌を売店で買い、口を開けて待つ鯉に投げるのですがたちまち鳥たちが押し寄せ取られてしまいます、
       見つからないように端の方でそっと上げても、のんびりした鯉の口にはなかなか入りません、
       そのうちカモメも加わり投げた餌を空中キャッチ、岸ではカラスに鳩が待ち、大騒ぎになってしまいました
       
     



                  

          少し奥まったところの自由広場、桜の木の下のこのベンチは私のお気に入りの場所です。
          まわりには花菖蒲田があり、東屋もあるのですが、冬を除いてちょうどよい木陰になります。

          5年ほど前になりますが、歴史の検定を受けるため、ここでよく勉強したのです。
          教材にお弁当とお茶、そして小さな座布団を持ち、この木の下で何時間も過ごしました。
          のんびり本を読むのにも良い場所なのです。

          私には清澄庭園の自由広場は思い出の場所になっています。
          1月4日でしたが、日差しが温かく、喧騒を忘れるような穏やかなお昼前のひとときでした。
          

             

              



      

2011年 元旦

2011-01-02 22:43:36 | Weblog
          明けましておめでとうございます

          年末にご挨拶もなく新年を迎えてしまいました
          拙いブログをご覧頂きありがとうございます
          本年もどうぞよろしくお願いいたします
          

      

          元旦の朝10時半頃、我が家から3分ほどの富岡八幡宮で初詣です



      

             健康に過ごせた1年に感謝し、この1年の健康を祈願



      

          初詣の長い列

          

          おみくじを引くのは久し振りです、40番で「吉」 「人はみめよりただ心」とありました



      

          こちらは深川不動尊、八幡宮のすぐ近くです、こちらも永代通りまで参拝者の長い列ができていました



           

              江戸元禄年間、町人文化が華々しく開花した時期に成田山のご本尊、不動明王の
              江戸での開帳(出開帳)が行われた場所が深川永代寺境内で現在の不動堂付近、
              深川不動尊の起こりです

              

 

            明治に入り神仏分離令により永代寺は廃寺になり深川公園になりました、
            明治2年現在の地に「深川不動尊」の正式名称が認められ、14年には本堂が完成しました



     

            開運出世稲荷で祈る若いカップルの願いがお稲荷さんに届くといいですね



           
        
         おみくじは大人気です、今度は30番「吉」でした



                   

                   おみくじは結ぶもの?作法を聞きました、記念に持ち帰っても、
                   ここに結んでも自由だそうです



   

        食事処「近為」で漬け物とお茶の接待が用意されいます



             

                不動尊の参道に「永代寺」がこじんまりとあります



             

                深川不動尊は善男善女で一日中賑わっていました。