散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

あいまいな風景 Ⅲ

2007-09-11 14:07:05 | 写真



冷たい空気が
足首の辺りを
締め付けるの
で両足の親指
が悴んで内側
に折れ曲がる。









夏らしさが乏しい今年の夏の、数少ない夏日の
数日間、私はゼリーを買って食べた。ゼリーは
半透明のプラスティックの器に入っていて、食
べ終わると器を何とはなしに洗っては捨てずに
引き出しにしまっておいた。  一つ、二つ、
三つ、四つ。。。。大した数は無い。この
プラスティック容器の 数だけ今年は
夏日があったのだ。空の容器の蓋を
開けるそれでも夏の記憶がほんの
少しだけ底の隅っこにへばり
ついている。 器の蓋を
カメラのレンズに
あてて窓の外を
見ると真夏の
夕暮れが
あった。