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散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

実験:鉄

2007-09-25 00:17:06 | 製作記録


草木染に鉄媒染を試したいと思って濃縮酢のなかに鉄くずを放り込んでおいた。
一週間ほどしてから確認すると螺旋の鉄くずが真っ黒になって↑写真のように変身していた。もりもりとまだ成長してくるかのような迫力である。
この液体部分を使えばよいはずなのだがまだ実験をしていないので、本当に媒染として使えるものだかわからない。栗の毬を煮つめてこれを使って染めたら美しいグレーになるのだろうか? 
この壜の中身はこの写真を撮った後も刻々と変化中でなにやら怪しげな雰囲気を醸し出しているのでこのまましばらく放っておきたい気もする。
液体の表面などにも黒錆が徐々に広がって行き見ていると中々面白い。
草木染め実験そっちのけで、酢を入れた壜を沢山並べて色々な形の鉄くずを突っ込んでみようかと思っているので、現在空ガラス壜を準備中。最もそんなに沢山作ってどうするか?
次の展覧会に何食わぬ顔でインスタレーションしてしまおう。。。か?

昨日、知人の庭に生えている枇杷の木から葉を数枚切って貰った。
ドイツでは枇杷は野外で実りにくいが、木は意外にも3mほどに育っている。花が少し咲いたらしいが寒くて間もなく落ちてしまったという事だった。
知人は枇杷の種を蒔いて育てたという。
実験するから葉を頂戴と言うと彼女は、葉っぱのチョコレート作るの?と訊く。
私が顔の真ん中に巨大クエスチョンマークを浮かべて答えに詰まっていると、彼女の故郷トルコでクリスマス頃になると枇杷の葉をチョコレートに浸けて乾かし、葉っぱの形のチョコレート飾りを作るのだと説明してくれた。なるほど大きな葉は良く見れば装飾的である。
私がそうではなくて布を染めてみるのだというと、彼女は枇杷の種で絹糸を染めた事があるという。
枇杷の果肉と同じ様な色合いに染まる筈だ。
実は今、煮つめている時間があるのかなあ。。。と思いつつ、葉っぱや根っこを抱えて、少し焦っている。
(なにも焦ることは無いんだけれどね。。。)