先日WSJにDo you know the difference between being rich and being wealthy?という記事が出ていた。
「あなたはリッチ(お金持ち)とウエルシィ(裕福である)の違いが分かりますか?」という意味だが、私はすぐには分からなかった。RichとWealthyはお金持ちという意味の同意語だからだ。
He is a wealthy manとHe is a rich manは同じ意味である。ただrichは「お金を含めてものが豊富な状態」を指すのに対し、wealthyはもっぱら金銭的な豊かさを指すようだ。
例としてはJapan has a rich history「日本は豊かな歴史を持っている」といった表現がある。一方wealthyについてはwealth management「富裕層向けの資産管理ビジネス」という言葉を思い出すように、金銭的・物質的に富裕というイメージが強い。
だがWSJの記事の意見は違う。この記事を書いた人は近々出版される予定のThe Psychology of Money(仮題 お金の心理学)の紹介を行っている。The Psychology of Moneyの著者は36歳のブロガー兼ベンチャーキャピタリストのMorgan Houselという人で、彼の主張は「お金とは価値を蓄積するものではなく、感情とエゴの導管である」という。
著者Houselのrichとwealthyに関する区別は次のとおりだ。
Richとは「収入が多い」状態を指し、Wealthyとは「お金を使わない自由を持っている」状態を指すという。「お金を使わない自由を持っている」とはどういうことなのだろうか?
著者は「多くの収入が多い人はWealthyではない。なぜなら彼らは自分が金持ちであることを他人に示すため多くのお金を使うからだ」と説明している。
RichとWealthyに関するこのような定義が一般的かどうかは分からない。だが面白い定義だと思う。Richとは収入は多いけれど、見栄のために支出も多い状態で、お金に使われているということができる。Wealthyとは見栄のためにお金を使う必要がない状態ということで、お金を使う立場にあるということだろう。
ところでThe Psychology of Moneyは紙の本は来月出版予定だが、アマゾンで電子本は既に出版されていた。WSJによると242ページのeasy to read bookということなので早速買って読んでみることにした。
Richになることは難しいが、wealthyになることは可能かもしれないと考えながら・・・
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