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散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

シルベスター

2005-12-31 10:34:58 | 思考錯誤
1582年にグレゴリオ歴が導入され、年の最終日が12月24日から12月31日に移された。
名前の由来は12月31日がシルベスター教皇(335年12月31日没)が逝去した日である事からきている。 (SilvesterのSilvはラテン語のWaldで、“森に住む人”の意。)
シルベスターには悪霊払いの花火があがる。 
最近では花火の質が向上するにしたがって、年越しの夜空に美しい花が咲くようになった。
大晦日には鯉を食べる慣わしがあったり、お決まりのお菓子を食べることもある。
丁度日本で、年越し蕎麦を食べたり、正月にもちを食べたり、そんなことに似ている。
また、パーティーの余興にブライギーセンという„鉛占い“があって、ちょっと楽しい。
重金属の鉛を“背にのしかかる重荷”として、行く年に置き去るという意味も重ね合わされるようだが、いつ頃からこの慣わしが現れたかは定かではない。しかし鉛占いは古来から行なわれてきた占いである。  
中世になって鉛を様々なモチーフの型に流したものが流行したらしく、中世の印刷機の発明家グーテンベルクがそれに関与していたという話もあるようだが真偽の程はわからない。 
この鉛のモチーフを匙の上に載せて火にかけすっかり溶けたところで、水の張ったボウルに落し、冷え固まった鉛の形を見て占うのだ。
例えばハートの形をしていたら、来る年に恋に落ちるだろうとか、花の形なら、新しい友人が現れるだろうとか、三角は資金繰りが良くなるとか、そんな事が添えられた占い表に書かれているのだ。 
その形を蝋燭の火にかざして壁に映る影を見ながら占いに興じたりもする。 
鉛に毒性があるので今では錫やワックスが使われるようになった。 
水の中に落とし方が悪いと、バラバラと沢山のしずく型が沈んでいるだけとなったり、たくましい想像力を働かせても特定の形が見えてこない代物が出来上がってしまい、しいて言えば翌年流す涙か、冷汗かと言う感じになったりする。 

今日は雪が降るとも雨が降るとも予報が出ていて、湿気た寒さは確かなようだ。
昨日友人があらかじめ今夜の為に赤ワインを届けてくれたので、そろそろ壜を開けてワインに今年の空気の中でゆっくりと呼吸してもらおう。

皆様どうぞ良いお年をお迎えください。 新年が素晴らしいものをもたらしてくれる事を心から祈ります。