振り向いただけ

「釣れますかぁー？」

土手下の



釣り人に　一声かけて

も・・・・・

返事は無くて

『チラ？』

怪訝そうに　振り向いただけ


街路樹の紅葉　遠目に眺め



『テクテクテクテク』　歩いて来たのは



いつもの河口



シーズン初見
ユリカモメ　見つけ



「おーい　明日から　もう　師走
　　　　　　爺さんの一年は　早いぞぅ」

教えてやっても・・・・

釣り人同様

『チラ？』



振り向いただけ

「君は・・・・・・？」

初冬の瀬戸内
空気は澄んで
遥かに見えるは　四国の山並み



花は咲いても



木々の紅葉　そろそろ終わり



庭のニオイミズキも　寂しくなって



「君は　フレディ君か？」

それにしても・・・・・なんとも寂しい

「今日は　芝の際刈り]

この芝刈りで　　今秋の庭仕事は全て終了なんです


電動バリカンで　「ジージージャー・・・」は

私の仕事　　　　

連れ合いは

「チョキ　チョキ　チョッキン・・・」

芝刈りバサミ　　　


“今年の庭仕事は　今日で終わりにするぞ”

今日の作業は　珍しく「奮起」

二人で「勤労」の甲斐あって
何とかかんとか
陽ざしのある内に　終了



それにしても・・・・・

なんとも寂しい

今年の　キュウイと柚子です

夏から秋の水不足　の　所為？
それとも　手入れ　不行き届きの所為？

キウイ４個に　ゆづ１個



収穫などとは　おこがましくて・・・・

「オットットット」と 前のめり

瀬戸内も　木々の紅葉
そろそろ　終わり



日差しは　穏やか
澄んだ空気に　誘われて

今日は　『テクテク』　河口まで

いつの間にやら・・・

「増えた」　コガモは　



のんびり　ゆったり　昼寝中



空では

「獲物＝魚」を狙って　ミサゴが旋回



水中の魚は・・・

「狙われている」とは　知る由も無し

『ボチャ！』

『ここに居るぞ』と　水面で　ジャンプ


コンデジ片手の　爺さんは

足元　不如意

縁石に　躓き

「オットットット」と　前のめり

西の空には うろこ雲？ さば雲？ いわし雲？

今日も
脚立に上って
『チョキチョキ　チョッキン』　松　剪定

お日様　山に隠れる頃に

強張った
体ほぐしと
『テクテクテクテク』　山裾散歩

西の空には
うろこ雲？　さば雲？　いわし雲？



東を　見れば
モミジが　紅葉



秋は　深まり
冬　目前になって

「遅々・延々」の　庭木剪定
「九分方」完了

半日仕事でも

この時期が

一年で　一番働く　やれこら　で

『じいさん なんで・・・・』

庭の隅の　とちの木は
樹勢は　旺盛
一年経って　伸び放題



“剪定？　伐採？　するぞ”　と　

「よっこら　どっこい」

「おっとっとっと！」

落下に注意　木に上り　
　　
手にしたのこぎり　『ゴリゴリ　ゴリ』
小枝をハサミで　　『チョキチョキ　チョッキン』

枝が　つり革　足場代わりでは
足腰　不安定 この上無し

時間とともに　『アタタ　ヤタタ　　ヤタタ　アタタ』

それでも　何とか　２時間経って

「夜目遠目　春に芽吹けば　皆同じ」

いつものセリフで　自己満足

地上に降りて　出来栄え点検　していたら



馴染みの　雌ジョウビタキが　やって来て



『じいさん
　　　なんで　私の　隠れ家を・・・・』

何を聴いても ― はっきり はきはき ―

桜の枯れ葉を　『サクサク』　踏んで
『トコトコトコトコ』　河口堰散歩



“ん！　あっ！！　事件？　事故？”

遠くに見えた　消防車　三台



“何事？　何事？”　　近寄ってみれば

アクアラングを付けた　若者が数人



恐る　恐る
遠慮しながら　近づいて

「あのう・・・・誰か溺れて・・・　捜索を・・・」

少し離れて立つ
隊長？らしき隊員に　声掛けてみたら



『ん？』　振り向いた　隊長？は

『いえ　事故では有りません　潜水の訓練をしております』

「はあ　訓練ですか　ご苦労さんですなぁ」

『はい　いつ何時　災害が起きるかもしれませんし
　この地域は　海上保安庁のかわりに　海に潜る事もあります
　日ごろの訓練は　欠かせません』

「そうですなぁ　そうは言うても
　　　水の中じゃけぇ　訓練も　命がけですなぁ」

『はい　時には　肺が破裂する危険もあります』

　　「・・・・・」　『はい　・・・・・』
　　「・・・・・」　『はい　・・・・・』

隊長は　何を聴いても　　―　はっきり　はきはき　―

そのうち　こちらも

思わず知らず

姿勢を正して

「少し見学させていただいて　宜しいでしょうか？」



『はい　どうぞ』

やっぱり『君』じゃ 来とったんじゃ

なんとか　かんとか
難行苦行
今年も無事に
カイズカイブキの　剪定　終えて

“素人だから　こんなもんだ”



暫し　自己満足　見上げていたら

「おっ！」

側の電線に　ジョウビタキの雌が



「今年も・・・
　　　やっぱり『君』じゃ　来とったんじゃ」

『君』とは・・・・

去年も一昨年も　その前も　
もう３年以上

今の時期
はるばる海を渡って　やって来て

わが家の周りを　縄張りにして

４ヶ月余りを過ごす　ジョウビタキのこと　

２，３日前から

勝手口付近を『ねぐら』　にする　
『君』特有の　『痕跡』が残っていました

電線のジョウビタキは
その『君』に　間違いないんです



“うぅーん
　　鳥語？が　解せたなら・・・
　　　　　かの国の話も　聞けるのに・・・”

今日も こうして・・・・・

爺さんは・・・・・

電動バリカン　持ち出して
腰に　安全ベルトも　巻き付けて
カイズカイブキの　てっぺんに　上がり



『ジィジィ　ジャリジャリ
　　　　　ジャリジャリ　ジィジィ』



『気をつけて　下さいよ』

一声かけて　連れ合いは・・・・・

園児の所作？同様に

手にした　小さな三鍬で

『ボツボツ』『ガリガリ』　土を起こして

芋ほりを
　
『さっぱりですよ　不作ですよぅ』

今年は・・・・

イモの連なる？株は　ごくまれで



大方・・・・・

大きすぎるイモが　一個・二個



２０株　掘っても
たったの　これだけ



何はともあれ・・・・・

今日（１１．４）も　こうして　平穏に

代わり映えの無い　こんな日ばかり　

それで　いい（１１）よ（４）なぁ