それでは、連載第79回目は、EF71 1をお届けします。
F級交流電機2形式目となるEF71は、直流時代EF16、EF64が務めた奥羽本線板谷峠区間の運用を、前後が交流区間となったため、交流化するに当たり製作された交流電機です。主として補機運用を念頭に、本務機も可能な設計となっています。強力型特急気動車キハ181系が、当初単独で越えた板谷峠区間でオーバーヒートを頻発し、結果電機の補機を必要とするようになり、その前補機を務めたのも同系式です。特急「つばさ」も、最終的には485系電車化され、補機を必要としなくなりました。
軌道強化された板谷峠区間で、軸重を気にせず設計された同系式、後に「山形新幹線」開業で同区間の運用を失うと、重軸重が問題となり、他線転用出来ず全機引退し、現存は同機のみです。
なお、同機は、「新幹線車両センター」内に保存される交流電機の内、唯一の東芝製電機です(他は、全て日立製です)。
それでは、次回をお楽しみに。
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