館山、三軒目は「かすやらーめん」です。
館山に詳しい人なら、一度は目にしたことがあるんじゃないかな。
駅から国道128号に入り、すぐのところにあります。
住所は、館山市北条1542、です。
このお店、お店の外もたいへんにぎやかです。
色んな看板やら覚書が掲示されていて、興味をそそります。
その外観から、相当年季の入ったお店だと推測できます。
さらに、、、
チャシューですか?!?!
お店に入ると、これまたレトロな造りになってますね。
カウンター席とおあがり席があります。
カウンターの前には、作りたて?のチャーシューがてんこ盛り!
ガッツ石松のTシャツをきた威勢のよいおじちゃんがラーメンを作っていました。
それにぴったり寄り添うように働くおばちゃんもいました。ご夫婦かな?
なんと、このお店は創業50年くらいの超老舗ラーメン屋さん。
ちなみに、創業当時から「ラーメン」という語でラーメンを提供していたみたいです。
50年前というと、1960年くらいかな。
この頃には既に「ラーメン」という語は定着していたみたいですね。
メニューは、メインとして醤油、塩のラーメン、
それからかすやらーめん自慢のチャーシューライスがありました。
このチャーシューライスが、このお店一番の人気メニューなんだとか。
というわけで、2人でラーメンとチャーシューライスを注文しました。
これを、玉ねぎ大盛りにしてもらうと、、、↓↓↓
☆玉ねぎフェチの人は是非大盛りをお願いしましょう☆
さて、ラーメンは、鶏、豚、昆布、煮干しを使った昔ながらのラーメンですね。
かなりあっさりした味わいで、まさに「昭和の中華そば」といった感じです。
基本的には、丸鶏と昆布、野菜などの味がメインのようです。
(ご丁寧に、丸鶏と豚バラ部分を見せてくれました!)
濃厚な時代において、ここまであっさりとした味わいがあるのか、と
驚くくらいに澄んでいて、さっぱりしたラーメンになっていました。
ご主人の年齢からして、年配の人でも安心して食べられるスープに仕上げているようです。
麺は、まぁ、基本的でふつうの麺でありました。
チャーシューは、チャーシューライスを売りにするくらいですから、、、
それはそれは、立派なチャーシューでした。
そんなに味は強くないですね。優しい味わいです。
チャーシューメンにしたら、どれだけ幸福感が得られることでしょう。
続いて、注目の「チャーシューライス」です!
こちらのメニューは、もともと常連の学生さんに提供していた、
「裏メニュー」だったみたいです。まかない?いや、裏…ですね。
それが、今や、このお店を支えるほどに人気のメニューになったみたいです。
チャーシューにタレをつけたお肉がたっぷり盛られています。
それに、サラダがつき、そしてライスとスープがつきます。
生姜焼き定食のチャーシューバージョンって感じですかね。
チャーシューは、ラーメンに入っているチャーシューより抜群に美味しく感じました。
このチャーシューはまさにご飯にぴったり合わせたものだったんですね。
僕もらんちばさんも、このチャーシューの旨さにびっくりしました。
これなら、普通に毎日食べたいかも?!?!
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色々とご主人のおじちゃんと話すことができました。
すごい素敵な(失礼ながら、とてもかわいらしい)おじちゃんでした。
もう、ホント、ファンになりましたもん。
ユーモアたっぷりで、笑い声が印象的で、
ラーメンのお仕事を心から楽しんでいるように見えました。
このお店も、若い店主さんたちに知ってもらいたいお店ですね。
自分たちが将来どんなお店を目ざすのか、その一つの答えがあるように思いました。
マスコミやメディア的にチヤホヤされて、一時的にいい思いをしても、
それは刹那であり、かりそめであり、一瞬であり、はかないものです。
お仕事なのですから、ずっと続かなければなりません。
お店も、ご主人も、お客さんと共に成長していったお店なんだと思います。
そういう意味では、ある種「最終地点」にたどりついたお店だとも思うんですね。
とても楽しく、いきいきと仕事をしておられました。
今、巷で必死に顔を売っている人気ラーメン店の店主さんたちは、
数十年後、このおじちゃんのような笑顔でラーメンを作り続けているでしょうか?
本当に自分のラーメンを愛してくれるお客さんとのんびりと語らうことはできるのでしょうか?
このことは、自分にも当てはまります。
自分が数十年後、老いた時に、
それでも「先生」と心から呼んでくれる教え子がどれだけいることでしょうか。
僕の夢は、ずっと「先生」でした。今も、「本当の先生」になれるように日々精進しています。
けど、それだけじゃ物足りず、表舞台に立とうとも(陰ながら)努力しています。
本も出してます。次の本も決まってます。
まー、売れることなんてないとは思いますが、、、
それでも、できれば「世」に何かを訴えたいとは思っています。
その時、自分が自分を見失わないように、今からしっかり足元を見つめておこうと思います。
色んな意味で、考えさせられるお店でした。
絶対に、またこのお店には来ます。
本当に、心底、僕はこのお店が好きになりました!!!
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味云々では、ネットで色々と書かれています。
中には、心ないコメントをしている人もいます。
そういう人はいったいラーメンの何を見ているんですかね。
50年の歴史の重さを感じていたら、ひどいことは言えないはずです。
このおじちゃんがどれだけの苦労をし、どれだけの苦難を超えて今があるのか、、、
老舗のお店っていうのは、それだけですごいんです。
一風堂の河原さんも同じようなことを言ってたかと思います。
50年間、営業を続けたお店は、もうそれだけで偉大なんです。
そのことが分かるマニア・フリークはどれだけいるんでしょうかね。
(評論家の人たちはそのことをしっかり分かっているように思います!)
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それから、このご主人、こんなこともされているんですね。